平成8年12月一般質問

1996年12月01日

平成8年12月一般質問

09番【加藤仁司君】

通告に従いまして順次質問をいたします。
初めに、小田原市における情報化施策について伺います。
現代社会は情報インフラ整備が国の帰趨を決するとまで言われるほどであります。従来は文字による電報、音声による電話、静止画によるファクシミリなどを活用したシングルメディアであった時代から、今やコンピュータ技術とデジタル通信技術の発達により、文字、音声、静止画、動画が同時に扱うことのできるマルチメディアの時代でもあり、例えばインターネットのように、パソコンを電話回線につなぎ、通信ネットワークを使って大容量画像やデータをはじめあらゆる情報が家にいながらでも活用できる状況にあります。
また、各産業においても、例えば生産業におけるCIM(コンピュータによる統合生産)やコンビニエンスストアにおけるPOSシステム(販売時点情報管理システム)、さらにはスーパー・タグと言われるような商品50個の値段をレジで1秒で読み取る機器まで開発されております。また、交通、運輸に目を向けると、ITS(知的情報システム)やVICS(道路交通情報通信シテスム)、AHSS(道路安全システム)、さらには建設省と自動車メーカーで開発しているAHS(自動運転道路システム)や渋滞緩和策としてノンストップ料全自動徴収システム等の導入が図られようとしております。医療においては、少子化の中で高齢社会を迎える我が国にとって欠かせない遠隔医療の実験も始まっていると伺っております。このように、各分野において情報通信ネットワークが活用されることは、我々市民の暮らしを支えることにもなると思われます。
さて、各産業分野において日々研究開発されつつある未来的構想とともに、我が国においては、一昨年、電気通信審議会が郵政省に答申した「次世代通倍額整備構想」によると、いわゆる日本版情報スーパーハイウエー構想、すなわち西暦2010年までに光ファイバーによる情報スーパーハイウエーを全国整備することとし、まず西暦2000年までに全国の県庁所在地を、西暦2005年までには人口10万人の都市に光ファイバーを張り巡らせる整備方針を打ち出しております。本答申では、次世代通信網整備により創出される経済効果を123兆円と予測するとともに、243万人の雇用見込みが試算されております。一方、世界においても、アメリカではゴア副大統領が「情報スーパーハイウエー構想」を提唱し、西暦2015年を目標として全米カバー、欧州連合では今後の10年で次世代通信網の構築を、韓国では西暦2015年を目標としてそれぞれ準備を進めております。以上のとおり、世界各国が競って情報スーパーハイウエー整備を急ぐ理由は、マルチメディア時代の到来により、情報過疎化や整備充実国の下請となってしまう事態を危惧するからであると推察されます。
我が国においても、高度情報化の積極的推進は時代の趨勢でもあり、かつまた世界におくれてはならない重要な施策でもあります。
このように目前に遣る高度情報化社会に対し、本市にとりましても、あと10年足らずのうちに情報スーパーハイウエーが整備されることになっております。しかしながら、高速道路が通っていてもインターチェンジがなく、また家庭や会社、事業所までの道路がなければ、その地域への恩恵は生まれません。情報スーパーハイウエーも同様にインターチェンジと一般道路の役目を都市型ケーブルテレビの光ファイバー・ネットワークが担うことができることから、ケーブルテレビのない都市はインターチェンジのない都市に例えられることになります。ケーブルテレビも情報スーパーハイウエーとの接続により、現在の単なるテレビ番組の有線放送施設のみでなく、地域情報通信基盤としての役割を担うことができます。
以上のように、今後は、労働環境や就業形態の変化、さらには産業構造の変化をも伴うと予測される情報通信ネットワークの発展に、本市ではどのような情報化施策を考えておられるかお尋ねいたします。
次に、社会的情報通信基盤となるケーブルテレビのネットワークについて伺います。周知のとおり、本市においては、第三セクターである小田原ケーブルテレビがあります。現在、そのネットワークの普及促進のためにどのような施策を行っているかお尋ねいたします。
また、本市にはケーブルテレビ整備エリアに入っていない地域があると聞き及んでおります。本来、全市民が等しい情報環境を与えられなければ情報過疎地となり、社会生活上さまざまな支障を来してしまうと思われるとともに、情報交流の面で取り残される地域が生まれることを放置してはならないと存じますが、この点についてどのような考えをお持ちかお伺いいたします。
次に、情報化推進の面で、情報通信ネットワークによる活性化の推進には広域的なネットワークが求められると考えます。神奈川県にも県域的なネットワーク構想があるように伺っておりますが、市としても広域ネットワークについてどのような姿勢でおられるのかお尋ねをいたします。

