平成14年3月会派「粋誠会」代表質問
2002年03月01日
平成14年3月定例会(会派代表質問)
◆6番(加藤仁司君) 私ども粋誠会は、16番穂坂英山代表、26番小林俊夫議員、15番常盤一郎議員、5番武松忠議員、そして私、6番加藤の5名により構成され、昨年10月にも例年どおり、市長に対して、「平成14年度事業計画、予算編成に関連する諸施策の要求・要望書」を提出いたしました。特に、平成14年度は、昨年見直しを行った小田原市の総合計画であります「ビジョン21おだわら」第2次実施計画の仕上げの年でもあり、事業のリニューアル、新手法による事業展開、財源の確保等、景気の動向が不透明な中にあって、地方分権推進とともに、これからの小田原市の未来を左右するような事業、施策が具現化しようとする大切な時期であると確信いたしております。
さて、現在、市民、いや国民全体が長引く景気低迷の中にあって、政府は先日、総合デフレ対策最終案を発表し、金融の安定化を図ろうとしておりますが、一方で、高まる失業率は就業者の不安をあおり、国民生活を脅かすものとなっております。国及び地方公共団体は、景気の低迷による税金の減収により、ますます財政が厳しいものとなり、加えて、国民も税金の拠出に悲鳴を上げている状況であります。このような中、厳しい財政での行政サービスは大変運営が難しく、市長におかれても、最善の方法を選択することは至難のわざではないでしょうか。だからこそ、今なすべきことは、行政がやらねばならぬこと、民間や市民自体がみずから行うべきことの役割分担を明確にすることが大切だと思います。行政が長年背負ってきた事業を民間に任せたり、行政の枠組みから独立し、協働作業によって今以上の成果をもたらす事業も考えられます。これからの時代、行政のスリム化は、新たなる市民意識の向上に効果をもたらすものと確信することを一言申し上げる次第です。
それでは、既に通告してあります質問項目に沿って、順次質問をしてまいります。若干重複するところがあるかもしれませんが、御容赦いただきたいと思います。
はじめに、「平成14年度施政方針に基づく、市長の描く小田原市の将来像とは」と題し、幾つかの項目をお伺いいたします。
(1)として、広域行政施策として、西さがみ連邦共和国について伺います。昨年建国された西さがみ連邦共和国については、施政方針の中でも、市長の思い入れが手に取るようにわかるほど、観光や文化、市民生活に至るまでの連携を求め、1市3町がともに深い絆を深めようとする努力が見て取れます。歴史的にも古くからつながりのある本地域の広域連携を図る意味で建国された西さがみ連邦共和国は、今後、どのような具体的な取り組みをしようとするのか、まずお尋ねいたします。
さらに、西さがみ連邦共和国は1市3町に限定せず、どの市町村でも受け入れる態勢であると市長は言及しており、県西地域広域市町村圏連絡協議会として、以前から連携を深めてきた南足柄市及び足柄上郡5町をも含めることについて、どのようなお考えを持っているのか、あわせて伺います。来るものは拒まずとの姿勢については一定の評価をするものですが、2市8町の中でも中心的な立場にある本市が積極的に働きがけしていくことが、これからの地方分権社会を築く上で重要であると思いますが、御見解を伺います。
さて、西さがみ連邦共和国を構成する足柄下郡3町は、人口はもちろんのこと、それぞれ行政形態、行政規模、施設等がさまざまであり、おのおの独自の施策を展開しております。合併論議が高まる一方、現在、小田原市議会では、市町村合併問題調査特別委員会を設置しておりますが、現に合併を考えたとき、例えば財政力指数に示されるとおり、町によってはその差は歴然であり、また公債費負担比率、経常収支比率など、おのおのの自治体の財政運営にはそれぞれの事情があるとはいえ、合併に際して、各自治体の財政状況等は勘案しなければならない、いや真っ先に考えるべき問題であると思います。そこで市長は、現在の足柄下郡3町の財政状況をどのように受けとめておりますでしょうか、御所見をお伺いいたします。
次に、箱根外輪広域田園都市圏構想並びにSKY圏構想について伺います。本年2月6日に開かれました総務民生常任委員会の席上配付された当構想は、県西地域広域市町村圏として2市8町行政区域の圏域、酒匂川・鮎沢川流域を中心とした圏域、旧東海道の御殿場環状沿線地域を中心とした圏域、さらには、相模湾沿岸“西湘”文化地域を中心とした圏域という四つの圏域を統合して、「箱根外輪広域田園都市圏」と位置づけられております。また、市長は、平成14年度施政方針の中で、さらに静岡、神奈川、山梨3県の富士箱根伊豆地域に位置する自治体の連携による総合的な整備・活用・保全に向けた政策圏域「SKY圏」に発展させたいとも申しております。
さて、これら二つの構想は、小田原市周辺にある市町村、また県の枠を越えた市町村にまで及ぶ壮大な構想であります。確かに、本市を取り巻く自然環境をはじめ、歴史的にも古くから交流を重ねている地域との連携は、これからも十分に必要であると認識いたします。しかしながら、このたびのようにすぐに構想を策定し発表するというのは、果たしてよい結果をもたらすのか、いささか疑問を持つものであります。さきにも質問しましたとおり、現在、合併への道筋を模索している現状にあります。平成17年3月に期限を迎える合併特例法を、各自治体もどのように対応していくか、合併協議会を設立し、今後の対応を協議しているところもあります。本年から17年まで、実に3年しかない中、これらの構想が打ち出されることは、本市の進むべき道がますます明確とならない事態に発展しないだろうかとの不安を持ちます。箱根外輪広域田園都市圏、SKY圏、確かに連携をとることは必要でしょう。だが、次々と構想のエリアを広げ、連携を図る必要性が今の時点で本当にあるのか。合併という大きな課題が目の前にある中で、この際、一歩一歩着実に、小田原市の近い将来進むべき道をはっきりさせた上で、この問題を考えるという順序を踏むべきではないか、そのように思うのでありますが、市長の御所見を伺います。
次に、質問の(2)として、観光都市おだわらを全国に発信するための施策について伺います。施政方針にも触れられているとおり、本市は、平成10年を「観光元年」とし、観光都市おだわらを対外的にもアピールしてきました。国指定史跡小田原城をはじめ、一夜城、老欅荘、二宮尊徳生家等の歴史的遺産、緑の山々、豊かな清流に恵まれた酒匂川、静かな波が打ち寄せる海岸などの自然にも恵まれ、箱根国立公園を背に、古くは城下町として、現在は観光地として多くの観光客が本市を訪れるまでに至っており、市長のおっしゃるとおり、まさに観光都市おだわらを標榜し、市民が一体となって、本市を訪れる観光客に対し、おもてなしの心を常に持ってもらいたいと希望をするものであります。しかしながら、小田原市の歴史的遺産である国指定史跡である小田原城址については、平成5年に「史跡小田原城跡本丸・二の丸整備基本構想」が策定され、順次、史跡純化に努めているところだと伺っておりますが、近年、天守閣入場者も減少傾向にあり、旧城内小学校講堂を利用し整備した歴史見聞館も、当初の予想を下回る入場者にあえいでおります。そこで、小田原市の観光の目玉である小田原城址の価値をさらに高めるべく、早急に小田原城址の整備を行うことが必要ではないでしょうか。平成12年8月より実施された小田原城跡馬屋曲輪跡試掘調査から、平成14年度は馬屋曲輪の石垣試掘調査、そしてその後には、馬屋曲輪整備基本計画が策定されると伺っております。城址における復元等による整備は、新たな観光客の誘客をもたらすべきものと思いますが、「史跡小田原城跡本丸・二の丸整備基本構想」に基づき、今後、どのような整備をされる予定なのか、お示しいただきたい。さらに、常盤木門の展示スペースの有効的活用及び銅門の櫓の一般公開も今後図られるべきだと思いますが、これらの活用についてのお考えもあわせて伺います。
次に、フィルムコミッション事業の推進と、撮影所誘致について伺います。フィルムコミッションについては、施政方針にあるとおり、地域の良好なイメージを発信するため、映画、テレビなどの撮影に協力する非営利組織であり、今後、行政との共同事業を行うことがうたわれております。今年より放映されているテレビ番組を紹介するまでもなく、本市役所がロケ地として活用されており、我々も興味を持って拝見しております。市民をはじめ国内の多くの方々がドラマを見て、ロケ地である小田原に関心を示してもらえばありがたいと思います。また、本地域は、多くの自然や歴史文化等希有の都市でもあり、このたびのフィルムコミッション事業への支援を積極的に行うことは、本市にとっても、西さがみ連邦共和国にとっても、今後の観光活性化に大きく寄与するものと期待をするものです。そこでお尋ねいたします。このたびのフィルムコミッション事業は、いつごろ立ち上げる予定なのか、また、どのような内容について市は協働していくのか、お示しいただきたいと存じます。さらに、施政方針では、事務局体制を西さがみ連邦共和国としてお考えのようでありますが、足柄平野全体、すなわち2市8町をも巻き込んだ体制は考えていないのか、お伺いいたします。
次に、撮影所誘致について提案をし、お伺いいたします。さきにも述べましたとおり、既存のロケーションを提供し、情報を発信していこうとするフィルムコミッション事業に積極的にかかわっていく姿勢には、大いに賛同いたします。本市をはじめ、近隣市町村への経済的波及効果、観光客の誘客に結びつく事業であろうと推察いたします。だからこそ、インターネット上でも、フィルムコミッションを積極的に行っている自治体は相当な数に達しており、それこそまちおこし事業として、自治体間競争になっている感さえいたします。
さて、これらの自治体間競争が展開される中、映画やテレビ等の制作会社はどのような事情となっているのでしょうか。現在、東京を中心として、関東地域には120社を超える映画制作プロダクションがあると聞いております。しかしながら、これらの会社が映画等を制作するに当たり、撮影所の老朽化及び不足、交通アクセスの不備等により、映画制作の減少を招いているようです。よりよく、より質の高い映画制作には、脚本に最も忠実なセット、ロケーションが重要とされることはもちろんのこと、演出者の欲求を満足する撮影所が関東地域には皆無に近く、時代劇においては、都心から東映京都撮影所(東映太秦映画村)まで遠征しなければならず、コスト等の面からも、都心からさまざまな交通機関で1時間以内の撮影所の建設が望まれております。小田原市は、東京駅から所要時間40分の新幹線の停車駅、東名高速及び小田原厚木道路により都心からも車で1時間圏内と、この交通アクセス条件を十分に満たすだけでなく、豊かな自然環境、小田原城をはじめとした歴史あるまちとして、撮影所の誘致には絶好の場所ではないでしょうか。撮影所は、あくまでも産業の一つであります。セット製作には、大量の建材、資材が必要でしょうし、スタッフの食事、宿泊に伴う生活関連商品、俳優の交通手段の確保や住宅建設とともに、雇用にも寄与するものと見られ、その経済効果は計り知れないのではないかと推察いたします。また、フィルムコミッション事業と連動して、近隣でのロケは、制作会社のコストを確実に下げる効果も期待でき、小田原の情報発信源となることは明確です。さらに、撮影所のセット、撮影シーンを見学者に公開することによって、観光客の増大が図られ、小田原城とともに観光拠点として注目を浴びるものと思います。また、時代村の建設は、昔の時代の再現が子供たちの教育にも利用できる要素もあり、さまざまな潜在的効果を含んだ撮影所は、新たな観光の起爆剤として、積極的に誘致すべきであると思う次第です。以上述べた実態、予測も含めて、市長はどのような見解をお持ちでしょうか、本市の姿勢をお伺いいたします。
