平成7年6月議会一般質問
1995年06月01日
平成7年6月
○議長【守屋喜代松君】 9番、登壇願います。 [9番(加藤仁司君)登壇 拍手]
○9番【加藤仁司君】質問をいたします前に、一言申し述べさせていただきます。私は新議員として、初めてこの場で質問させていただきますことに責任の重さを痛感しておりますと同時に、初心を忘れずに市政の場でー生懸命に尽くす決意であります。
それでは、通告に従いまして防災対策と教育関係の2点について質問をいたします。既に両件については、何人か御質問をされ、重複する部分もあろうかと存じますが、御了承いただきますようお願いいたします。
本年1月17日の阪神・淡路大震災の発生により、多数の人命、財産の喪失が生じたことは誠に突発的な出来事であり、現在も仮設住宅等で避難生活を強いられている方々に対してはー日も早い復興を祈念するものであります。本市は、今後、東海地震や神奈川県西部地震等と称される地震発生が想定されて久しく、定例会における防災対策関連では、実に10年余にもわたり論議がされてきており、市民の関心も頂点に達している感があります。
時に、今国会においては、地震防災対策特別措置法が成立し、地域の防災施設の緊急整備と国の地震調査研究体制強化を軸に、従来の欠陥を補うべくスタートするこの措置法に基づき、今後の調査・観測・研究が円滑に運営されることを期待するものであります。
本市におきましても、既に昭和54年に大規模地震対策特別措置法に基づく地震防災対策強化地域に指定され、平成7年度施政方針に述べられているとおり、「きらめく城下町・おだわら」実現のために、「災害に強い安全なまちづくり」を重点政策として地震防災対策の強化を図る意気込みは、市民の皆様も十分に認識していると思われます。そこで、本市における防災組織について幾つか質問をいたします。
地震観測網により常時監視されている観測データに、ある基準以上の異常な変化があらわれ、気象庁長官からの要請があったとき及び地震防災対策強化地域判定会の会長が必要と認めるときは判定会が招集されます。これを受けて、地震の発生のおそれがあると判定された場合、気象庁長官はその旨を内閣総理大臣に報告し、内閣総理大臣は地震防災応急対策を緊急に実施する必要があるかを判断し、必要があると認めるときは、閣議にかけた上で警戒宣言を発することになりますが、この警戒宣言が発令されると、国を通じて県知事を経て市町村長に伝えられることとなっております。そこで、大地震の発生においては、市の連絡体制がどのようになっているかをお尋ねいたします。
次に、本市の特色であります防災リーダーについて質問します。自主防災組織においては、自治会長を地域自主防災組織本部長とし、各班編成を積極的に設置し活動を行っております。防災訓練時にー部の者に聞きましたところ、リーダーとしての位置づけが不明確であるとの意見がありました。私も組織機構図の上では立派な自主防災体制が確立されているものと感じておりますが、防災訓練においても、また災害発生時においても、組織されている班や部隊の掌握、判断、指令等が発生した場合、混乱を生じないために、防災リーダーはいかなる位置づけとなっているかお尋ねをいたします。また、防災リーダーの役割及び人選についてはどのように行われているかもお尋ねいたします。
続いて、この位置づけをされた防災リーダーが果たして、防災訓練時はもちろんのこと、災害発生時に十分機能するか否かをお伺いします。平成5年度発足時における防災リーダーに委嘱された方々のうち、約3分の1の割合の方々が自治会長や自治会役員あるいは消防団員であったと認識しております。すなわち、自主防災組織の中に兼任している方が存在するということになります。この重複役職の存在は、災害発生時において、体はーつであり、いずれか選択をして行動することになります。このような状況を踏まえ、本年度委嘱した防災リーダーを含めて、現在兼任している防災リーダー解消’について、どのように考えられているかお尋ねをいたします。
次に、防災器具設置について何点か質問いたします。さきの阪神・淡路大震災では、家屋の倒壊、道路の寸断、液状化現象と想像を絶する状況がありました。また、地震とともに同時多発火災が発生し、多くの家屋や財産が焼失いたしました。頼みの消防車も道路分断や火災多発により目的地に到達できず、焼けるがままの母屋をただ茫然自失に眺めるだけの方や、たとえ消防活動を行っても消火用水確保がままならす、乏しい水での消火作業を行っている写真も「広報 おだわら」に掲載されております。そこで、本市においては、現在市内各所に公設消火栓及び防火水槽がどのくらい配置されているかお尋ねをいたします。また、小田原市も大変広い地域でありますので、現在の住宅密集地区やまばらに点在する住宅などでの火災に対応できる消火栓配置になっているかも、あわせてお伺いします。
さて、この消火栓については、もちろんただあればよいのではなく、日ごろから十分な点検整備がなされていなければならないものであります。私も以前、消防団員当時、点検した際に、アスファルト路面に埋設している消火栓のふたはよいのですが、舗装されていないところや傷んだ路面に埋設しているところは、砂利や土が入り込み、作業にてこずることがありました。そこで、これは大地震発生想定だけでなく、日常においても火災は起こり得るものですので、消火栓及び防火水槽の点検整備はどこが管理し、どのように行っているかをお尋ねいたします。