次に、広域二次病院群の輪番割について伺います。 健康は、市民が快適に安心して生活する上にとって欠くことのできない重要な要素であります。とりわけ昨今の健康補助食品ブーム等、人々は常に健康である肉体を求めている証拠でもあり、本市においても、健康に対する施策には積極的に取り組むとともに、健康カレンダーの配布等、市民への情報提供、サービスを日々行っているものであります。
しかしながら、日常の生活の中でも疾病を患ったり、時としてさまざまな症状が突然起こることも考えられます。平日の日中すなわち病院や診療所の診療時間内であれば、すぐに出向き診療を行うことができますが、市民にとっては平日夜間及び休日における医療サービスの充実が求められ、本市においては、緊急医療の確保の一環として昭和55年より私的病院群による輪番割で毎夜間の診療が開始され、さらに昭和57年4月からは広域二次救急医療を公・私的病院10院による輪番割で開始されて、休日、夜間に毎夜内科・外科各1病院ずつの計2病院が担当して診療を行っております。また、昭和52年より開設された小田原市休日急患診療所及び休日急患調剤薬局が、昭和63年12月には小田原保健センターに場所を移勤し、平成元年12月にはさらに内科・小児科の準夜間診療を開設して市民の突発的な疾病や体の急変に対応されていることは周知のとおりであります。
そこでお尋ねいたします。この広域二次病院群の輪番割についての受診状況はどうなっているのか、また、その中での小田原市民の状況はいかがか、さらに、休日・夜間急患診療所の受診状況についてもあわせてお尋ねいたします。
次に、この広域二次病院群の輪番割では、毎月のスケジュールを作成し、また毎日、消防本部との連絡網により急患搬送に支障がないような体割づくりがされると伺っておりますが、輪番制による担当病院と消防本部との毎日の連絡体制はどのようにとられ、またどこが確認しているか御答弁いただきたく存じます。

続いて、夜間急患診療は毎日午後7時から午後10時までを受け付け時間として診療が行われておりますが、午後10時以降、急患により市民が医療を必要とした場合、どこへ連絡すればよいのかお尋ねをいたします。
次に、放置自転車について何点か伺います。 周知のとおり、平成4年3月21日に制定し平成6年12月22日に一部改正された「小田原市自転車等の放置防止に開する条例」並びに平成4年10月1日に施行、平成6年12月22日に一部改正された同施行規則にのっとり、市内の放置自転車対策を講じてまいりました。放置自転車は、特に駅周辺の交通への著しい阻害をはじめ、乗降客や歩行者の安全をも脅かし、また駅周辺の美観を損ね、放置が放置を呼ぶことから、本市は平成5年2月に物言駅周辺を、平成6年12月に下曽我駅周辺をそれぞれ自転車等放置禁止区域に指定し、即時鼓腹自転車を移動、保管しその実行に当たっております。そこで、放置自転車をいかに少なく、また防止に当たっての見解や対策について順次質問をいたします。
まず、本年の小田原市自転車等駐車対策協議会において出された資料によると、本市は東海道本線、新幹線、御殿場線、小田急線、大追出線、箱根登山線のあわせて18駅が存在し、その中でJR沿線4駅、小田急沿線4駅、大雄山沿線2駅、箱根登山沿線1駅に自転札駐車場が設置され、その数は延べ16ヵ所に至っております。収容台数としては、市設置自転札駐車場が7632台、鉄道業者設置自転車駐車場が1220台の計8852台。対して自転車・バイクの駐車場利用状況は、平成8年9月17日の調査では駐車場内の利用数が自転車7628台、バイクフ90台で、計8418台と需要と供給とのバランスはとれているものの、人口が微増している本市にあって、現在の自転車駐車場収容台数で果たして将来への対応が可能であるかはいささか疑問の残るところであります。
また、放置自転車台数においては、平成4年の条例施行前には自転車1193台、バイク134台の計1327台であったものが、平成8年9月には自転車365台、バイク41台の計406台と3分の1に減少していることから、同条例における効果のほどをうかがわせる結果となっておる次第であります。 しかしながら、少なくなったとはいえ小田原駅東口には130台、大雄出飯田岡駅には92台とまだまだ多数の自転車が放置されているのであります。
この放置自転車は、放置自転車禁止区域では当該自転車等に警告札を取り付け即日に、それ以外の区域では警告札を取り付けてから起算して7日間経過しても放置状態にあるものは国府津自転車等保管場所に移動され、そこで60日の間に引き取りがなされない場合は神奈川県自転車商組合との協定により引き取られ、あるものはリサイクルに、またあるものは廃棄処分となっていると伺っております。
そこでお尋ねいたします。 1点目として、保管期間を60日に設定した根拠は何か、また、国府津自転車等保管場所で保管されている自転車の中で、保管期限60日の間に引き取りに来た割合はどれくらいで、移動から何日ぐらい経過して引き取られるケースが多いか、さらには、所有者自らが放置されたものではない、例えば盗難車等も保管場所に移動されるケースもあると思いますが、その場合はどのような措置をとっておられるかお尋ねいたします。
また、この国府津自転車等保管場所は、屋根なし平置きの構造で保管可能台数が900台となっておりますが、借用しているとはいえ、駅周辺の貴重な土地に保管場所として設置されていることは有効な土地利用とは言えないのではないでしょうか。そこで、ほかに保管場所として検討された経緯があるのか否かお尋ねいたします。
次に、さきにも述べましたとおり、市内18駅のうち11駅16ヵ所に自転車駐車場が設置されておりますが、設置されていない駅は今後どうするのか。「小田原市自転車等の放置防止に関する条例」第7条には、「鉄道事業者及び一般乗合旅客自動車運送事業者は、旅客のために必要な自転車等駐車場の設置に努めるとともに、市の実施する自転車等の放置防止のための施策に積極的に協力しなければならない」としておりますことから、鉄道各社とも協議をしていると推察いたしますが、その状況をお示しいただきたいと存じます。
さらに、放置自転車防止策として、放置禁止区域の設定が考えられますが、なぜ鴨宮駅と下曽我駅のみが放置禁止区域とされているのか、今後他の駅を放置禁止区域に設定する予定があるのかお尋ねいたしまして、第1回目の質問といたします。(拍手)