次に、新幹線ひかり号小田原駅停車増発について伺います。小澤市長は、平成10年に、大交流時代の幕開けとして「観光元年」を宣言いたしました。そして、「世界にきらめく明日の1000年都市おだわら」という大きな旗を掲げながら、本市の観光資源を活用した施策を行い、観光都市おだわらを内外ともに標榜しております。しかしながら、本市の中心であります小田原駅は、JR東海、JR東日本、小田急電鉄、伊豆箱根鉄道、箱根登山鉄道を擁する、まさに交通のかなめであるにもかかわらず、通過点に過ぎないとの評価がなされることもあり、訪れる観光客が行きたいところかどうかは別として、訪れやすい交通体系になっているかは、甚だ疑問を持つものであります。都心をはじめ、近隣都市からの観光客は、さまざまな交通手段が考えられます。しかしながら、関東以北、関東以西の観光客は、そのほとんどが新幹線を利用すると思われます。観光客の嗜好はさまざまでしょうが、やはりひかり号が停車する駅は魅力的ではないかと思います。
さて、現在の新幹線ひかり号のダイヤはというと、名古屋方面への下りは、午前7時7分、8時7分、そして午後4時7分の3本、東京方面への上りは、午前10時20分、午後8時13分、10時30分の3本が小田原駅に停車いたします。すべての時間帯を利用したわけではありませんが、朝の下りは大変混雑しております。夜の上りも、多くの方々が小田原駅にて下車されます。このように、小田原市民あるいは小田原市周辺のビジネスマン等に、ひかり号は非常に多く利用されております。
市長は、平成9年以来、毎年、神奈川県西地域2市8町の自治体等の連署のもと、JR東海に対して、新幹線ひかり号の小田原駅増停車に関する陳情を提出されております。その中でも、富士箱根伊豆国立公園の観光の玄関口として、あるいは神奈川、山梨、静岡等の広域交流拠点としての役割を果たす機能整備としての増停車を望んでおります。ビジネス等のための増停車も、もちろん希望したいところであります。だが、現在のダイヤを見てみると、観光都市として標榜できるようなダイヤになっていないことは明らかです。観光客の行動を縛ることもできませんが、少なくとも午前中に小田原駅をおり、市内観光、夕方となり、箱根や湯河原に宿泊、帰りは、午前中あるいは午後の通勤時間前に帰宅するということが一般的ではないでしょうか。あるいは夕方に来訪することも考えられますが、この例をとってみると、該当するダイヤがそれぞれ1本だけしかありません。このようなダイヤが、果たして温かく観光客を迎え入れる観光地の姿勢と言えるのでしょうか。観光都市を標榜する小田原市は、新幹線小田原駅増停車を観光客誘客の観点から関係機関に強く要望する必要があります。それが実現することで、本当の観光都市として胸を張れるのではないでしょうか。市長の御見解をお伺いいたします。
次に、(3)小田原の顔である中心市街地活性化施策についてのア.小田原駅東西自由連絡通路に伴う駅前景観について伺います。平成14年度当初予算において、小田原駅東口駅前広場整備事業として、人工地盤実施設計及び広場整備実施設計が計上されております。平成15年度に小田原駅東西自由連絡通路が完成することに伴い、駅前整備に関する市民の関心、期待は、日増しに高まっております。かねてより小田原の顔とも言える小田原駅の景観は、現在とはさま変わりすると見られ、小田原駅におり立った人々は、駅前の様相によって、本市へのイメージを持ってしまうと言っても過言ではないと考えられます。それだけ、小田原駅前東口整備は重要な施策であると位置づけられるのではないでしょうか。以前から議会においても議論されているペデストリアンデッキをはじめ、駅前景観は果たしてどのような様相となるのか、お示しください。さらに、小田原駅前は慢性的な渋滞が続き、ひところは小田原駅東口駐車場への駐車車両によって身動きがとれないくらいの状況でありました。しかしながら、現在では、大型店舗の閉鎖、消費者の郊外型店舗への移動等の要因から、渋滞は比較的解消しているものと思われます。ところが、交通渋滞が緩和されているにもかかわらず、送迎車の一時停車などは相変わらず難しく、現駅前ロータリーの不便解消を望む声は強いと思われます。そこで、このたびの整備により、小田原駅前の交通体系はどのような状況となるのか、また、バス、タクシー等の公共交通機関はどのような形態となるのか、お示しください。
さらに、平成14年度に、「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」に基づいた、交通バリアフリー基本構想を制定すると伺っておりますが、駅前広場はどのようなバリアフリー整備が図られるのか、お伺いいたします。
次に、小田原駅東口お城通り地区市街地再開発事業について伺います。小田原駅東口お城通り地区市街地再開発事業は、平成元年3月に、小田原駅東口お城通り地区再開発準備組合が設立されてから、既に十数年の歳月が経過しておりますが、その間、さまざまな変遷を経て、昨年にはいよいよ基本計画が策定され、現在、小田原駅東口お城通り地区市街地再開発事業基本計画検証業務報告書による一般業務代行方式によって、事業推進が図られることとなっております。新幹線停車駅という絶好の交通の要衝でもある小田原駅前に、ホテルやコンベンション施設が皆無である状況はもはや異常であり、このたびの基本計画の検証に基づいた早期の事業化計画が望まれます。そこでお尋ねいたします。施設建設に至るまでのスケジュールはどうなっているのか、また、長年にわたり調整を図ってきた事業がようやく始まろうとしていることに、市長はどのようなお気持ちでおられるか、お伺いいたします。
さらに、当施設は、建設年度により、ペデストリアンデッキ、計画予定の駅ビル及びTMOとの整合、調整を図ることも必要になろうかと思いますが、これらの調整はどうされるのか、お伺いいたします。
次に、西口駅前広場整備事業について伺います。平成14年度予算には、東口駅前広場整備とあわせて、西口駅前整備事業費として、広場整備工事請負費が計上されております。いよいよ本格的に、小田原駅東西自由連絡通路完成に合わせた両駅前整備に着手することは、市民の願いでもありました。大いに期待をいたします。そこで、西口駅前整備により、景観はどのようになるのか、また、交通体系はどうなるのか。さらに、以前から観光バスなどを西口に集中するとの話も伺っておりますが、公共交通機関及び送迎車、自転車駐輪場はどのようになるのか、お示しいただきたく存じます。
次に、(4)(仮称)城下町ホール建設について伺います。本事業については、再三議会においても議論してまいりました。市民要望のとても多い事業であることは間違いのないことですが、時間の経過は、予定していた土地の公有化に支障を来す事態も生じ、果たしてどこに、どのような形で建設されるのか、いまだに不明確でありますので、建設時期、場所、形態などをお聞かせいただきたく存じます。
また、平成11年度に設置された(仮称)城下町ホール建設市民委員会の状況について伺います。当初、この委員会発足に当たり、現市民会館の利用団体を中心とする委員構成に疑問を呈したことが思い出されます。確かに今まで市民会館を利用している団体の方々におかれましては、新ホールの理想的整備への参考意見が多分に出てくることは間違いありません。しかしながら、当初予定の建設規模からの変更が予想される今日において、今まで行われてきた協議を大幅に修正しなければならない事態となっていないかを心配するものです。面積などの制約は、さまざまな変更が生じることは当然であり、ホール建設可能敷地が確定した時点で、再度、建設市民委員会において一から協議しなければならないと思いますが、今までの協議内容がどうなっているのか、お尋ねいたします。
次に、大きな題目の2番目に移ります。平成14年度予算案についての何項目かについて、順次質問をしてまいります。
はじめに、(1)本市の財政について伺います。平成14年度予算は、一般会計歳入の57%を占める市税収入が、個人市民税、法人市民税とも、前年度比較で微増が見込まれているものの、地価の下落に伴う固定資産税の減収も見込まれて、前年度比0.15%の減と、相変わらず厳しい台所事情が続いております。さて、歳出においては、職員数の削減などによって、人件費を3.66%の減を図る等、行政の努力には一定の評価をするものですが、年々増加傾向にある扶助費は、今後、一考を要する問題です。そこで、このたび示された平成14年度予算案と、「ビジョン21おだわら」前期基本計画における第2次実施計画との整合について伺います。
当初予算における税収見込みについては、ただいま述べたとおりですが、第2次実施計画における税収見込みは337億8400万円と、4億8400万円の差が生じ、さらに投資的経費においては、17億8700万円の差が生じております。この投資的経費は、一般会計に占める率にして、実施計画が18.7%を見込んでいる中、当初予算では16.36%と2.34ポイントの落ち込みとなっております。昨年4月に提示された「ビジョン21おだわら」前期基本計画における第2次実施計画は、基本計画と予算を連結する計画書であり、最近の景気動向を勘案して、2年間という短期間での計画となっております。昨年、我が会派の代表質問において、市長から、平成14年度は平成13年度を若干上回る規模で事業を構成するとの答弁をいただいておりますが、歳入、歳出とも、実施計画との乖離が著しい状況となっております。不安定な景気状況から、2年での見直しを迫られた実施計画ではありますが、昨年からの1年間で既に見込み違いが生じる実態を市長はどうとらえるのでしょうか。今後進められる第3次実施計画にも影響を与えるものと見られますが、市長の御所見をお伺いいたします。