次に、先ほども申し上げましたとおり、大地震発生時には道路分断が予測され、消防署及び消防団の消防車が目的地に到達できない状況が想定されます。また、同時多発により消防署、消防団の対応ができないことも考えられます。火災の発生に対しては初期消火が非常に大事であり、それを逃した場合にはなかなか鎮火させるには容易でないことは既に御承知のことと存じます。そこで、消火栓おのおのに1基なりの消火栓を開く器具及びホース連結機、ホース、筒先の設置をすれば、各自治会等においても真っ先に消火活動が行えると思いますが、設置のお考えがあるか否か、またこれら機材の購入費用はどれくらいするかお尋ねいたします。
次に、消防団についてお伺いします。現在、消防団の人員構成も、一時期前と比べ時代の変遷の中でかなりサラリーマンが多くなっていると思われます。本来は、地域における山火の際にはサイレンーつですぐ駆けつけられる者が委嘱されていたと思われますが、現状は仕事の関係等でどの分団でも人員確保に大変苦労されていることと存じます。そこで、消防団員の自営業者とサラリーマンの割合及びサラリーマンの勤務地の割合は市内と市外でどのようになっているのかお尋ねいたします。
次に、先ほどの消火栓ごとの機材設置にも関連しますが、恐らく団員の不在が多いと思われる平日の昼間に地震及び火災が発生した場合、主婦や年輩者が対応しなければならない状況も考えられ、従来の防火訓練すなわち消火関係についてもー歩踏み出て、自主防災組織及び消火栓近隣地区住民による消火栓を使用した訓練を実施することも考えてみてはいかがか、お尋ねをいたします。
続いて、2番目として公立小・中学校の現況について何点か質問をいたします。
本市議会における質問の冒頭あるいは市長答弁の中でも必ず登場する言葉は、昨今の目まぐるしい社会情勢の変化や平成不況下における模索、あるいは国民の多種多様な価値観に基づく施策の実行等であります。このことは教育に関する問題においても必ずかかわってくるものであります。特に陰湿化しているいじめ問題については、不幸にも自ら尊い命を絶った中学生自殺事件などのように、全国的な社会問題にさえなっており、まさしく目まぐるしい社会情勢であります。
14~15年前は校内暴力事件が多発し、生徒による教師への暴行や施設の損壊など、荒れ る学校の収束に議会でも大いなる議論が展開され、行政、教育関係者、学校、地域、父兄等の努力によって、あれほど毎日のように取り上げられていた事件記事も見なくなり、それにかわっていじめ問題が顕在化してきました。しかしながら、校内暴力などはこの行為が表面に浮上するため、一見してわかる状況でありましたが、このいじめについては、愛知県の中学生の事件も、教師が、同じグループと認識していたとのコメントがあったように、 一緒にふざけているのか、いじめられているのかの区別もできない状況があったり、全く教師の見えないところで無視、悪口、俗に言う便いっぱしりから暴力、果ては金銭の要求までに発展しても、教師どころか親までもが気づかないことも多いとされております。
小田原市においても平成6年12月26日から平成7年4月までにわたり、電話による「いじめなんでも相談」や手紙による「いじめ目安箱」が設置され、件数として「いじめなんでも相談」が47件、「いじめ目安箱」が2件との報告をいただいているわけですが、表面化するものは氷山の一角にすぎないとの見方もあります。古い話で恐縮ですが、昭和56年の3月議会で、当時市議会議員として質問に立たれた小澤市長は、当時の校内暴力事件が相次いでいたことから、ゆとりと充実を目指した新学習指導要領について市の取組方について質問をされ、教育長の答弁に対して、学校現場における生徒指導は一貫した姿勢をつくり上げる必要があると力説されております。私も、市長は教育問題に非常に熱心であると認識しておりますので、このようないじめの現状を市長御自身がどう受けとめられているかお伺いをいたします。
次に、本議会においても何回か議論されている放課後児童クラブについて何点か質問いたします。去る6月5日の新聞紙上では、厚生省の人口動態統計によると、昨年の出生数は前年よりも約5万人の増となり、第2次ベビーブームの昭和48年以来、実に21年ぶりの増となったことが掲載されておりました。来るべき高齢化社会に向けて、この結果は誠に喜ばしい限りではあります。このことは、少子化傾向に歯どめがかかったか否かはー概には言えませんが、全国的に少子化対策としてこの放課後児童クラブの設立がなされた経緯からいたしますと、何年か先には変化が生じることも推察されるわけでございます。
さて、昭和43年に開設された芦子、酒匂のなかよしクラフ、そして昨年には桜井、富水、下府中、山王と各放課後児童クラブが設立され運営されているわけですが、昨年4カ所の開設と教育委員会並ひに地区の青少年健全育成協議会等関係者の御努力に心から敬意を表します。既に、各地区児童委員をはじめとして、放課後児童クラブの設置について、自治会を通じて調査やアンケートをされている地区もあると聞いておりますが、現在行政サイドで認識している放課後児童クラブの設置を要望している地区があれば教えていただき、またどのように対応されているかお尋ねをいたします。