○市長【小澤良明君】

9番加藤議員の御質問にお答えをさせていただきます。
まず、情報化施策について御質問がございました。情報化施策につきましては、本市は平成3年度に「おだわら情報化プラン」を策定し、これに基づいて情報化を進めているところであります。このプランでは「市民主役の情報化」をテーマに掲げておりまして、まちづくりの主役である市民が、日常生活や地域活動の中でだれもが情報化の恩恵を享受できるような施策を推進いたしております。この中では、都市型ケーブルテレビを地域に密着した市民参加型の情報交流基盤として普及促進を図ることといたしております。また、平成4年度には郵政省の未来型コミュニケーション都市構想でありますテレトピア構想の指定を受けまして、小田原市テレトピア計画により地域生活圏の情報化を推進しているところであります。本市の計画では、ケーブルテレビ、ファクシミリメール・システム、地域情報交流システム、防災緊急情報システム、市民交流ネットワークの五つの事業を取り上げ、推進を図っております。この中でもケーブルテレビにつきましては、地域に密着したメディアとして、市民が参加できるコミュニティ番組を放送することによりまして、地域の情報交流を盛んにしようというもので、今年から市としても行政情報番組の提供を始めたことは御承知のとおりであります。郵政省では5年ごとに時代に合った計画見直しを行うように求めており、本市も来年度は指定を受けて5年を経過いたしますので、既に郵政省から見直しについて連絡を受けているところであります。情報化の分野では、インターネットやパーソナル・ハンディ・フォン(PHS)のように、何年か前には予想もできなかったメディアやシステムが実現し、また、ケーブルテレビのネットワークのように、技術革新によって当時とは異なる価値を持つようになったものもありますので、5年先を見通すことは甚だ困難ではございますが、調査・研究を続けながら「市民主役の情報化」の実現を目指してまいりたいと考えております。
次に、情報通信面の都市基盤であるケーブルテレビの光ファイバー・ネットワークに対する支援につきましてお尋ねがございました。本市では、ただいま申し上げましたように、ケーブルテレビを地域密着型の情報交流メディアとして位置づけ、支援を行っております。具体的な支援といたしましては、これまで2回にわたり小田原ケーブルテレビ株式会社の増資に際して出資を行っております。市の最初の出資は平成4年度に2000万円、次いで昨年度に2000万円、合計4000万円の出資を行っております。さらに、幹線ケーブルの敷設等につきましても、同社の要請に応じて電源供絶佳等に係る占用料の減額を行っております。ケーブルテレビは、今後、番組放送だけでなく地域情報通信基盤として重要さを増すものと理解をいたしておりますので、引き続き支援を行う所存でございます。 次に、市内にケーブルテレビを視聴できる地域と視聴できない地域があるという点につきましては、情報環境の平等性・公平性という観点から見ましても、これを放置しますと、同じ市民でありながら享受できる情報の質・量が異なるという情報格差が生じてまいりますので、同ケーブルテレビが郵政省の認可を受けたエリアの整備状況を見ながら、何らかの方策を考える必要があると思っております。現段階では、まだ認可エリアの幹線ケーブル敷設を進めているところでもございますので、今後の課題として研究を進めてまいりたいと考えております。
次に、県のネットワーク構想についてどのように考えているのかというお尋ねがございました。現在、県では新総合計画を策定中でありますが、その「かながわ新結合計画21」第二次計画素案では、将来展望で情報ネットワーク社会の到来を取り上げ、実行計画でも次世代情報通信基盤整備の推進を取り上げております。また、ハつの重点政策課題にも地域高度情報化の基盤づくりが位置づけられております。さらに、重点プロジェクトでは、次世代情報通信基盤の整備促進として、広域CATVネットワーク、県・市町村間ネットワーク整備が挙げられております。これらはケーブルテレビのネットワークを接続して県域ネットワークをつくり、県民に開かれた県政の実現に向け、行政の情報化を進めるとともに、マルチメディア産業の育成を図るというものであります。県では来年度以降に県内市町村及び県内CATV事業者と協議する場を設けることといたしておりまして、既に本市も参加の打診を受けております。この計画は、情報通信ネットワークの進展という時代の大きな流れに沿ったものと考えておりますので、県とも十分な協議を行っていきたいと思っております。情報化の分野は非常に技術革新の目覚ましい分野でありますが、いずれにいたしましても、すべての市民が等しく高度情報化社会の恩恵を受けられるような施策を推進するために、引き続き調査・研究を行い、実現を目指してまいりたいと恩っております。
次に、広域二次病院群輪番制と休日・夜間急患診療所について幾つかのお尋ねがございました。まず初めに、広域二次病院群輪番制の受診状況でございますが、平成7年度は夜間(366日)と休日(69日)で年間4941人の方が受診をし、1日平均では13.5人でございました。そのうち本市の受診者は3225人で全体の65%を占めております。
次に、休日・夜間急患診療所でございますが、夜間(366日)が5722人で1日平均16人、また休日(74日)は5719人が受診し、1日平均77人となっております。