次に、ペイオフについて伺います。金融制度改革の進展が地方自治体の財政運営に与える影響は、広域多岐に及んでおります。この一つである、本年4月より凍結解除となりますペイオフは、巨額な公金管理という立場の地方自治体にとって、基金運用をはじめ、自治体の出納業務にも安全性・有利性が求められつつ、管理運営していかなければならない事態を発生させることにまで及ぶものであります。そこで、本市の対応についてですが、昨年10月に改正されたペイオフ解禁説明会及び本年2月の総務民生常任委員会でも説明がありましたとおり、基金については、国債などの債権運用を考えているとの説明を受けたわけですが、実際にこの方法による運用は安全策なのでしょうか。また、公金については、本来、特例措置をとっていただくことが望まれます。しかしながら、預金債権と借入金債務の相殺のため必要となる借換債など、自治体の公金保護策の制度化を国へ求めていく姿勢のようですが、その実現の可能性をどのように見ているのか、お伺いいたします。
次に、(2)環境共生都市について伺います。数年前から、国の東海道ルネッサンス事業として始められた国道1号電線類地中化事業は、特に小田原市民会館前道路が明るい雰囲気に変わったイメージがとても強く、これからも広範囲にわたって推進してほしい事業の一つであります。そのような中、国府津商店街の電線地中化が、平成14年度から工事が始まることに合わせ、本市では国府津地区国道1号周辺まちなみ調査費が計上されております。さらに、施政方針では、歴史的な特性を生かしたまちづくりを検討するとあり、今後、この事業の実施によって商店街がどのような景観となるか、大きな期待を持つものです。しかしながら、現在、商店街が設置した街灯、アーケードの撤去については、原則として占有する商店街の負担になると伺っておりますが、疲弊した商店街にはその余力もなく、これからの協議が必要となってきます。国府津地域においては、以前より駅前整備の必要性から、地元関係者等による将来を見据えたまちづくり組織を図るよう、本会議でも提案してまいりました。本年の当事業は、ただ単に電線類地中化に終わることなく、国府津駅周辺整備をも含めたまちづくりビジョンのきっかけの一つとしてとらえなくてはならないと考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。
次に、広域幹線道路の整備進捗と今後の推進計画について伺います。施政方針にも示されている広域幹線道路の進捗状況については、この後に予算特別委員会も設置されることから、個々の進捗状況の質問は割愛させていただきますが、今後の推進計画に関連し、一つだけ質問をいたします。
現在、公共事業、とりわけ道路事業を取り巻く環境は非常に厳しいものがあります。国及び県においても、地方財政は逼迫し、第二東名をはじめ、事業の見直しや道路公団の民営化など、マスコミにも連日大きく取り上げられている状況です。そのような状況の中にあって、市長は昨年6月に、道路整備促進期成同盟会神奈川県協議会の会長に就任されたと伺っております。市長は日ごろから、ほっと懇談会をはじめ、地区懇談会など、直接地元の要望、様子をじかに聞いておられます。だからこそ、さまざまな機会をとらえ、本市地域の状況、事情を国・県に強くぶつけることができるのではないかと推察いたしますが、果たしてこの道路整備促進期成同盟会神奈川県協議会は、どのような活動をされているのでしょうか。また、都市間の交流を支える基盤として、最優先課題と考える市内の広域幹線道路の整備については、どのような取り組みをされるおつもりか、お伺いいたします。
次に、(3)生活福祉都市について、「絆」をキーワードとする施策と実現に向けてについてお伺いします。市長は施政方針の中で、本年度のキーワードとして「絆」を掲げました。この「絆」という言葉は、ある面では人類にとどまらず、動物にまで見られるような肉体的な結びつきにおける自然の「絆」、すなわちこれは親子や兄弟、家族、親類などを示すものととらえられるもの、また日本古来の伝統文化に基づく師匠と弟子、会社組織のような、ある面偶発的なつながりによる築かれる「絆」、また、本市が掲げるように、長年にわたって培ってきた近隣市町村との連携、信頼関係など、意識的に図られた「絆」など、あらゆる社会、物事は、「絆」によって支えられると言っても過言ではないと思います。さらに、人と人とのつながり、心と心のふれあい、すなわち「絆」を大切に、適時適切に行動することを基本に据えるべきであると述べております。このことは、施政方針に述べられているような行政間の「絆」に限らず、行政におけるあらゆる施策も、「絆」という観点でとらえるならば、福祉施策は原点に戻るべきその最たるものだと認識いたします。例えば、乳児保育、延長保育、一時保育、休日保育といった施策においては、そもそも多様な家族形態、需要の高まりがあるものと認識をするところですが、親と子の「絆」を阻害するものとしてとらえられないか、施政方針と逆行した施策とならないか、さらに高齢者福祉においても、今年度予算の中で、「絆」を再認識されるような事業展開がどこに図られているのか、お尋ねをするものです。
あえて理想を追うならば、家族の中で、高齢者がいつまでも健康であり、施設や病院のお世話になることなく長寿を全うすることが自然であり、幸せなのではないでしょうか。今年度のキーワードとして「絆」を掲げるのであれば、福祉施策としては、家族、家庭という原点を基本とした支援策等とともに、高齢者の健康づくりにも力を注ぎ、理想的な家族像、家庭像を求めるような「絆」の観点で福祉施策を再検証すべきと考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。
次に、救急需要に対する施策について伺います。去る平成11年10月1日から平成13年3月31日まで、当時の厚生省試行的事業として実施された通称ドクターヘリ事業は、県下の東海大学病院と岡山県下の川崎医科大学病院の2ヵ所にて導入され、患者の医師への引き渡し時間の短縮等による早期治療によって、多くの生命が救われるなど、大きな成果を上げました。近年の社会環境の急激な変化により、災害や事故の態様も複雑多様化の傾向にあり、増大し続ける救急需要においては、より高度な救急処置や迅速かつ的確な対応等が求められております。しかし、この試行的事業も平成12年度で終了し、本事業は平成14年度から厚生労働省が都道府県の補助事業として、ドクターヘリ導入推進事業が本実施されると伺っておりますが、この事業についてどのような方法で実施されるのか、また本市の対応について、あわせてお伺いいたします。
次に、救命率アップのための救急救命士による気管内挿管行為の実施に向けてお尋ねいたします。救急救命士には認められていない医療行為の気管内挿管を、秋田、新潟両県で救急救命士が実施していたことが、医師法や救急救命士法に抵触するとのことで、この問題がマスコミでも大きく取り上げられました。一刻一秒を争う心肺停止した救急患者に、法律の壁にその処置ができず、無念を語る救急救命士の姿も映し出されておりました。実際、脳卒中や心臓発作、交通事故など、死につながる心肺停止した患者には、この行為によって一命を取りとめた報告もなされていると伺っております。そこで、このようなことから、本市でも救急救命士による気管内挿管が実施できるよう、関係機関へ要望していくべきと思いますが、御見解をお伺いいたします。
次に、県市総合防災訓練についてお尋ねいたします。本市では、昭和54年以来、小田原市総合防災訓練として、毎年、自治会連合会による避難訓練や消火訓練などの初動対応訓練、自衛隊や市内応援協定機関及び相互応援協力自治体など、参加団体の技術向上の場と、連携強化を目的として開催されております。また、小田原市総合防災訓練に限らず、各連合自治会や単位自治会においても随時防災訓練が実施されるなど、本市における市民の防災意識、防災体制の充実が図られております。
さて、本年は、実に15年ぶりに県との合同による総合防災訓練が行われるようであります。15年前と現在では、時代の変化に伴い、さまざまな事柄が大きく変化しており、防災に関する事柄も同様であると推察いたします。特に、平成7年に発災した阪神・淡路大震災以降、屋外に指定していた広域避難所を、市内各小学校に指定し直すなど、地域防災計画の中のさまざまな対策が見直されたことは周知のとおりであります。平成14年度、15年ぶりに開催される県市合同総合防災訓練では、当然、現在の地域防災計画の検証などを目的に実施されることとなると推察いたしますが、今回の県市合同総合防災訓練の特色・特徴は、どのような点が挙げられるのか、お伺いいたします。
また、大規模災害では、大小の差はあるものの、広範囲において同様の被害が予測されます。阪神・淡路大震災では、救援物資や災害ボランティア等が震災の混乱の中で一極集中し、市町村や地域によって過不足が生じ、適正な分配、配備をすることが困難な状況に置かれました。実際の問題として、物資や救援者等が一極に集中することも想定され、災害対策本部としては、被害を受けている近隣市町村の現状を的確に把握し、物資や救援人員を適切に分配、配備するための調整を行う必要性が生じると思いますが、このような項目は、県市合同総合防災訓練において行われるのか、お伺いいたします。
次に、文化創造都市について、幾つかの質問をしてまいります。昨年の施政方針及び一昨年の施政方針の中で、市長は「健康と教育」を市政の大きな柱として育てていくとの決意を述べております。平成13年度当初予算における幾つかの「健康と教育」に関する諸事業の中で、特に教育に関する新規事業については、昨年の粋誠会代表質問の関連質問をはじめとして議論をしてまいりました。しかし、本年度は事業が継続しているものの、減額をしている事業も目につきます。本来、健康と教育は人間の基本的な原点であり、ここに力を入れるという市長の意気込みに賛同しつつ、昨年の事業を見てまいりました。教育は国家百年の計、健康は人生80年時代という長期にわたる課題を継続して、息の長い施策を図るべきではないでしょうか。思いつき施策とやゆされないような太い柱を市政の大黒柱にし、「健康と教育」は単年度の市政の柱とせず、今年度以降も市長のモットーとして、このキーワードを市民に、施策に、周知、浸透すべきと思いますが、市長の御見解をお伺いいたします。
次に、学校完全週5日制実施における家庭の役割について伺います。さきに、今年度のキーワードであります「絆」について、私の思うこと、そして市長の施政方針に述べられている「絆」の意味することなどを質問いたしました。
さて、本年4月より、学校完全週5日制が実施されます。それこそ、「絆」という言葉は、学校、家庭、地域との連携を図る上で、欠かすことのできない言葉であり、きっかけでもあると思います。先般、文部科学省の諮問機関であります中央教育審議会、いわゆる新中教審の答申において、教育の原点は家庭教育であると述べられました。このことは、だれもが当然のこととして思うことではありますが、新中教審の答申として出されたことに、大きな意義があります。さきに福祉施策について述べましたが、乳幼児を持つ親が、家庭の役割の重要性を再認識すべきであるとともに、幼少年期、すなわち学校へ通う年齢の子供を持つ親にも、家庭教育の重要性を再認識していただく必要があります。平成14年度より実施される学校完全週5日制は、学業の低下、塾などによる、ゆとりとはほど遠い現実、無気力に時を過ごすなど、休日となる2日間についてはさまざまな議論があり、地域における受け皿づくりもいろいろと検討されておりますが、この際、本来の家庭教育を見直す意味で、本制度を活用することも重要ではないかと思います。子供は社会が育てると言われることもありますが、原点はやはり家庭教育ではないでしょうか。2日間の子供の休みを、家庭教育の時間として有意義に使うよう啓発していくことが、行政の務めでもあり、不必要な予算化は避けるべきではないかとも思います。市長は、学校完全週5日制について、どのような見解をお持ちでしょうか。また、家庭教育に対する必要性をどのようにとらえているか、御所見をお伺いいたします。