次に、この放課後児童クラブの指導員についてですが、選任に当たって資格や条件があるのか否か、また、親御さんも大切な子供を預けるわけですから、万一事故が生じた場合の責任問題や行政の対応はどのようにされているかお尋ねいたします。
次に、学校内樹婦業務についてお尋ねをいたします。前にも述べました14~15年前は、校内暴力事件の多発により窓や壁、ドアなど校舎の損傷が目立ちました。特にトイレに至っては落書きやドァの破壊などすさまじいありさまであったと記憶しております。父兄の間でも、その学校が荒れているか否かはトイレを見ればわかるとまで言われております。
以前、私が勤めていたところで、これは小田原市ではありませんが、こんなことを言ってこられた方がいられます。その方は「小学校のPTAの集まりがこれからあるが、学校に言ってやらなければならないことがある。今まで週1回業者が来てトイレを清掃していたが、先日PTAの会議のとき大変トイレが汚れていた。週2回にしてもらうよう要望するんだ」と。今やどこでも効率的消費社会の中で何か間違った方向にいっているような気がしてなりません。そこで、小田原市においては、公立小学校・中学校の特にトイレの清掃について、業者の委託運営はされていないと伺ってはおりますが、その現状と今後このような考えを持っているかをお尋ねいたしまして、第1 回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○副議長【中村 保君】 休憩前に引き続き再開いたします。 市長、登壇願います。
[市長(小澤良明君)登壇]
○市長【小澤良明君】 本市の防災対策について、何点か9番議員からの御質問がございましたので、お答えをさせていただきます。
まず、発災時の連絡体制についてのお尋ねでございますが、本市職員の連絡体制につきましては、小田原市地域防災計画の中に動員計画として位置づけられておりまして、特に勤務時間外における職員の動員伝達といたしましては、あらかじめ定められました「勤務時間外における職員伝達網」によりまして、各藤の連絡責任者に配備命令を伝達することになっております。しかしながら、大地震発生後は、有線電話の使用が困難となることが予想されますので、この場合、職員は速やかにテレビやラジオにより地震情報を確認すること、また震度5以上の場合は、「小田原市災害対策本部規程」及び「小田原市地震災害初動配備体制規程」によりまして、連絡がなくても配置につくことになっております。一方、市民の皆さんへの情報の伝達等につきましては、市内で35ガル、震度4の強以上の揺れを感じた場合には、自動的に、市内各所に設置してあります防災行政用無線を通じまして地震発生の放送が流れることになっております。また、250ガル、震度6以上の揺れを感じた場合には、サイレンによる放送の後、地震発生の放送が流れることになっております。また、各地域ごとの災害情報につきましては、各地区支部に参集した配備職員が、支部に設置された無線機により災害対策本部と連絡をとることになっております。この配備職員は、「小田原市地震災害初動配備体制規程」に基づきまして、市内16カ所の地区支部の区域内に居住する職員のうちから任命をいたしております。配備職員の主な活動内容は、災害発生後の被害状況の収集や、自主防災組織の本部長である自治会長や防災リーダーへの情報伝達等で、災害特にはその活動が最も重要な役割になります。いずれにいたしましても、災害時の連絡体制につきましては、行政間、あるいは行政と市民の間をつなぐ重要な要因でもありますので、現在地域防災計画の見直しを行っていく中で、連絡体制の充実・強化に努めてまいりたいと思っております。
次に、自治会長や防災リーダーの役割についてのお尋ねがございました。本市といたしましては、地域防災活動を推進するため、自治会を中心とした自主防災組織の育成を図ってきております。自主防災組織を設置しようとする場合、地域の住民が最も効果的にその機能を発揮し、長く継続して防災活動を行えるよう、地域の実情に合った組織とすることが必要で、自主防災組織結成の基準や活動内容等につきましても、「自主防災組織育成に関する指導基準」として、小田原市地域防災計画に位置づけております。そのような中、自治会長におかれましては、自主防災組織の防災本部長として地域の防災本部を総括し、自治会の会員で構成をされている所属班員を指揮監督するという重要なポストにあるわけであります。また、防災リーダーにつきましては、平成5年度から始めた制度でございまして、現在までに、地域から推薦された 171名の方に委嘱をいたしております。防災リーダーになられた方には、防災に関する知識や技能を習得していただきまして、地域の防災訓練、防災教室などを企画、開催し、市民の皆さんの防災意識の高揚を図っていただきます。また、災害発生特には、初期消火や避難者を誘導するなどの救援活動をしていただくことになっております。今回の阪神・淡路大震災でも、地域住民による自主的な救援活動がニ次災害の防止等、被害の軽減につながったと言われております。いずれにいたしましても、市民の皆さんにおかれましては、いまー度、「自分たちの地域は自分たちで守る」という精神のもとに、自治会長や防災リーダーの皆さんを中心として、自主防災組織の充実・強化に努めていただきたいと思っております。