次に、広域二次病院群輪番制の担当病院と消防本部との連絡体制についてのお尋ねがございました。まず、広域二次病院群輪番制は、市内の7病院と市外の3病院の10病院が毎日内科系・外科系それぞれ1病院を決め、輪番制で実施しております。この担当病院は、広域二次病院群輪番制の幹事医師会である小田原医師会が調整し、決めております。調整された一月ごとの当番予定表は、保健ゼンターから消防本部に送っておりますが、消防本部では、この当番予定表をもとに、市民からの問い合わせに対応し、必要に応じ救急搬送体制をとっております。このような体制をとっておりますが、事情によってその日の担当病院が変更になる場合もありますので、毎日、幹事医師会であります小田原医師会が、担当病院の状況を確認し、その情報を消防本部に送り、遣漏のないよう万全を期しております。
次に、午後10時以降の救急時の連絡先についてのお尋ねがございました。午後10時以降の対応につきましては、広域二次病院群輪番制で行っておりますが、その連絡先は消防本部となっております。消防本部では、市民からの問い合わせに対し、常時24時間体制で担当病院の案内や必要に応じて救急隊の出動を行っておりますが、こうした救急体制につきましては、健康カレンダーをはじめ、くらしのテレフォンガイドなどで市民への周知を行い、日ごろの備えをお願いいたしておりますので、御理解をいただきたいと存じます。
次に、放置自転車対策について、国府津自転車等保管場所に移動した自転車等の保管期間を60日間に設定した根拠は何かとのお尋ねがございました。まず、放置自転車等の保管期間につきましては、先進都市の例を参考にしながら、引き取りのための期間や、移勤した自転車等の所有者を警察に照会をし、その回答が届くまで約3週間近くかかることなどからも考慮いたしまして60日間といたしたものであります。また、「自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律」第6条第3項において、保管期間を条例で定めることができるわけですが、同条第4項において、保管した自転車等が6ヵ月を経過しても返還できないときは所有権が市町村に帰属する旨が定められていることから、保管業務に支障のない範囲で少しでも長い期間保管した方がよいと考えているわけであります。
次に、自転車等が保管期間の60日間に引き取られた割合についてと、何曰くらい経過して引き取られるケースが多いのかとのお尋ねでございます。自転車等の引き取りについてでございますが、平成7年度において引き取られた自転車等は629台となっており、保管期間中の60日間に引き取られた割合は約66%となっております。そのうち、移動してから60日までの10日ごとに引き取られた割合は、10日までが一番多く約26%、20日までは約11%、30日までは約10%、40日までは約5%、50日までは約7%、60日までは約7%となっております。 盗難車が保管場所に移動された場合はどのような措置をとっているのかとのお尋ねでございますが、保管場所に移動された盗難車につきましては、他の自転車等と同じように警察に所有者の照会をし、所有者の判明したものについては引取通知書を送付し返還に努めております。なお、盗難車の引き取りの際には保管費用を免除いたしております。
さらに、保管場所を他に検討した経緯かおるのかとのお尋ねがございました。現在のところ、保管場所につきましては、国府津自転車等保管場所で対応できておりますので特に検討をいたしてはおりません。保管場所については、現状のまま使用していきたいと考えておりますので御理解を賜りたいと思います。
次に、自転載駐車場の設置されていない駅の今後についてお尋ねがございました。自転札駐車場が設置されていない7駅のうち、根府川、早川、入生田、風祭、緑町、六部の6駅につきましては、乗り入れの自転車数は少なく、現時点では設置する必要はないと考えておりますが、乗り入れ自転車の多い飯田岡駅につきましては、自転札駐車場の設置が必要と考えております。そこで、自治会長さんなどを通して飯田岡駅周辺に自転載駐車場の候補地を探しているところでありますので、適地が見つかり次第、設置に向けて関係者と協議をしてまいりたいと考えております。
また、自転札駐車場について、鉄道各社との協議の状況についてお尋ねがございました。現在、小田急電鉄株式会社と伊豆箱根鉄道株式会社におきましては、それぞれ2駅ずつ自転車駐車場を設置されており、放置自転車対策に御協力をいただいております。課題であります小田原駅の自転車駐車場でございますが、西口自転車駐車場につきましては、東海旅客鉄道株式会社と協議をいたしておりますが、東西自由連絡通路の整備と関連いたしますので、計画の推移を見ながら鉄道各社と協議をしていく考えであります。
さらに、放置禁止区域の指定についてお尋ねがございました。放置禁止区域の指定につきましては、駅に乗り入れられる自転車の収容可能な自転車駐車場が整備された時点で指定をいたしております。現在、鴨宿駅周辺と下曽我駅周辺を指定いたしておりますが、それ以外の駅周辺では、用地の借用が1年ごとの契約などのために、長斯にわたり自転車駐車場の確保ができない状況にありまして、指定をすることは難しくなっております。そこで、自転札駐車場の確保がされた駅から順次指定をしてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、今後は、市内に乗り入れている鉄道5社をはじめ各種関係団体で構成をされております自転車等駐車対策協議会において、これらの問題を協議し、積極的に放置自転車対策を推進してまいりたいと考えております。
以上をもちまして、9番加藤議員の御質問に対しましての私からの答弁とさせていただきます。