次に、小田原市の厳粛なる成人式に思うと題しまして、御所見をお伺いいたします。毎年、成人式を迎えるに当たり、会場まで来ているのに式典に参加しない者、会場内においても私語が多く、騒々しい部分もかなり目立っていたこともあって、議会においても、方法や存廃について議論してまいりました。特に昨年は、高松市や高知市に見られるような、会場における新成人の幼稚な行動がマスコミにより取り上げられ、成人式に対する批判、存廃問題等にも発展する事態となったことは、記憶に新しいものであります。主催する各自治体も頭を抱える中にあって、本年も沖縄で逮捕者が出るなど、いまだに荒れる成人式が繰り返されているところもあるようです。
さて、本市の成人式は、出席された皆さんは御承知かと思いますが、全国の様子に反比例するがごとく、年々、静かに粛々と行われるようになりました。今年は、式典開始と同時に、会場の外にいる者も、極端に少なくなったとも聞いております。このことは、関係者の努力はもちろんのこと、成人式運営委員会の功績、そして何よりも新成人自身の気持ちに負うところによると思われます。平成14年度も、昨年と同様規模にて成人式が予定されておりますが、市長から見た今年の成人式に対しての感想、そして成人式開催に関しての御所見をお聞かせいただきたいと存じます。
次に、産業自立都市について、はじめに西湘テクノパークへの企業立地促進条例について伺います。平成13年3月に造成が完了した西湘テクノパークは、国のみかん減反政策による集団廃園の跡地を工業団地に整備し、企業誘致により、橘地域の活性化、地域経済の振興を図ることをはじめ、職住のまちづくり、都市機能の分節化、財政状況の安定等を目的として、現在、企業誘致活動を行っているところであります。しかしながら、長引く景気低迷による企業の進出意欲の低下や諸事情から、折衝中の企業は幾つかあるというものの、いまだ契約締結に至っていないと伺っております。そこで、今回上程されている小田原市企業立地促進条例は、5年間の時限措置とはいうものの、固定資産税及び都市計画税の課税免除をはじめ、雇用促進奨励金の交付、環境配慮型設備設置費助成金の交付など、県内においても初となる画期的な条例を上程されたことは、大いに歓迎するものであります。本条例施行により、多くの企業が進出することを望むものでありますが、御承知のとおり、橘地区をはじめ、市内各地区において、住居系土地区画整理事業が進められております。例を引くまでもなく、地価の下落による影響を反映して、土地活用、保留地処分は大変厳しい状況にあり、分譲を開始しても、なかなか容易に処分ができない状況から、この際、企業への免税に限らず、住居系土地区画整理事業における分譲希望者への減免措置を図ることは考えられないか、お伺いいたします。
次に、TMO事業について伺います。小田原TMO構想が、平成12年2月に策定され、小田原情報プラザをはじめ、バーチャルモール開設事業、テナントミックス、街かど博物館支援事業等、幾つかの事業が展開されております。中心市街地における27の商店街を中心に進められるというエリアの中で、2年の歳月は、商店街の積極性・消極性を浮き彫りにしたと思われます。本構想が明らかとなった際、私は、あまりにも広いエリアを策定することは、逆に平等性が中途半端な商店街を新たに生み、本来目指すべき道とはかけ離れた道へ進むおそれがあると発言した記憶があります。中心市街地における商店会等の再編成を行い、ゾーニングを設定することは理解できるのでありますが、いつまでも幅広いエリアの設定に固執することなく、的を絞っての支援策を講じる必要があると思いますが、市長はどのようにお考えになるのでしょうか、御見解をお伺いいたします。
次に、本市の農業振興策について伺います。本市における農業も、全国的課題でもある後継者不足により、休耕地となっている田畑も目立つようになりました。本市では、市民を対象にした市民農園事業も行われており、最近の家庭菜園のブームも手伝ってか、農家事情に反して、市民農園は多くの市民に親しまれていると伺っております。そこで、このような農業を取り巻く環境から、今後の農地保全策はどのように取り組むつもりか、お伺いいたします。
また、近年の傾向として、都市住民が家庭菜園を積極的に行っているニュースも耳にする機会があります。高齢社会を迎え、都市住民のライフスタイルの一環として、農地を提供するような施策は考えられないでしょうか。このことは、農地保全とあわせて、農地近くへの住宅供給も場合によっては考えられると思いますが、市長の御見解をお伺いいたします。
次に、(6)市民参加都市について、ア.地域センター計画の今後の日程について伺います。平成14年度予算書において、(仮称)富水・桜井地域センター建設が明確化いたしました。2号館、3号館の建設促進を本議会でも随分議論してまいりましたが、ようやく一定の動きが見られたことは、評価をするものであります。予算書によると、平成14年度は、地質調査、用地測量等の委託料をはじめ、建設検討委員会委員及び設計候補者選定委員会謝礼等で600万円余りの予算となっておりますが、建設年度はいつになるのか、また、橘地域センターはいつごろ建設される予定なのか、お示しいただきたいと存じます。
さらに、本地域センター計画は、市内6ヵ所に設置する計画となっておりますが、他のセンター建設は、引き続き整備をする予定であるのか、あわせてお伺いいたします。
次に、市民活動促進条例(仮称)について伺います。平成13年度に小田原市民会館4階に開設された、おだわら市民活動サポートセンターは、多くの市民団体から利用され、時代の要請に呼応した施策として、その需要も高まっていると伺っております。このたび施政方針の中で、市民の自発的な活動の基盤整備のために、市民活動促進条例(仮称)を制定し、ボランティア活動の活性化、ボランティア意識の涵養への取り組みを図ると述べられております。そこでお尋ねいたします。本条例は、具体的にどのような条例で、いつ制定するつもりなのか。また、おだわら市民活動サポートセンター開設時には、市民活動の定義についてさまざまな議論がありましたが、このたびの条例には、市民活動の定義が明確にうたわれているのか、お伺いいたします。
最後に、(7)行政運営について、(仮称)行政経営専門員登用等について伺います。平成12年度までに実施された行政改革実績は、各所管において、大きな努力の成果を如実にあらわす結果となりました。この成果については、従来の上意下達ではなく、職員みずから改革目標を決め、改革推進に尽力したものもあると伺っております。これで改革がすべて十分に行われたとは言えないかもしれませんが、少なくとも職員同士が自分たちの預かる仕事の効率化を図った努力は、大いに評価するものです。この姿勢は、新行政改革大綱が策定されても、さらに引き継いでいただきたい、いや引き継がれるものと信じております。
さて、本年2月にまとめられた、その新しい小田原市行政改革大綱「おだわら改革宣言2002」は、公募市民等による行政改革市民会議からの提言、企業経営者等による行政改革推進委員会の答申を受けて策定されました。そしてこの大綱は、行政経営の将来像を「市民満足度の高いサービスを、最小のコストで提供する協働型自治体の創造」とし、平成14年度より積極的に推進するものとしております。さきの行革大綱に基づいて取り組まれた実績を踏まえ、職員各位にはさらなる努力を求めるところです。
ところで、このたび、社会経済の急激な変化により、民間企業の経営理念、戦略、手法などを行政に生かすために、行政経営室を設置し、民間企業で実際に経営に携わった経験のある人材を全国から募り、その旗振り役を務めてもらう(仮称)行政経営専門員を登用するとのことであります。この(仮称)行政経営専門員の具体的役割等については、いまだ明確ではありません。民間のノウハウ、発想を行政に反映すべきとの意見はよく耳にするものですが、なぜ民間の人材を、専門室を設けてまで登用するのか。職務に精励する多くの職員がいる中で、職員の知恵や能力を市長はどう見ているのでしょうか。市長をはじめ理事者は、現在の体制ではとても新行革を推進する自信がないのでしょうか。
あえて個人的な意見を申し述べさせていただくとすれば、職員であっても、民間人であっても、要は行政に携わる者が、本当に我がまち小田原が好きなのか、愛しているかに尽きるのではないでしょうか。好きならば何とかしようと思う。自分から率先して行動を起こしていくと期待する私は、甘いのでしょうか。少なくとも、職員のやる気を失わせることなく、逆に発奮する施策となることをこいねがうものですが、この登用される(仮称)行政経営専門員の条件、またどのような内容を役割として行うのかお伺いし、市長からの明快な御答弁を御期待申し上げまして、粋誠会を代表しての質問といたします。(拍手)
◎市長(小澤良明君) 粋誠会・6番加藤議員の代表質問に、順次お答えをさせていただきます。