次に、防災リーダーが自治会長や消防団員と兼務している場合の機能についてのお尋ねがございました。9番議員御指摘のとおり、現在、防災リーダーと消防団員を兼務されていられる方が数名おられます。また、自治会長と兼務されておられる方も多数いらっしゃるわけであります。防災リーダーや自治会長の災害時の役割につきましては、先ほどの答弁の中で述べさせていただいておりますが、消防団員の災害時の役割につきましても、特に災害発生後の早い時点での消火活動や救出活動等、重要な役割を担うことになりますので、消防団の活動を優先すると、防災リーダーとしての活動は当然制限されることになりまして、災害時の機能低下は避けられないところであります。現在、防災リーダーの委嘱は、各地区の自治会連合会長からの推薦をいただいて委嘱をしているところでありますが、各地区ともその人選には大変御苦労していらっしゃるというふうにお伺いをいたしております。次年度以降につきましても、引き続き防災リーダーの委嘱を行っていき、最終的には各自治会1名程度の防災リーダーを養成していく計画でありますので、人選に当たりましては、各地区の実情を踏まえた上で、防災リーダーの職務を御理解いただき、防災知識を持っている消防団を退職された方々等も推薦していただくようお願いをしていきたいと考えております。いずれにいたしましても、他の職と複合しないような方を防災リーダーとして推薦していただき、委嘱をしていきたいと考えております。
次に、防災器具設置について何点か御質問がございました。初めに、消火栓や防火水槽の数についてのお尋ねでございますが、消火栓は、小田原市水道局及び神奈川県企業庁の配管増設計画に合わせ適切に設置しているところでございまして、また防火水槽につきましては、飲料水兼用耐震性貯水槽を含め、整備計画に基づき順次配置をしているところであります。現在、市内には消火栓が1992基、防火水槽が 516基設置してございます。
次に、消火栓の配置についてのお尋ねでございますが、本市では、消防力の強化を図るために消防施設整備計画を策定し、整備に努めているところであります。お尋ねの消火栓の配置は、建築物が密集をしている地域におきましては、半径 120メートル以内を目安とし、その他の地域につきましては、半径 140メートル以内となるよう計画をいたしておりまして、既におおむねこの範囲に包含できるよう設置をいたしておりますが、今後もその充実に努めてまいりたいと考えております。
次に、消火栓の近くにホースや筒先等の器具を設置したらどうかとのお尋ねでありますが、御指摘のとおり、平常時の火災には、訓練を積んだ者が使用する場合は初期消火の効果はあるものと考えられます。しかしながら、器具庫の設置に当たりましては用地の確保が必要となりますが、地権者の御理解を得ることが非常に難しく、その上通行の障害となるなど多くの問題点があります。また、設置や維持管理などに多額な経費が必要となることから、設置につきましては、現在のところ考えてはおりません。いずれにいたしましても、火災発生時には初期消火が必要でありますので、その重要性や消火器などの備えについて、引き続き市民に周知いたしてまいりたいと思っております。
次に、消火栓器具庫一式の設置費用についてのお尋ねでございますが、消火栓の近くに器具庫を単独で設置いたしますと、固定方法によって多少の違いはございますが、1基当たりおおむね18万円でございまして、すべての消火栓に設置した場合にはおよそ3億6000万円の経費がかかることになりそうであります。
次に、消防団員の自営業者とサラリーマンの割合及びサラリーマンの勤務地についてのお尋ねでございますが、本市の消防団員は、「小田原市消防団員の定員、任用、給与、服務等に関する条例」によりまして定員は 732名になっておりまして、実員も同数現在確保されております。自営業者とサラリーマンの割合は、現時点の数字で申し上げますと、自営業者が約31%、サラリーマンは約69%、7対3の割合となっております。このうち、サラリーマンの勤務地の割合は市内が約64%、市外が約36%ということでございます。したがいまして、全団員の75%が自営業や市内の事業所に勤務されているという現況でございます。先般の阪神・淡路大震災では、多くの消防団員の方々が自ら被災したにもかかわりませず、「自分たちのまちは自分たちで守ろう」をスローガンにしていただいて、郷土愛護の精神で、連日、文字どおりの不眠不休で消火活動や救出活動あるいは住民の避難誘導など幅広い救援活動に従事し、大きな成果を上げ、また被災者にとって大変力強い心の支えになったと聞いているところでございます。幸いにいたしまして、本市消防団は地域における消防・防災の中核として、地域に密着した、きめ細かい活動を行っていただいておりまして、大変心強く思っております。大災害時におきましても、常設消防と連携を密にして災害に立ち向かっていただけるものと期待をいたしているところであります。
次に、消防団員の不在時を想定し、住民による消火栓を使用した消火訓練を実施する考えはないかとのお尋ねでございました。火災時において、消火栓からの直接の放水は、水圧の関係がございまして、通常は消防自動車あるいは小型動力ポンプで圧力を調整しながら消火活動を行っているところであります。したがいまして、消火栓からの直接の放水は、水圧による反動が大きくなるなど、専門的な訓練を受けた人でなければ非常に危険も伴いますので、現在のところ消火栓を使った訓練の実施については考えておりません。しかしながら、災害時には地域の皆様の御協力が不可欠となりますので、今後、防災訓練特に消防団が所有している資機材を利用いたしまして、団員との共同による訓練も考えてまいりたいと考えております。よろしく御理解をお願い申し上げたいと思います。