09番【加藤仁司君】

一定の御答弁をいただきましてありがとうございました。再質問をさせていただきます。
初めに、情報化施策について。確かにこれだけ急速にいろんなものが発速していく、これは大変驚きでもありまして、先ほど市長から御答弁がありましたように、例えば携帯電話(PHS)を一つとってみても、価格も崩壊してしまうような、そのような状態になっている今日において、なかなか先の見通しはつかないという言葉はどうしても先に出てきてしまう、これは十分理解をするものであります。そこで、先般新聞の中でCATV網を使った電話サービスが開始されるということで、よく見ますと、ちょうど来年の夏から千葉県柏市や東京都杉並区、また再来年の夏までにはさらに小平市など西東京地区や相模原市でもサービスを開始し、そしてまた前橋市、横浜市とそのエリアが拡大される、そういう会社があるという記事を目にしたわけでもございます。聞くところによりますと、小田原のCATV(OCTV)は聴視率が13%ぐらいしかないということですが、今3期までのエリアになっている。それ以降、順次エリアの拡大を図るということですが、どうしても聴視率が低いということについては、市民も我々議員の方も承知していて、何とかならないかなという気持ちでいっぱいでございます。ちょうどそういうような中でこの新聞を目にしまして、聴視率を上げるために、このCATV網を使った電話サービスの導入について、是非考えていただきたいといいますか、取り入れてもらいたい、そのような感じがいたします。これを導入するということについてどのようなお考えをお持ちか、答弁をいただきたいと思います。
次に、医療の方の問題になりますけれども、今御答弁の中で、トータルの数、受診の状況についていただいたわけでもございますけれども、明細といいますか、何科にかかっているかというところまでお話がなかったので、手元のところに市政概要ということで載っていたものを参考にしますと、合計人数は大体増加している。これは平成6年度の状況の部分から比べれば100数入ずつぐらい増加しているんですけれども、その中でも小児科が圧倒的に多い。特に、休日・夜間急患診療所の場合ですと夜間診療の場合の小児科が多い,これは、子供柴持つ親御さんの気持ちになってみれば、いろいろな状況の中でちょっと熱を出したとか、風邪ぎみだとかいうことですぐに来られるわけでございますので、どうしても数の上では多くなってしまうのかなと思うんですけれども、これだけの数のものを例えば保健センターで対応するというのも天変なのかなと思います。今保健センターで対応しているものを、これは検討いただければありかたいんですけれども、例えば市立病院等で1週間のうち1日とか2日とか小児専門という形で受け入れる体制がとれないものか。それについて、まず第1に伺います。
それから、保健センターヘといいますか、急に夜間急患診療ということで病気を患った御本人若しくは家族の方から電話なりが入って、その後、保健センターに行って受け付けをするわけでございますけれども、今ここに健康カレンダーをいただいて持っておるんですけれども、ここの中には、受け付けは夜間診療が夜10特まで、休日については午前9時30分から午後3時30分までということで、休日・夜間急患診療所の案内が載っております。