はじめに、西さがみ連邦共和国は1市3町、小田原市、箱根町、真鶴町、湯河原町だけではなくて、南足柄市と足柄上郡5町を加えた2市8町で取り組むべきではないのかとのお尋ねがございました。この点につきましては、相和会・8番井原議員の御質問にお答えをさせていただきましたけれども、足柄上地区が1市5町で独自に合併研究会に取り組むということで、1市5町の広域行政研究会の中に専門部会をつくられて、合併を検討するというお話でございまして、実は、30年以上前から2市8町の県西地域広域市町村圏協議会が発足して、それぞれの職員が、環境や基盤整備や教育や文化や、あらゆる分科会をつくって、三十数年間、連携を深めてきたわけでありますけれども、その中で、1市5町はそれぞれまた別立てで、広域行政研究会なるものをおつくりになっていたようでありまして、そのまた研究会の中で合併の専門部会を、西さがみ連邦共和国を建国する1年ほど前にもうつくっていられたということでございます。その合併に関する専門部会を1市5町でおつくりになっていられたということを、寡聞にして、私どもは知りませんでした。ただし、そのことの是非はともかくとして、1市5町が先行されて、そういうことでやっていられたという事実は、振り返ってみますと、私自身も、この市町村合併が大きな流れになってきた中で、1市5町の首長さんやその周辺の方々と、2市8町で30年以上もやってきた、連携を深めてきた広域市町村圏協議会の仲間として、いろいろそのときどきの話題やテーマにして、本当のところをお聞きしたりしてきたわけでありますけれども、なかなか合併という問題を一つのテーブルで論ずるまでの雰囲気には至らなかった。そういう中に、広域行政研究会の中で、専門部会で研究をするということになったようであります。1市3町、私ども小田原市と足柄下郡3町は、そういうことを大分後になってからお聞きいたしまして、また、いろいろとそれぞれのまちの事情もありましたりして、特に、県の出先の西湘センターというエリアの中で、非常に濃いおつき合いが私どももございます。そして市民の皆さんの間でも、例えば商工会議所は、湯河原と真鶴は商工会のようですけれども、箱根支部がございましたり、あるいは警察のエリアだとか、保健所もそうですし、それから学校の先生のことに関していいますと、足柄下教育事務所ということで、昨年まで真鶴の小学校の先生が小田原の小学校の先生になりましたり、あるいは湯河原の先生が箱根に行きましたり。ですから、箱根の子供たちの恩師が、小田原の子供たちの恩師であったり、そういういろいろなつながりがずっと歴史的にも深いようなこともありまして、既に相当住民の間では、2市8町の中で、やはり1市5町、1市3町というのが、県のセンターのエリアも違いますし、違ってきたことは、歴史的にも多少、ここのところ何十年かの歴史だけですけれども、あることはあると思っています。そんなような事情、いろいろ今るるお話ししました事情の中で、歴史的にも、生活圏としても、特につながりの深い1市3町で、とりあえず西さがみ連邦共和国を建国するということになりました。市町村合併等についても、研究するということになったわけであります。今後、2市8町で取り組むという機運が盛り上がれば、おのずと新しい動きが生まれてくるものと考えているわけでありますけれども、まじめに着実に、合併を一つのテーマとして広域連携を深めるということを考えてみますと、やはり2市8町を最初から追求していきますと、実際の話、現状から考えますと現実的ではないという話になって、悪く言えば絵にかいたもちになりかねない部分も、私としては、長い、いろいろ試みてきたことの中で、肌で感じているというか、そういう部分があります。そこで、まずとりあえずというか、信頼関係が特に強い西さがみ連邦共和国、1市3町で建国をさせていただきました。当面は、圏域住民の考え方や、民間団体の動向に注視するとともに、各市町の議会等でのやりとりにも目を配っていきたいと思います。なお、合併時における関係自治体の財政状況につきましては、産業構造や少子・高齢化などさまざまな課題とともに、今後、研究をしてまいりたいと考えているところであります。
次に、箱根外輪広域田園都市圏構想及びSKY圏構想に関するお尋ねがございました。県の総合計画「かながわ新総合計画21」におきましては、重点プロジェクトとして、富士箱根伊豆交流圏整備による県西地域の活性が位置づけられております。本市総合計画「ビジョン21おだわら」におきましては、交流をまちづくりのキーワードに掲げて、活性化に向けた地域づくりのさまざまな施策が既に展開をされているところであります。一方、国土交通省では、現在、国土計画制度の見直し作業に着手しておりまして、国土審議会における議論でございますけれども、都府県といった行政区域にとらわれず、共通の課題を有する地域が自発的に取り組む広域計画、これを特定広域計画と呼ぶようでありますけれども、その必要性・重要性に特に着目をしていられるようであります。そして、今後、こうした特定広域計画の法制度上の位置づけや、国としての支援、役割について検討を進めていく。特定広域計画に関心のある自治体等につきましては、今非常に大事なときであります。そこで、神奈川県でも、県西地域の活性化構想の大きな主題として、富士箱根伊豆交流圏構想というのを御承知のとおり持っておりまして、その第2回のサミットが、せんだって熱海で行われたということでございます。神奈川県と本市がともに目指す地域づくりの方向性のもとに、こうした国の動向をにらめば、我が地域において、全国に先駆けて、特定広域計画に取り組むべきと考えまして、この静岡県熱海市で先般1月に開催されました「富士箱根伊豆交流圏市町村サミット」の場におきまして、静岡県や山梨県の関係市町村に対しまして、(仮称)21世紀SKY圏構想として提唱したわけでありまして、特定広域計画の策定について提言をさせていただきました。SKYでございますが、Sは静岡のS、Kは神奈川のK、Yは山梨のYでございます。それをとりましてSKY圏構想として、私の方から提唱させていただきましたところ、静岡県、山梨県、神奈川県、3県の知事さんからも、大変な御賛成をいただきまして、これを進めていこうと。今後、この取り組みについて、富士箱根伊豆交流圏市町村ネットワーク会議におきまして、検討を進めていくこととなったところであります。
私といたしましては、少し振り返って考えてみますと、20世紀、高度経済成長がずっと進んでまいりましたときに、国としての政策、国としての目は、どちらかというと首都圏や中部圏を主体とした圏域づくり、経済的にも、集中のメリットを生かして、そこに、都市基盤整備をはじめあらゆる政策要因を集中させた。そうしたことで、国の繁栄を促進してきたというふうに考えます。そして、どちらかというと、首都圏、中部圏の圏際というか、そのはざまにありました、私ども富士箱根伊豆を中心として、その中にあって、あるいはその外縁部にあって、大変な世界的な財産でございます、この日本の富士箱根伊豆国立公園区域をしっかりと支えましたり、あるいは補強していった都市群、これらの地域、これがどうもいろいろな意味で少しなおざりにされてきたのではないかなと、ちょっと横から見られているような、そんな感じがしておりました。この20世紀はまさにそういう時代であったと思いますけれども、その中で、私ども小田原市、あるいは富士箱根伊豆国立公園を支えている都市群、これらは、あの地域は観光、自然、環境、こうしたものを主体にして、それらを保全するため、維持するために必要な道路をやったり、そのために必要な、少し世話をすればいいのではないかというような感じで、国も見ていたところがあるのではないか。少し違うかもしれませんけれども、私としてはそういう見方を持つものでございます。しかし、今21世紀になりまして、前世紀の反省に立って、新しい国のあり方がそれぞれ模索されておりますけれども、日本が世界の中で、大変な固有のガーデンアイランズとしての資質をこれだけ蓄えておりながら、あるいはまた、特に日本の中での庭園の島々といってもいいようなガーデンアイランズとしての特性を秘めた私たちのこの圏域が、今こそ日本の国のためにも、しっかりと国策の力を与えていただいて、着実な発展というか、これらの富士箱根伊豆国立公園をはじめとしたすばらしい財産の保全、維持、そして活用、これは進めていくべきであろう、そういう中で私たちの住むまちも豊かに発展していくべきだろうというふうに思うところでございまして、ぜひこの点につきまして、粋誠会の皆様方はじめ市議会の皆様方の御理解を賜りたいと思うところでございます。こうした時期をとらえて、3県と圏域市町村が一体となって、国へアピールし、当圏域への国策の誘導を図っていくことが重要であると考えておりまして、3月27日に地域政策フォーラムを、国土交通省の審議官あるいは神奈川県の広域担当部長はじめ、3県のその関係の皆様方もいろいろとお集まりになられますシンポジウムがございますので、ぜひ議会の皆様方におかれましても御出席をいただき、市民の皆様方におきましても、関心のある方は御出席をいただきまして、(仮称)21世紀SKY圏構想に御理解を賜ればありがたいと思うところでございます。
次に、観光都市おだわらを全国に発信するための施策についてお尋ねがございました。まず、小田原城跡の今後の整備でございますが、文化庁、史跡小田原城跡調査整備委員会の指導をいただきながら、当面、馬屋曲輪等大手筋の景観を整えていきたいと思います。なお、その他の部分につきましては、「史跡小田原城跡本丸・二の丸整備基本構想」を見直し、施設移転の状況などを勘案した上で、整備手順等を再検討して、「ビジョン21おだわら」の後期基本計画に位置づけていく必要があると考えております。
常盤木門と銅門の活用についての御質問がございました。常盤木門の多門櫓は、これまでも盆栽展、手作り甲冑展など、市民団体の展覧会等に利用されております。2階の渡り門櫓はほとんど利用されておりませんでしたが、今回、財団法人小田原市公益事業協会の手によりまして、小田原城ミューゼという名称になりますけれども、アールヌーヴォー・アールデコの特別展、これはガラス美術館というような形になりますけれども、これを開催するに当たりまして、貸し出しをする運びとなりました。天守閣、歴史見聞館、そこにガラスの美術館、小田原城ミューゼ、多少規模は小そうございますけれども、新しい魅力がまた加わるということになりまして、私どもも大いに期待をしているところでございます。今後も、多くの市民団体等にも活用していただくよう、働きかけていきたいと思います。銅門は、出入り口が1ヵ所で、避難口の確保ができないため、一般への貸し出しはしてございません。しかし、江戸時代の様式を復元した貴重な歴史遺産でもありますことから、今後も、市民、観光客が見学できる機会をふやしていきたいと思います。
次に、フィルムコミッション事業の推進と、撮影所誘致に関するお尋ねがございました。フィルムコミッション事業の方は、先に相和会・8番井原議員の代表質問にもお答えをいたしましたとおり、当面は、西さがみ連邦共和国において、行政と民間とが連携してフィルムコミッション事業に取り組むとともに、県西地域全体も視野に入れての展開も検討してまいりたいと思っております。撮影所につきましては、その経済効果や観光資源としての魅力は十分認識しておりまして、6番加藤議員の御指摘のとおりだと思っております。しかし、基本的には、事業者である映画制作関連会社等の意向が尊重されまして、民間ベースで推進されるのであろうというふうに思っております。今後は、「全国フィルム・コミッション連絡協議会」から、映像制作関連会社の動向などの情報収集に努めるとともに、そのような計画の御相談等がありました場合には、関係機関とも連携して対応してまいりたいというふうに考えております。6番加藤議員におかれましても、その節は、御指導をよろしくお願い申し上げたいと思います。