次に、公立小・中学校の現況の中のいじめ問題の状況と対策についての御質問がございました。現状のいじめを中心とする子供たちの心の荒廃につきましては、私自身大変心配をいたしているところで、心も痛めております。一日も早くこのような傾向がなくなることを願ってやまないわけであります。児童・生徒の成長の基本に幾つかの要素があると思いますけれども、まずーつには、家庭における温かい親子の関係。これは基本であろうというふうに考えております。また、それに加えて、学校における教師と生徒との心のふれあう人間関係、あるいはまた、生徒同士の思いやりに満ちた人間関係にあると考えております。最近の世相の激変、そして社会や人心の荒廃はもちろんでありましょうけれども、小さいときからの人間関係の希薄さ等も、いじめ等を生んでいる大きな要因ではないかという認識を持つものでございます。要するに、これは社会的な問題であると考えます。そこで、学校、家庭、地域、私ども行政がー体となりまして、緊密な情報交換をしながら、すべての大人が子供の指導に責任を持ち、21世紀に向けた、思いやりのあるた<ましい青少年の育成を考えていく必要があると考えております。
次に、放課後児童クラブについてお答えをいたします。まず、設置希望がある地区といたしましては、現在のところ、町田、千代、下中の3地区を把握いたしております。今後この地区に関しましては、開設のために地域で運営委員会を開設していただく必要もございますので、連合自治会や地域の子育て関係団体の御意見をいただき、調整をしてまいりたいと思います。また、開設場所に関しましては、学校の余裕教室や公的施設の利用を図ってまいりますので、その有無を検討しながら開設の是非を考えてまいりたいと思います。
放課後児童クラブの指導員の資格に関しましては、特に定めはございませんが、保育園、幼稚園、学校や地域での指導的活動等、子供にかかわった経験のある、子供の大好きな方を配置するようにいたしまして、放課後が楽しく安全に過ごせるよう十分配慮いたしているところであります。
なお、放課後児童クラブでの児童の事故等に関しましては、施設賠償責任保険と傷害保険への加入により対応いたしております。
学校内の清掃業務につきましては、教育長からの答弁とさせていただきます。
以上で9番議員の御質問に対しましての私からの答弁とさせていただきます。
○教育長【中村 瑛君】 次に、学校内清掃業務についてお答えをいたします。
他市におきましては、学校のトイレの清掃を業者に委託しているところがあるとのことでございますが、本市の小・中学校ではトイレの清掃を業者に委託している学校はございません。自分たちが使用するものは自分たちで掃除するという考えで、中学校では全学校がトイレの清掃を生徒にさせております。また、小学校では児童や用務員が行っているようでございます。現在のところ、業者に清掃を委託する考えはございませんので、どうぞ御理解をいただきたいというふうに思います。
○消防長【中村久雄君】 9番議員から、防災器具設置等にかかわる中で消火栓、防火水槽の点検整備のことについてのお尋ねがございました。実務的なことでございますので、私の方から答弁させていただきます。
これらの消火栓あるいは防火水槽につきましては、消防職員が非番時あるいは当直時において、我々の言葉では「水利調査」という言葉を使っておりますけれども、そういったことを兼ねて月に1回、街頭消火器の状態とあわせながら点検整備をしているところでございます。また、使用にたえないような形、あるいは支障のあるような形の場合にあっては、水道管理者等に連絡を申し上げまして随時その補修をしていただいております。したがいまして、非常時にはいつでも使える状態のように我々は実情を調査いたしております。
また、消防団にありましては、消防団のポンプの点検、あるいは積載車の点検時に合わせて訓練も兼ねてやっていただいていることも事実でございます。また、そのほかに、火災予防運動あるいは歳末警戒のときにも、実際にこの消火栓を使っての訓練も実務でやっていただいているのが現況でございます。以上で答弁を終わります。
〇9番【加藤仁司君】 一定の御答弁をいただきましてありがとうございます。再質問として何点かお尋ねをいたします。
まず、防災の問題についてです。前からお話が出ておりますけれども、本市と甲府市の協定についてお話をいただいて、大変力強く思っております。この災害の発生時において、支援体制については、各市民の方々も大変不安といいますか、そういうふうなものを持っているわけですけれども、そこで陸・海・空いろいろな方面からの支援についてはどのようになっているか、まず第1点目にお伺いいたします。