また、重症患者の救急については、先ほど市長から御答弁がありましたような各病院のものが載っているわけですけれども、先ほど質問しましたように、午後10時以降、急患で市民が医療を必要とした場合には消防本部で対応しているという答弁でありました。市民からしてみれば、消防本部の番号が健康カレンダーにはもちろん49-4410と載っているんですけれども、どうしても一般市民の考えでは、消防署というとやはり119番というのが頭にすぐ出てくることだと思います。 119番で通報しますと、やはり救急車が飛んでまいりまして、その前にいろいろ事情は聞くんでしょうけれども、聞くところによりますと、救急車で来ても、さしたる問題でないといいますか、救急隊員のアドバイスでいいなというものについては引き上げているんではないかと思われます。ですから私が言いたい部分は、例えば夜10時以降は保健センターにかけてしまう可能性は極めて低いのではないかと思います。保健センターは夜10時以降はいませんので、どうしても消防署にかける。その消防署の番号の49-4410をもっと市民に知らせる必要があるんではないか。その一つの方法としましては、今は受話器を持たなくても電話がかけられますけれども、例えば受話器とか電話機の近くに、夜10時以降は消防署の番号、それ以前は保健センターの番号、こういった簡単なステッカーのようなものも市の方で工夫されたらどうか、そのような気がいたします。これについてどのようにお考えになるのか、御答弁をいただきたいと思います。
最後に、放置自転車についてですけれども、60日間の保管、いろいろ手続があるということですけれども、そしてまた法律上6ヵ月以上たたないと市町村へ所有権の移管がされないということで、この法律がある以上、なかなか言うのは難しいですけれども、実際放置自転車で迷惑を披っているのは市民にほかならないわけでございますので、なるべく放置自転車がないような措置をとってもらいたい。今は時代の流れの中で物を大切にしないといいますか、大量消費社会がそのままこの自転車の部分にも映し出されているような感じがしまして、なくしてもしようがないやと、昔と時代が変わってきているといえばそれまでですけれども、やはりいろいろな面から考えますと、60日という設定をもっと短くできるんではないか。先ほど御答弁いただいたように、30日までの引取手の割合からすると約50%に近い形になっておりまして、それ以降、40日から60日までで19%、それ以外については引取手がいなかったということだと思います。数の上では、自らその自転車を欲しいという方は既に30日を経過した時点で引き取っていると言っても過言ではなかろうかと思います。ですからこの60日の短縮、60日から30日等に短縮した方がいいんじゃないかと私は思うんですけれども、その辺についてもう一度お考えをいただきたいと思います。
それから先ほど、国府津の保管場所以外に考えたことはないかということで、考えてはいないということですけれども、この質問の中で、所有者があるにもかかわらず勝手にこっちでその行き先を述べてしまうというのも大変恐縮ではあるんですけれども、実際に引取手のない放置自転車はリサイクルに回されているということから、自転車商組合がこれをリサイクルするに当たって、生きている部品といいますか、例えばさびが思い切り発生しているものは捨てるでしょうし、そうでないものはそれを利用する。一つのリサイクルの面から考えてみましても、さびとかも極めて少ない状況で保管するということも考えてもいいのではないか。今の屋根なし平置きの国府津の保管場所から、例えばガードとかそういったものを利用したところを保管場所に指定して置く。そうしますと、自転車としての価値は今の状態よりもよろしいのではないか。そしてまた、国府津の保管場所自体は900台分の収容能力かおるということでもありますので、これから人口増、その周辺地域に望まれるというか、してもらいたいという期待もあるんですけれども、そういったときに現時点であるもので対応が果たしてできるかわかりません。このような900台収容できる部分をほかに活用することもできるのではないか。そうしますと、その土地利用、そしてまた自転車自体の価値が上がる、その二面性があるような感じがいたしますので、この件についてお考えを示していただければと思います。