次に、新幹線ひかり号の小田原駅増停車の要望についてでございますが、小田原駅は富士箱根伊豆国立公園の観光の玄関口として、首都圏はもとより、九州、関西方面からの観光客等も増加しておりますことから、新幹線小田原駅が観光等の面で果たす役割の重要性及び利用者の利便性の向上を訴えるべく、大分前から、毎年JR東海に対して、2市8町の皆さんと協調して、ひかり号増停車に関する陳情を重ねてまいりました。平成15年度末には東西自由連絡通路が完成し、神奈川、山梨、静岡の広域交流拠点としての役割を小田原駅が担うことになりまして、また、同じ平成15年の秋には、新幹線品川駅が開業いたしまして、ダイヤ編成の柔軟性も高まると聞き及んでおりまして、せんだって、市をはじめ2市8町の関係者が陳情いたしましたところ、少しく私どもの要請に対しましての答えも、違うニュアンスが感じられないでもございませんでした。そこで、このような変化を機に、本市といたしましては、今までと違った何か要請活動、これらもできないのかどうか、そんなことも真剣に検討しながら、ひかり号増停車を強く要望してまいりたいと思っておりまして、6番加藤議員のこれにつきましての御指導、御協力もよろしくお願い申し上げたいと思います。
次に、東西駅前広場の整備に関するお尋ねがございました。駅前広場は、広域交流拠点整備構想に基づき、交通機能の適正分担、安全で円滑な歩行動線の確保、バリアフリーへの対応、さらには中心市街地活性化への寄与を目的として、整備するものであります。この辺は、ちょっとくどいかもしれませんけれども、あえてもう一度お話ししますけれども、駅前商店街の活性化、御繁盛のためにも、もちろん東口駅前広場は整備していくわけでありますけれども、そのことだけが目的ではございませんので、その辺をぜひ御理解賜りたい。交通機能の適正分担、安全で円滑な歩行動線の確保、バリアフリーへの対応。駅前だけでなく、もう少し、できるだけ広く中心市街地へ、小田原駅前のお客様方が外に放射状に出ていただける、回遊していただける、そんなような動線の拠点になる、そこが駅前広場だと思っておりまして、そういうことを目的として整備するものであります。富士箱根伊豆交流圏の交通結節点である小田原の顔としてふさわしく、来訪者や市民の皆様方に親しまれる駅前広場を目指してまいりたいと考えております。公共交通機関等の交通体系につきましては、東西広場の適正な機能分担を図るため、バス・タクシー乗り場の再配置や、自家用車乗降場所の設置など、公共交通等に関する東西広場のレイアウトの見直しを行うとともに、西口に自転車駐輪場の確保も図ってまいりたいと思います。駅前広場のバリアフリー化につきましては、高齢者や身体障害者の方々をはじめ、すべての広場利用者が円滑に移動できるように、エレベーターやエスカレーター等を設置し、自由通路から駅前広場やバス乗り場並びに公共地下歩道へのスムーズな動線を確保するとともに、歩道の段差解消、身体障害者の自動車乗降場、歩道上のシェルターの設置、誘導警告ブロックの敷設などを行ってまいりたいと考えているところであります。
次に、お城通り地区再開発事業についてお尋ねがございました。本事業につきましては、円滑な事業推進のために、一般業務代行方式を採用し、現在、公募型プロポーザルによりまして、一般業務代行者の選定作業を行っておりまして、平成14年度初めには決定される予定であります。その後、再開発準備組合において、一般業務代行者と連携をとりながら、各種調査や資金計画等、事業化に向けた詳細な検討を行い、事業の成立性を見きわめた上で、都市計画決定や本組合設立等の法的手続を進めていくことになります。また、駅前広場整備、駅ビル計画及びTMO事業との関連については、例えば自動車や歩行者の円滑な動線を確保すること等により、これらが一体的に機能し、大きな相乗効果が発揮できるものとなるよう、関係者との情報交換や調整を行ってまいりたいと思っております。本事業につきましては、広域交流拠点整備構想の実現や、中心市街地活性化等の幅広い波及効果も総合的に考え、市といたしましても、事業実現に向けまして、最大限の努力をしてまいりたいと思っているところであります。
次に、(仮称)城下町ホールでございますが、この(仮称)城下町ホールは、単に市民会館の建て替えということだけではなくて、本市の新たな芸術文化の中心施設として、小田原城跡の歴史的価値と相まって、歴史・文化観光ゾーンを形成することで、人々の回遊性を確保し、中心市街地の活性化にも資する施設として考えておりまして、三の丸地区に建設するものであります。このため、建設用地につきましては、めがね橋臨時駐車場、旧神奈川県工芸技術センターの跡地でございますけれども、そこと消防署の中央分署、それに警察署の最低限の敷地は確保できるものと考えておりまして、さらにこのエリアを中心に近接地に少しでも広げられればありがたいと、そういうことで考えております。利用形態につきましては、このエリアを基本に、よりよいものとなるよう、いろいろ努力をしているところであります。また、(仮称)城下町ホール建設市民委員会では、ホールの文化的意義や社会的役割、あるいはホールに対する市民の要望といったソフト面を主眼に置きながら、平成14年度末をめどに、基本的な考え方をまとめていただきたいと思っております。今後、この考え方がまとまった段階で、民間活力の導入や施設規模、建設時期、あるいは整備手法等の検討を行い、並行して、ホールのもう少し具体的な内容につきましても、いろいろと調査研究をしてまいらなければならないと思っております。厳しい財政状況下ではありますけれども、具体化に向けてまして、着実に歩を進めてまいりたいと考えております。
次に、実施計画と14年度予算の問題でございますけれども、御指摘のとおり、実施計画と比較いたしまして、14年度予算では、投資的経費が大きく落ち込んでおります。この一番の原因でございますけれども、さきに補正予算で御議決をいただきましたとおり、実施計画で14年度に計上いたしておりました小田原駅東西自由連絡通路の年割額を、国庫補助採択との関係から13年度に前倒しをいたしまして、この金額が約8億4000万円もございます。そして、さらに15年度には、約4億5000万円を先送りさせていただきました。大きな部分は、14年度の年割額が12億9000万円減少したことによるものでございまして、よろしく御理解をいただきたいと思います。さらに、実施計画は年間を見通したものでありますことから、当初予算と比較すれば差が生ずるわけでありますが、毎年の例でいけば、補正予算により投資的経費も増加すると思われまして、その差も縮小してくるものと考えております。
次に、実施計画を毎年ローリングすべきではないかとのお尋ねがございました。今後の財政見通しは、引き続き厳しい状況が続くことは必至でありまして、これまでの右肩上がりの時代と異なり、長期的な計画の策定が大変難しい時代となっていることは、6番加藤議員も既に御理解のとおりであります。しかしながら、市政運営においては、少なくとも数年先を見通した計画もある面で不可欠でありまして、こうした矛盾した状況の中で、計画と予算との乖離が生ずることも、やむを得ないものと考えている部分もございます。その差は、予算編成の中で埋めていくしかないのかなと考えます。現実問題としては、予算をつくって、議会の皆様にお示しする立場としては、非常に不透明ではございますけれども、そういう中でできるだけ情報収集をして、的確な分析をして、先を見通した計画もやはり立てないといけないのではないか。そういうことで言いますと、あとは毎年、毎年の予算を的確に、現状、市民の皆さんのニーズを把握しながら、一つ一つ健全財政を旨として推進していくということで、この辺は過渡的な、ある面で一つの時代の起こるべくして起こる現象、と言っては申しわけないのかもしれませんけれども、ぜひ御理解を賜りたいと思います。
次に、ペイオフ解禁に対する保護策として、基金について、国債などによる運用は安全かとのお尋ねがございました。国債や政府保証債、地方債などは、今のところは元本の償還や利息の支払いが確実な債権でありまして、安全だと言えます。基金の運用については、歳計現金同様、当面は全額保護される普通預金での運用を基本に行いまして、基金の設置目的や運用等に支障がない範囲内で、国債などでの運用を行っていきます。また、経済情勢が好転してきた場合は、借入額との相殺を念頭に置いた短期の定期性預金、これは定期預金だとか譲渡性預金とか通知預金とかいろいろございますけれども、これらの短期の定期性預金での運用も、景気が安定してきた場合は当然のこととして考慮に入れていきたいというふうに考えております。
次に、借入金相殺のために必要となる借換債などの制度化を国に求めていくことについてのお尋ねがございました。これらの要望につきましては、全国市長会を通じて国に働きかけるよう、神奈川県市長会の中で問題提起をし、要望しているところでもございまして、県市長会で検討が加えられることになっております。実現の可能性につきましては、現時点では不明でございますけれども、借入金との相殺を行う場合には、多額の財源を確保し、予算化する必要があります。一たん返済するわけでございますから、そういうことになります。引き続き、この点を強く要望してまいりたいと考えております。
次に、国府津地区のまちづくりについてお尋ねがございました。国府津地区につきましては、中心市街地から川東地区に商業の拠点が移ってしまった、中心市街地の空洞化が起きていると、長い間、小田原市としても大きな課題でございます。しかし、この問題は、単に駅周辺の中心市街地と言われている部分だけでなくて、川東地区のあのイトーヨーカ堂さんをはじめとする商業集積により近い、例えば国府津の商店街の皆様方への影響等は、やはり大変大きなものがあるわけでございまして、市といたしましても、いろいろこれについて心を砕いておりました。そうした中で、国道1号の東海道ルネッサンス事業、電線類地中化事業等が、山王橋から板橋まで着々と推進されて、またそれらも一つの起爆剤として、観光客のまち歩きの姿も相当目立つようになってきたというようなこともありましたりして、何とかこの流れを国府津地区にも起こせないものかというようなことで、かねがね検討しておりまして、国土交通省横浜国道工事事務所にも数年前からこのお願いをしてきたところであります。そしてなおかつ、あの国府津の商店街は、先ほどもこの議会での御答弁で申し上げましたが、一時期、小田原市というか小田原地方の拠点でもございまして、その当時の文化、伝統、ゆかりの建築物が色濃く残っておる部分もあります。あの街道筋の商店街の屋並みにつきましても、十数の建物が大変貴重というか、尊い、ゆかりを残す建物であろうというふうな政策総合研究所の皆さんのお話等もございましたりいたしまして、これらをもとに国と調整した結果、この国府津地区の電線類地中化事業が実現することになったわけでありますけれども、いずれにいたしましても、大正から昭和初期の歴史的建築物等の価値を調査して、歴史的遺産を生かしたまちづくりの機運を、とりあえず平成14年度、高めてまいりたいと思っております。何はともあれ、地元の商店の皆さん、あるいは地元の住民の皆さん方の気組みと申しますか、そうしたことがまず一義的に必要なことでもございますので、こうしたこともいろいろと努力してまいりながら、商店街の活性化への効果も期待してまいりたいと思っております。また、駅前の交通混雑を解消するために、市を含む関係者による検討会を発足いたしまして、国府津駅前広場利用検討会なるものでございますけれども、平成13年度より既に駅前広場のあり方について研究をしているところでありまして、今後は、今回のまちづくりを踏まえ、研究を進めてまいりたいと思っております。いずれにいたしましても、こうした取り組みを通じて、国府津駅周辺のまちづくりにつきまして、幅広く研究してまいりたいと思います。