それから防災リーダーの役割、あと自治会長の役割についてもいろいろとお話をいただきました。他の役職と兼任をしている防災リーダー、これについての解消をこれから図っていくという市長の御答弁でございますけれども、今急にその方々は交代しろということも難しいとは思います。任期ということも関係がありますので、在任中に交代をするという格好で、もしもそのようにしたときにはいくのか、先ほどのお話の中では、新規については考えるということですけれども、この兼任リーダーを新規に委嘱する考えはあるのかどうか伺いたいと思います。
また、消火栓の使用また機器の取扱いについては、今、一般のといいますか、経験のない者にはなかなかできない、しない方がいい、水圧が高いからするべきではないというお答えをいただきました。そして市長からもお話がありましたけれども、やはりこのような訓練を積んでいる方、これは現役を退いてしまった消防の署員または団員のOBの方、この方々にいろいろと協力をしてもらうという御答弁をいただいたわけでございますけれども、この中で、消防署員、団員のOBの方も既に自主防災組織の一員として行なっている方もいるわけですけれども、そうでない方もいます。市の方から、是非自主防災組織と連携してそういうOBの方々に協力をしてほしい旨の要請をしていただくということをどういうふうに思われるか、御所見を伺いたいと思います。
また、いじめの問題につきましては、市長からいろいろと熱心なお話をいただきました。このいじめ問題は、既に23日に16番議員が教育長に対してその原因について答弁を求め、また偏差値重視教育、地域社会と家庭の役割については議論をされておりますので、長い質問はいたしませんけれども、21世紀を目の前にして、極論となってしまうかもしれませんけれども、近年においては、公立高校の募集に際してはどうしても定員割れが生じているという現実があります。これは少子化現象と言われればそれまででありますけれども、ー時期よりも、かなりの親御さんが公立ではなくて私立を希望されているという感があります。東京都を例に出すまでもなく、小・中学校にもこのような現象といいますか、親御さんの考えがかなり出るものと考えられまして、現在は、私立の小・中学校は少ないという現状となっておりますので、こういうふうなことはそこまで表面化してないんですけれども、将来は公立学校自体の様相が変わってくるような感じがいたしてなりません。公立の学校が生まれ変わるといいますか、安心して子供が伸び伸びと勉学に、遊びに、スポーツに励むことができる、いじめのない学校にするにはどうしたらいいか。なかなか難しい問題ではありますけれども、私自身考えますと、偏差値教育によろいわゆる落ちこぼれが存在するからいじめが出るとは思いません。確かに、これはー因かもしれませんけれども、少なくとも、いじめる者、そしてまたいじめられる者が必ず落ちこぼれであるということは、さまざまな事例といいますか、いろいろ見ますとそれは断言ができないと思います。基本としては、その子の性格、また置かれている環境に由来するものではないかと思っております。1日のうちの4分の3から3分の2は家庭で過ごすわけでございますから、家庭環境が第一に影響を及ぼしていると思います。では学校の方としては何ができるか。この1日のうちの3分の1から4分の1は学校内での生活でもありますので、この数時間の間で子供の性格を直せということはできない。これはしようがないと思います。しかし、学校任せの親もかなり存在をしております。
本音の話となってしまいますけれども、本来学校は、勉学や集団生活の中における協調性、自主性を学ぶところであって、しつけなどは家庭での問題というふうな見方があります。確かにそうであると思いますけれども、今のような現状を見るにつけて、消極論から積極論に展開をする時期にきているのではなかろうかと思います。すなわち、道徳教育の強化を図るべきときにきているのではないかと考えます。この道徳教育は、ただ単に道徳教材の読書やビデオ等を使ったテレビ鑑賞等に頼るのではなく、また正解、つまり模範回答を求めるだけでは、子供の中に徳は生まれてこないのではなかろうかと思います。ボランティア体験学習、地域の中で位置づけられるこれらの活動も学校教育の中に取り入れたりして、歴史の中で培われ、だれもが大切と認めてきた社会規範を、子供たちに工夫をしながら教えていく方法を学校が積極的に取り入れる、すなわち道徳教育の見直し強化を図ることについてはどのようにお考えになっているか、お尋ねをいたします。
○市長【小澤良明君】 9番議員の再質問に、まず私の方からお答えをさせていただき、以下順次担当の方からお答えさせていただきます。
その前に、9番議員におかれましては、今年の3月まで消防団で11年間もの長い間、御活躍をいただき、市政に大変な御協力をいただきまして、心から御礼を申し上げますし、また今後とも消防行政その他につきましての御指導と御支授をよろしくお願い申し上げる次第であります。