○市長【小澤良明君】
9番加藤議員の再質問に私の方から冒頭の問題につきましてお答えをさせていただきます。
CATVを使いました電話サービスの件につきまして、私も新聞報道等で承知をいたしております。小田原市のOCTVの場合は、まだ発展途上と申しますか、今年の11月現在の数字でございますが、テレビの接続台数が5964台、契約者及び接続待機者が4554人、そういうところでございまして、OCTVさんの方といたしましても、経営が安定すると申しますか、今のところは、新たなサービスを展開するということ以前の問題として、当面、5期までの工事拡大計画の中で3期までが終了している、4期工事に平成10年3月を目指して取り組まれているところのようでございまして、そういう中で、技術的なことはよく承知いたしておりませんが、新たなサービスを付加することになりますと新たな投資も必要になることだろうというふうに思います。ただ、CATV事業に開しましては、単なる映像の提供だけでなくて、ビデオオンデマンドにもありますように、市民と行政とのサービスのやりとりと中しますか、そうしたことにまで将来的には発展できたらという期待もいたしておりまして、私どもといたしましては、議会の皆様方の御同意をいただきながら、できるだけの支援もしてまいりたいというふうに思っているところでございます。いずれにいたしましても、鶴井助役が非常勤の取締役として出向いたしておりますので、ただいまの9番加藤議員の電話サービスの件につきましても、そういう御提言をいただいたということは何かのときに御報告をさせていただきたいというふうに思っております。
以下につきましては担当の方からお答えいたします。

○助役【鶴井利親君】

ただいまの1点目のCATVの件につきましては、市長からも言われましたので、機会がありましたら、よく会社の方に申し伝えておきたいと思います。
それから夜間救急に関連をいたしまして、小児科の夜間救急を市立病院でやったらどうかというような御提言をいただきましたけれども、この夜間の救急につきましては、小田原医師会が中心になりまして、行政と医師会等で今のような形が決められております。したがいまして、私の方で直ちに、私は市立病院の担当でございますけれども、これを受ける、受けないとかというようなことにつきましては、きょうのところは御発言を差し控えさせていただきますけれども、例えば受けるというようなことになりましても、現在の医師の体制とかそういうものも十分私どもの方で検討もいたしまして、支障のないような体制にしなければ受けることができないというような状況があることも御理解いただきたいと思います。それよりもやはり医師会の方の関係で、地域医療の中で小児の夜間救急はいかにあるべきか、この問題の申で小田原市立病院はどのような機能を担うのかというようなものの中から答えが出てくるかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
放置自転車の関係でございますけれども、国府津駅の自転車駐車場につきましては、現在2ヵ所設置されていまして、自転車等保管場所機の自転車駐車場にはまだ余裕もございますので、当分の間は対応ができるというふうに思っております。
次に、国府津自転車等保管場所を例といたまして、ガード下とかそういうところに移した方がよいのではないかということでございますけれども、保管場所につきましては、持ち主への自転車の返還というのを第一に考えまして駅の近くに設置をいたしてございます。
今後、移動する自転車等の台数が大幅に増加するということになれば、現在よりも広い用地への移転であるとか、また保管場所を新たに設置するというような対策を講じなければならないと思いますけれども、現在のところ、国府津自転車等保管場所で対応ができておりますし、新たに今以上の広い用地を確保するということは難しいこともございますし、駅から近いというようなことを総合的に考慮いたしまして、当面、現状のままで使用してまいりたいというふうに思っております。情勢の変化等があればそれらに対応していかなければならないかと思いますけれども、現時点では現状のまま続けていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
以上です。

○福祉健康部長【柏木秀太君】
9番加藤議員の10時以降急患発生時のための問い合わせ先のために、ステッカー等の配布を検討できないかということについて御答弁申し上げます。
確かに一刻を争う急病のときに慌てることがあるわけでございます。そうならないためにも、特にお子さんやお年寄りのいる世帯につきましては、日ごろの備えをお願いしているところでございますけれども、9番加藤議員御提案の夜間等における急病の際の病院問い合わせ先の電話番号記載のステッカーの配布も一つの方法でございます。また、健康カレンダーの緊急連絡先をわかりやすくいたしまして、切り取って活用できるようにすること、いろいろ方法が考えられますので、そういったようなことから、市民の急病時への日ごろの備えのために検討させていただきたいと巴います。よろしくお願いいたします。