次に、道路整備促進期成同盟会神奈川県協議会の会長としての私の活動等についてのお尋ねがございました。道路整備促進期成同盟会神奈川県協議会でございますが、県下9団体、27市町村で組織をいたしております。私はその会長として、県知事と一緒に、新道路整備五箇年計画に基づきまして、円滑な道路整備を推進していくために、あまり今、評判はよくないのですが、国費の獲得を、地元衆参国会議員、国土交通省、財務省等へ訴えかけを重ねてきたところであります。一方、市内の広域幹線道路の整備につきましては、国土交通省直轄の小田原箱根道路をはじめ、神奈川県で進めております穴部国府津線、小田原大井線、小田原中井線、城山曽比線があります。これらの広域幹線道路事業が円滑に進むよう、市としても、国・県の事業者にかわって、積極的に地元調整等を行っているわけであります。今後も、一日も早く道路網が整備されますよう、事業促進に取り組んでまいりたいと思います。
次に、本年度のキーワード「絆」と福祉施策の関係についての御質問がございました。施政方針の中でも、そのほかの場所でも、今年のキーワード「絆」ということをいろいろとお話を、いろいろな言い方でさせていただいております。施政方針の中でも述べておりますけれども、結局、世界や地球が、つづめて言えば、一人ひとりの人間の活動あるいは交流、連携、つながりがもととなって、時々刻々とした変化や活動があるわけでありますから、今こういう行く先が非常に混沌としたときに、原点に戻るという意味で、人と人との心のつながり、ふれあい、こうしたことを一番大切に考える、もう一度原点に戻る、その意味で「絆」ということを今年のキーワードと、施政の方針でも述べさせていただいたところであります。高齢者施策につきましては、家族介護者交流事業、家族介護教室、在宅重度要介護者家族慰労金等の事業において、家族との「絆」を深めるための施策を展開いたします。また、地域や社会との「絆」を深める施策には、小田原市社会福祉協議会が実施する、独居老人昼食会事業や、民生委員児童委員協議会が実施する地域ふれあい運動事業等があり、事業展開をいたしております。
次に、「絆」の観点で、福祉施策を再検証すべきではないかとのことでありますが、福祉施策は、家族、家庭という「絆」の原点が基本となることは御指摘のとおりであります。さらに、「絆」には地域や社会とのつながりも重要な要素であると認識しておりまして、福祉施策を進める上では、家族や家庭と地域や社会、さまざまな「絆」が相互に関連し合うことこそが必要なのではないかと考えておりまして、いずれにいたしましても、福祉のみでなくて、予算に盛られておりますさまざまな、あらゆる事業、施策等が、やはりつづめて言えば、人間同士の交流、連携、そうしたものから発するわけでありますから、全予算に、この「絆」ということを念頭に置きながら、これから事業推進を図ってまいりたいと考えているわけであります。
次に、平成14年度から実施予定のドクターヘリに関する御質問にお答えいたします。平成11年10月1日から平成13年3月31日までの1年6ヵ月間、厚生省、現在の厚生労働省のモデル事業として、全国で岡山県と神奈川県の2ヵ所のみで試行されたものでありますが、平成14年度から実施予定のドクターヘリ事業支援整備のために、(仮称)神奈川県ドクターヘリ支援協議会を設置することになっております。実施地域は県下全域といたしまして、事業内容は、救急現場から県内に7ヵ所ある救命救急センターへの患者搬送や、二次医療機関等から県内救命救急センターへの病院間搬送となっております。また、運用方法は、モデル事業に準じた方法となります。小田原市としても、この試行時に51件のヘリ搬送案件がございました。ドクター、ナースがヘリに乗り込んで、的確なそのときどきの措置を素早くしていただけるということで、患者の予後につきましても効果がありましたことから、関係機関とともに、平成14年度の早い段階でのドクターヘリ事業の実施へ向けて、準備をしていきたいと思っております。
次に、救急救命士に関する御質問でございます。秋田県内では、救命のために気管内挿管を合法化すべきと、県議会や市議会で救急救命士の特定医療行為の拡大に向けた意見書を採択されたようであります。厚生労働省は、これまで慎重な姿勢でありましたけれども、これらの動きを受けて、気管内挿管の効果や危険性を検証することを決めております。全国消防長会におきましても、平成12年1月に、気管内挿管や強心剤投与等の処置拡大を認めるよう、当時の厚生省と自治省消防庁に要望をされたとのことであります。本市としても、こうした国や関係機関の動向を注意深く見守っていきたいと思います。
次に、14年度に開催します県市合同総合防災訓練の特色・特徴でございます。今回の訓練の特色・特徴でございますが、一つは、東京都をはじめとした7都県市合同防災訓練の一環としての県市合同防災訓練であるということで、大変大規模な仕掛けというか、かかわりの中で行われる防災訓練であるということであります。そして、あらゆる状況に対応できますよう、訓練会場を実際の災害現場、応急活動現場となる場所に分散をいたしまして、そこでそれぞれの訓練を実施するということがございます。具体的には、災害時に人的被害が多い中心市街地での訓練や、海からの支援を想定して小田原漁港を使用した訓練、広域応援活動拠点での訓練等を実施する予定でありまして、化学薬品等による災害対応訓練も加えたいと考えております。
次に、救援物資及びボランティアなどを市町村間で調整し、配分するような訓練実施についてのお尋ねがございました。県西地域の2市8町とは、県市合同総合防災訓練の一環として、9月1日以前に、連携強化を図ることを目的とした図上演習を実施する予定であります。この県市合同総合防災訓練というのは9月1日に行われるわけで、その前に、図上演習を2市8町で行いたいと思っております。その図上演習において、各市町の間の情報交換や広域連携についての問題点が浮き彫りになりますので、その問題点を補うような広域防災対策を協議し、さらなる連携強化を図ってまいりたいと思います。
次に、「健康と教育」の問題についてお触れになられました。この二つの大きなテーマは、平成12年度に市政の柱として掲げまして、以来、その推進に取り組んできたところであります。平成12年度に小田原市がこの二つを掲げたということは、少しおくれて、国が「健康ニッポン21」を掲げまして、また、教育基本法にかかわるいろんな問題等々、教育問題も国においても大きな渦となっておりました。そうした国の動きを先取りした平成12年度に、市政の柱として掲げて、今日まできているわけであります。さらに、平成13年度におきましては、二つのテーマが重要で今日的な課題であるという認識から、「健康」と「教育」を五つの戦略会議の中にそれぞれ位置づけまして、それぞれ助役が本部長で、推進をいたしております。「健康」につきましては、特に保健師を中心とした活動等を積極的に行ってまいりまして、改めて市民の皆さんの間から、保健師さんの活躍が最近すばらしいですなんていうお褒めを大勢の方々からいただいておりますし、またそのほかの健康にかかわる高齢者、子供たちの問題、あるいは弱者の問題、これらにつきましても、積極的に今後も進めてまいりたいと思っております。
それから、人づくりということでは、教育ももちろん大変な課題でありまして、特に教育の井戸端会議、これは徹底してこれからも行ってまいりたいと思っております。市民の皆さんお一人お一人が、できるだけ多くの方々が、井戸端会議に参加をして、人様の意見を聞く、あるいは自分で少しでもいいから発言をしていただく、そういう場を積極的にあちらこちらにつくっていただく。私が、昨年の暮れでしたでしょうか、報告を受けた時点では、もう既に350以上の井戸端会議が行われておりまして、三千数百件の提案カードも寄せられているという報告を聞いております。内藤助役以下、教育委員会あるいは市の企画部等々が努力いたしまして、この教育の井戸端会議を、全庁的なうねりというか、全市的なうねりとして、ますます盛んにしていきたいと、14年度も大きな市の宿題としてとらえておりまして、議会の皆様方も、講演会やそのほかの場で、ぜひこの教育に対する井戸端会議を催していただければ幸いでございます。お呼びいただければ、市の担当者がお伺いいたしまして、そのコーディネート等をさせていただきたいと思っております。よろしくお願い申し上げたいと思います。
次に、完全学校週5日制について、私の見解はどうかとの御質問がございました。完全学校週5日制は、子供たちの生活にゆとりを確保するとともに、学校、家庭、地域社会で種々の活動を豊富に経験することによって、子供たちに生きる力をはぐくみ、健やかな成長を促すものということでございまして、私といたしましても、日曜日や土曜日に家庭や地域で子供たちがさまざまな学習活動、生活体験、自然体験などに取り組むことによって、子供たちが他人と協調したり、思いやる心や感動する心、自分で考え、判断、行動して問題を解決していく力などを身につけ、たくましく成長していくために、大変有意義であるというふうに考えております。
次に、家庭教育の必要性についての御質問がございました。昨今、少子・高齢化、核家族化の進展などの社会環境の変化によりまして、家庭教育上のさまざまな問題が指摘されております。また、昨年から推進しております「静かなる教育論議」でも、多くの方から家庭教育の充実についての御意見をいただいております。そうした中で、子供の人間形成については、学校、家庭、地域が一体となって進めていかなくてはならない課題でありまして、中でも家庭教育に占めるウエートは非常に大きいと感じております。こうしたことから、平成14年度は、従来から実施しております家庭教育学級の開設に加えまして、小学校就学児の保護者を対象とした説明会の場等で、家庭教育力活性化講座を実施し、家庭教育の重要性について、より多くの方に認識をしていただきたいと考えております。いずれにいたしましても、14年度から学校完全週5日制に入ります。そして、江島教育長もお話をされておりますとおり、子供を家庭に返すということが国の大きな目標というか考え方のようでもございます。しかし、一方では、それでは家庭に返すという家庭はどういう状況かといいますと、なかなか返されても当惑するというような、現実問題としてそういうこともあるわけでありますから、一生懸命御夫婦で必死に働いていらっしゃる方々も、土・日も働いていらっしゃる方もたくさんいらっしゃいます。そこで、市は市といたしまして、市民団体等にもお願いをいたしましたり、市といたしましても、この子供たちの受け皿づくりも一生懸命やってまいりたいというふうに思っておりまして、これは単に教育委員会あるいは教育委員会の生涯学習部だけでなく、全庁的にこれらにつきましても、新しい予算が特別に要るというようなこともございませんで、いろいろと現行の活動、市役所としての事業の中でも行い得る部分もございますので、全庁的に、「静かなる教育論議」というステージがあるわけでありますから、それの場で積極的に推進してまいりたいと思っております。また、市民団体等の皆様方にも、既にいろいろとその旨をお話しいたしまして、御協力をいただくわけであります。