災害時の支援体制についての冒頭の御質問でございますが、災害時におきまして、まず陸からの応援体制といたしましては、組織力や機動力のある自衛隊が中心になります。派遣につきましては、神奈川県に要請をいたすわけであります。本市には、横須賀市にあります第1教育団及び駒門駐屯地の第1特科連隊が派遣されることになっております。次に空からの応援体制につきましては、自衛隊や県警等のへリコプターの派遣を要請いたします。具体的な活動内容といたしましては、救援物資等の輸送のほかに、空からの被災状況の調査や重傷患者の後方搬送などが挙げられます。さらに海からの応援体制といたしましては、第一次的には市内の漁業協同組合に漁船の出動を求めます。しかし、漁船が不足した場合等におきましては、県を通じて海上保安庁や海上自衛隊にも応援を要請いたしまして、大量の救援物資の輸送等を行うことになっております。こうしたことを踏まえまして、陸上自衛隊の駒門駐屯地第1特科連隊が、来る7月12日でございますけれども、酒匂川河川敷スポーツ広場を訓練場所としていただきまして、隊員60名、ヘリコプター3機及び車両20台によりまして、物資の搬送や炊き出し訓練を実施していただくということになりまして、この訓練にはもちろん小田原市も協力をさせていただきますとともに、足柄地区連合自治会の皆さんにも給食訓練等に参加していただく予定になっております。また、実は明日、6月28日でございますけれども、海上自衛隊の自衛艦「さつま」が小田原海岸に参りまして、いざというときに海上自衛隊が小田原海岸に接岸をする、このときの海岸状況の調査あるいは周辺調査等のために視察をしていただくということになりました。いずれにいたしましても、このように我が市に特別な自衛隊の御配慮がございまして、私どももこういう状況のときでございますから、本当に頼もしく、心強く思っているところでございます。これには、市の防災の関係職員あるいは消防職員等の努力もさることでございますけれども、議会の皆様方の御理解や市民の皆さんの御支援があればこそでございまして、心から御礼を申し上げたいというふうに思います。いずれにいたしましても、小田原市といたしましては、県西部地震等の地震発生が懸念されておりますので、国や県等の関係機関と連携を密にしながら、さらに応援体制の強化を図って働きかけをしてまいりたいと考えております。
以下は担当から答弁をさせます。
○防災部長【荻野重伸君】 防災リーダーの関連につきまして何点か御質問がございました。まず、防災リーダーの兼務の関係でございますけれども、先ほど市長から、役割につきましては何点かの方向でお話をさせていただきましたけれども、防災リーダーの役割は、本部長となられます自治会長さんを補佐するという大変大きな役割があるわけでございます。防災リーダーに御委嘱申し上げました皆さんには、年間数回の専門的な視野からの研修もしていただくということで、それらの経験を生かして、いざというときに備えていただくという大きな役割もあるわけでございます。したがいまして、任期の関係につきましては、こうした習得されたものをできるだけ長く地域のために役立てていただくということであれば、改めて新しい方にお願いをしていくよりも、御経験のある方を引き続きお願いしていった方がよろしいだろうというふうに思いまして、引き続きお願いするということを考えております。
それから推薦のことでございますけれども、推薦につきましては各地区の連合自治会長さんにお願いをしておるわけでございまして、できるだけ御経験のある方にお願いするということでございまして、これらについても、そうした方を引き続き地域で御推薦をお願いしたいというふうに思っております。以上でございます。
〇消防長【中村久雄君】 次に、退職されました消防職団員のOBの方々の活動についての御質問がございました。9番議員も御承知のとおり、長い消防生活の中で、ー線を退いたそういった人たちの地域に帰っての防災の役割というのは非常に大きなウエートを占めていることも事実でございます。そうした中で、地域の防災力の担い手として、消防団員もそうですけれども、消防職員も、一つのはなむけの言葉として、今まで培った技術と経験を生かして、地域のために頑張ってほしいということで、今まで申し上げてまいりました。そうした中で、私ごとですけれども、17日に消防職員だけのOB会がございました。その懇親会の中で、ある地域の元職員が、消防長、おれのところはポンプと車も持っているよ、ホースもこの前買ったよ、地震のときは任せておけよと。そういうような力強い言葉をいただいた地域もございます。そうしたことから、これからも、そういった我々の先輩である消防職員のOBあるいは同僚であります消防団員は、そういう形で地域のために頑張ろうという気持ちで今一生懸命やっておりますので、またこの気持ちも我々はそばで育ててやりたいなというふうにも思っております。そうした意味で、今後とも地域のために活躍していただけることを期待しております。以上で答弁を終わります。
○教育長【中村 瑛君】道徳教育についてお答えをいたします。道徳教育の目標は、人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を、家庭、学校、社会における具体的な生活の中に生かすということにあろうと思います。いじめ問題をはじめとして、人間としての正しいあり方を育てることは、21世紀を担う子供たちの健全育成にとって大切なことと考えております。したがいまして、道徳教育の重要性につきましては、9番議員と全く同感でございます。この道徳教育は、学校の教育活動全体を通じて行うものでありまして、各教科、特別活動、さらには道徳の時間、その他と指導の場はそれぞれ異なるわけでございますが、特に道徳の時間はその中核としての性格を持っておるわけでございます。そこで、学校におきましては、道徳教育の全体指導計画をもとに、道徳時間の展開、あるいは発問、話合い等の指導法の工夫に努めておるわけでございますが、道徳時間の指導課程につきましてはいろいろな方法がございます。しかし、いずれの方法をとるにいたしましても、人間としての正しい生き方について、児童・生徒と教師とがー緒になって語り合い、探究することが重要だと思います。こういった考えを基盤として、今後も学校、家庭、地域との連携等にも配慮しながら、道徳的実践力をさらに高めていくよう努力したいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上で終わります。