○市民部長【内藤武彦君】
9番加藤議員の質問のうち、放置自転車の保管期間を短縮できないかという御質問につきましてお答えさせていただきます。
放置自転車の保管期間の短縮につきましては、一つには、引取手のない自転車を短い期間の申でリサイクルに回せる、それは今お話にもありましたようにさぴかつかないうちにリサイクルに回せるとかという利点があるということ、もう一つは、いわゆる滞留している時間が短くて済むということから、保管場所の用地の広さの問題が効率的にできるという利点があるわけでございます。本市が保管期間を60日に定めていますことは、先ほど市長の御答弁で申し上げましたけれども、「自転車の安全利用め促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律」というのがありまして、一つには、これは条例で保管期間を定めることができるんですけれども、いわゆる一つの財産でございますので、元の所有者の財産でございますので、本来この法律の3項においては、保管した自転車が6ヵ月を経過した場合は自治体の財産になるというか、自治体のものになるということになりますので、なるべく長い期間できれば保管しておきたいという考え方がそこにございます。
それで、先ほど市長の答弁の申に先進都市の話がちょっと出てきましたけれども、現在、神奈川県内で19市中17市が放置自転車の保管の条例を定めています。そのうち10市が保管期間を60日と定めています。 90日と定めていますのが4市ございます。さらに、6ヵ月と定めていますのが1市ございまして、残りの2市が御提言の30日ということでございます。
この2市は川崎市と海老名市でございますけれども、私どももこの川崎市と海老名市に照会をいたしました。要はメリット・デメリットの問題を照会いたしまして、川崎市の場合は、本市と比べましてその放置自転車の数が膨大な数でございまして、30日間に処理をするということが非常に難しいといいますか、困難な状況のようです。ただこれは市ができませんので、交通安全協会に委託をしまして、しょっちゅう警察と照会のやりとりをしているという状況で、大変きわどいといいますか、忙しい仕事をしている、ハードな仕事をしているというように間いております。海老名市の方は、現実の話として、30日間に先ほど言いましたように警察への照会、それから所有者への引き取りの通知、これがなかなか30日というわけにはいかないと。実質的には30日以内にその引き取りが来るということは非常に難しい状況にあるということで、メリットよりもデメリットの方を訴えられているという状況を把握しております。そういうことで、本市は60日ということで当面いかせていただきたいというふうに考えております。 以上です。

09番【加藤仁司君】        再質問に対して紬かい御答弁をいただきまして誠にありがとうございました。
OCTVの方は、市長からなかなか苦しい経営状況の部分もお聞かせいただいたので、確かに新たなサービスにはお金がかかるということもありますけれども、間くところによりますと、NTTの電話よりも15%ほど安くなるということでもありますので、電話はもちろん一家に一台以上あるような今の状況でもありますので、これからエリアに入るところについては、そういったメリットもあるので、これをあまり言うといけませんけれども、やるやらないというよりも、そういうようなサービスも検討していっていただければ、聴視率アップには必ずつながるだろうと、そのように私も思っておりますので、是非会社の中でまた検討していただくようなお話をしていただきたいと思います。
それから先ほど助役の方から御答弁がありましたように、確かに医師会の方々と行政との協議が進まないことには、先ほど私の提案した部分については難しい。そしてまた市立病院はあくまでも2.5次医療と言われるような位置づけがありますので、そこの部分については、私どもの方としても、皆さん一生懸命やられている部分については支障のないような格好で、またお話なりを機会があればしていただきたいと、そのように要望する次第でございます。
それから放置自転車の方については、今市民部長の方から答弁がありましたが、そういった事情のところも十分承知をいたしました。ただ、これは駅ではないんですけれども、例えば警察関係の交番の方々も、駅だけではなくて最近は公園等も相当な放置自転車があると。そしてその持ち主がわかって連絡しても、要らないから勝手に処分してくれと。処分してくれと言われても、やはりまだまだ所有権はその方のところにあって、逆に処分に困っているんだと。恐らく駅の放置自転車についても、既にこれは完全に所有者が所有権を放棄しているに近いような方々もいると思いますけれども、でもやはり法律の枠の申である程度の期間を経なければいけないという難しさがあるということを十分今の御答弁の申で承知をしたわけでもございます。ただ、私がいろいろ質問させていただいた状況の部分も是非また把握していただいて、市政の方で運営していただきたい。そのようにお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。