○9番【加藤仁司君】 ただいま市長の方から、最初に自衛隊の支援についてのお話をいただきました。私ども大変力強さを感じております。
また、防災の方についての特に消防の関係ですが、先ほど消防長の方から話がありましたように、消防署のOBの方の会議にも出席をされているいるなお話をいただいてきたと。
実は、団の方もそのようなOBの会があるところもございまして、そういったところにも是非とも連携強化のためにお話を伺っていただいて、対応をお願いしていただければと思います。
また、消火栓等の機材の設置は1基につき18万円ということで、予算にすると3億何がしということで大変かかるものでもございます。今すぐに全部というわけにはなかなかいかないとは思いますけれども、やはり狭あい道路、また慢性渋滞というようなところも小田原市内に幾つかあると思いますので、消防車の出入りに困難なところについて、消防署また防災部ともに十分に調査・研究をして、万全な体制をとっていただければと思います。
また、最初の質問のときにトイレ清掃の件について教育長からお話がありました。今、小田原市内においては業者委託はないという御答弁に私もほっとしております。あまり特定の例を挙げることはよろしくないかもしれませんけれども、実は、平塚市においては入札によって、公立の7の幼稚園、28の小学校、15の中学校のトイレ清掃を業者に委託をしているそうです。この委託費用は年間で2700万円。内容については、便器は週2回、床は週1回の割合であり、それでも汚れた場合は教員の方が行っているという事実だそうです。
ここで他市についての批判をするつもりはないんですけれども、この小田原市においては現在ポイ捨て条例の導入も考えているさなかでもあります。子供のときに、本人はもちろんのこと共同で使用する学校トイレを他人任せという教育はいかがかと思います。小田原市において、時代の趨勢、またさまざまな団体等から今後業者委託云々の話があったとしても、敢然と立ち向かっていただくように切に要望いたします。
また、いじめの問題につきまして、道徳教育の強化ということでお話をいただいたわけでございますけれども、いじめの原因については、どうも大人が気がつかなければならないことが多分にあると思います。この限られた時間の中で教育論を展開する時間もありませんけれども、今回この質問に先立ちまして、教育またいじめ問題についての書物もいろいろと読ませていただきました。学校の管理教育、詰め込み教育ということが問題であると言う方があったり、また教員の能力、親のしつけ、核家族化した地域の密着性の喪失などいろいろ著者によってさまざまなんですけれども、こういうふうなさまざまな見解が出るというぐらいいじめという問題は根が深く、決定的な解決法が見当たらないのではないかと思います。学校側がいじめる側に対しているいる措置をする必要もあると思いますけれども、この際、いじめを発見して、事件犯罪と立証される件ではないような、また悪質ないじめを起こした者には、学校教育法第26条「市町村の教育委員会は、性向不良であって他の児童の教育に妨げがあると認める児童があるときは、その保護者に対して、児童の出席停止を命ずることができる」、これについては小学校の場合であり、第40条では中学校に関して第26条に準ずる規定を適用することができるというふうにうたっております。是非取り入れていただきたいんですけれども、これは現実的には校長先生が教育委員会に報告をするということで、学校自体の落ち度ということにとらえられることもあって、なかなか困難かもしれませんけれども、このような厳罰といいますか、措置を講じないと、生徒は何をやっても大丈夫なんだという土壌や雰囲気が生まれてしまうんじゃないかと思いますので、私はあえてここでお願いをしたいと思います。
また、特にあまり論じることはないんですけれども、今のマスメディァの発達、テレビを中心とする映像の放任といいますか、テレビ局自体もー定の倫理規定を守って放映をしているというわけではありますけれども、よくコメディアン等はこづいたり殴ったりしながら笑いをとっている。また、フィクションの殺人事件も最近はかなりリアルな描写となっている。そういうことをしないと視聴率が上がらないという現実もありまして、私自身も思わず目を覆うような場面を何度も見ております。このようなことは大変子供の発達過程に大きな影をもたらしていると言えますので、このこと自体は本市だけの問題ではありませんから、意見はここまでといたしましても、是非とも教育委員会、学校、家庭、地域がー丸となって、いじめ問題に積極的に取り組む姿勢を示していただきたいということを要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)