次に、成人式についてでございますが、今年の成人式は、市民会館が満席になるほどの盛況でありまして、厳粛に式典が行われたと思います。ただ、実は、今年ほどではございませんでしたけれども、昨年も、非常に一部ではいろいろと全国的に言われましたけれども、小田原市の場合は、まじめにというか、厳粛に行われました。しかし、今年は、1階はもちろんのことでありますけれども、市民会館大ホールの2階にまで立見席というか、入り切れないくらい大勢の成人の諸君が入っていただいて、そして比較的静粛に、粛々と成人式の式典も進んだところでございまして、その席でのごあいさつで、私自身も、市長に就任して以来、今年の成人式が一番よかった、見事でありましたという感想を述べたわけであります。成人式運営委員のメンバーが10月から準備を進めまして、自分たちの成人式を思い出深いものにしたいと企画、運営に努力し、また呼びかけをさまざまにしていただいた結果でありまして、彼らに心から感謝をいたしますとともに、協力した同世代の若者や、青少年健全育成団体の方々にも感謝しているところであります。何よりも、参加した新成人の意識の高さも感じられました。成人式の運営方式については、いろいろな議論もおありだと思いますけれども、小田原市の場合は、従来どおりの形の中で、それぞれの運営委員の皆さん方の発想等も入れて、着実に皆様方の御理解を得られるような方法にしていっていただければいいのではないかというふうに考えております。
次に、土地区画整理事業の分譲希望者への減免措置についてのお尋ねがございました。小田原市企業立地促進条例は、西湘テクノパークのみ対象といたしている条例でございます。橘地域の活性化と地域経済の振興、職住近在のまちづくり、都市機能の分節化及び財政状況の安定化に寄与することなどを目的に、広く住民一般の利益の増進を図るために設けた特例措置であります。一般の住居系土地区画整理事業における分譲希望者の目的は、個人の土地活用や資産運用でありまして、企業誘致に係る目的と性格が違うということから、固定資産税の減免措置は考えておりません。また、保留地処分のPRについては、市のホームページや広報おだわら15日号「おだわらいふ」に毎月掲載しているところでありまして、今後とも引き続き積極的にPRに努めまして、販売促進に向け、支援をしてまいりたいと思っております。
次に、TMO事業のエリアについての御質問がございました。小田原TMOが事業領域とする約300ヘクタールの中心市街地のエリアは、市が策定した中心市街地活性化基本計画に基づいておりまして、小田原駅周辺の中心商業核ゾーン、城址公園や三の丸地区等の文化・観光商業ゾーン、旧東海道の伝統的街並みや漁港を含む観光商業ゾーンなど、本市が持つ特色や地域資源を生かしたゾーン設定をいたしております。小田原TMOでは、中心地域の空き店舗対策や、民間再開発事業の支援、板橋地区の街並みづくり支援など、各ゾーンの特色を生かした事業を実施するとともに、回遊バスの運行等により、エリア全体の回遊性や連携を持たせる事業も実施し、まちの活性化を進めております。今後も、活性化のために必要な事業をしっかりととらえ、TMO構想の具現化を図るため、市としてもできるだけの支援をしてまいりたいと思っております。
次に、農地保全の取り組みについてのお尋ねがございました。御指摘のとおり、高齢化や後継者不足による農地の荒廃化は年々進んでおりまして、農地の保全につきましては、県の農業振興地域整備基本方針を踏まえまして、本市でも基盤整備等、その対応を進めております。市民農園は、農地を保全するとともに、都市住民の趣味的活動や健康づくりにも有効な事業であります。また、荒廃地のリフレッシュ事業として、タマネギのオーナー制等も実施しております。今後は、グリーンツーリズム事業を推進していくとともに、宿泊可能な滞在型の市民農園等も検討してまいりたいと考えております。
次に、地域センター計画に関連して何点かのお尋ねがございました。(仮称)富水・桜井地域センターは、14年度に測量、地質調査等の建設準備を行い、特定財源が確保できれば、引き続き2ヵ年程度の期間で建設をしてまいりたいと考えております。(仮称)橘地域センターの建設に当たりましては、消防分署との合築を考えておりますことから、県道小田原中井線の進捗状況や、橘支所内の橘商工会等からの要望などの検討すべき問題もありまして、それらの調整が図られ、条件が整い次第、早期に事業着手できるよう努めてまいりたいと思います。4号館以降の地域センターの建設計画につきましては、基本的には「ビジョン21おだわら」の地域センター地域別建設計画に基づき進めていくことになると考えています。
次に、市民活動促進条例(仮称)の制定に当たりまして、何点かの御質問がございました。平成13年度に公募市民を含めました市民活動研究会を設置し、市民活動全般の研究を行いました。その成果として、昨年12月に、「輝ける未来を創造する市民活動」と題した市民活動研究会の提言を受けたわけですけれども、その中でも、条例の制定の必要性について示されております。平成14年度も引き続き市民活動研究会を開催して、条例の検討をするつもりでおります。条例の内容については、市民活動の理念や定義、また市民や行政の役割などを規定いたしてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、今年度開催予定の市民活動研究会などの御意見も参考にさせていただきながら、平成15年4月1日の施行を目指してまいりたいと考えているわけであります。
次に、新たに民間から採用する(仮称)行政経営専門員につきましての御質問がございました。前行政改革大綱のもとでは、5年間で67億円もの経費削減や、それも純減効果でございまして、数々の改革を実施し、全国的にも珍しい大きな成果を上げたと考えております。しかしながら、行革のチェックマン的存在であります行政改革推進委員会からの評価は、必ずしも高くなかったわけであります。特に、どういうことかといいますと、目標を定めて達成したかどうかを測る目標管理が徹底されてこなかったことや、行政サービスに係るコストの把握が十分でなかった等の御指摘をいただいたわけであります。私は、職員の改革の努力については、一定の評価というよりも、私自身といたしましては、本当に御苦労であったと感謝をしております。が、民間企業はともかくといたしましても、市民感覚に比べますと、こうした行革推進委員会からの評価を見ましても、市民の皆さんの感覚からいっても、結果論からいいますと、まだまだ不十分であったのだろうというふうに考えております。こうしたことから、民間経営に携わった経験が豊富な方と、学識経験者を顧問として招き入れて、常に民間の風が吹き抜ける小田原市の行革、常に民間の感覚で見ていられる行革、これを市役所の中に導入してまいりたい。内部の市の職員だけでこれをすることは無理があると私は考えました。このことの是非については、御批判もあろうというふうに思います。しかし、顧問としてお入りいただく方には、単なるアドバイザーにとどまらず、職員の士気を鼓舞するということ、これが大きな行革の目的でもございますから、6番加藤議員御指摘のとおりでございます。職員の喜びや悲しみ、そうしたものもしっかりと把握しながら、私自身も把握しながら、市民満足度の高い成果志向の行政運営を行うために、民間経営の考え方を取り入れた具体的な手法等を直接、間接に指導していただく予定であります。
大変長くなりまして恐縮でございましたけれども、以上をもちまして、粋誠会・6番加藤議員の代表質問についての私からの答弁とさせていただきます。
◆6番(加藤仁司君) 一定の御答弁をいただきましたが、若干時間がありますので、再質問をさせていただきます。
まず、一つ確認をさせていただきたいのですが、小田原市の方は例のSKY圏構想について、これは国策の誘導ということで、国土審議会の特定広域計画、これについて、もう都道府県にかかわらない圏域ということに賛意をあらわしたということで、SKY圏構想を行っていきたいという答弁をいただいたと思うわけですけれども、もう一つ、西さがみ連邦共和国に関しては、今までの歴史的な部分から、県の領域といいますか組織、ここら辺のところの今までの関係から、どうしてもここの部分にとらわれて、2市8町の広域の方に進められないんだと。ちょっとこの考え方に整合性がないんじゃないか、このように思いますので、再度お聞かせいただきたいと思います。一つ、近隣の湘南市ということで今話題があるわけですけれども、ここら辺のところも、いろいろな県の領域とか組織、ここら辺を打ち破ってつくろうとしている、こういった感じがするんですけれども、なぜ本市の場合はそれができないのか。ここを乗り越えるということで、将来の小田原が考えられると思うんですけれども、この点について1点伺いたいと思います。
それからもう一つ、「絆」のキーワードということで、いろいろと市長からも御答弁をいただきました。一つ具体的な例を挙げさせていただきますけれども、今年度、新規事業として、おだわらブックスタート事業ということがあります。これは一見いたしますと、絵本の購入というようなことがありましたので、「絆」を深める施策ということに思えるんですけれども、この内容についてちょっと教えていただきたいと思います。
次に、地域センターの件ですが、先ほど言いましたように、順次、富水・桜井の地域センターが進むということについては、ぜひともお願いをしたいと思います。しかしながら、先ほど市長からもお話がありました橘地域の地域センター、これについてはまだまだ準備をしなければならない、こういった部分は確かにあります。しかしながら、さまざまな施策が展開されるであろうあの地域の中で、橘地域の地域センターといいますか、橘支所の移転という部分に関しては、やはりこれがまちづくりの根本、また発火点というような感じがいたします。橘支所が動くことによって、いろいろな物事が動き出すという観点からすると、すぐに地域センターというところが無理であれば、とにかく支所を先に動かす。この部分は、橘地域にとっては大きなことではなかろうかなと思います。例えばプレハブとかで、地域センター予定地の横に建ててもいいと思います。とにかくあそこを動かすということが、あの地域のいろいろな事業のスタートになるんではないかな、このように提案をさせていただきますので、御答弁をいただきたいと思います。
それから一つ気になったことがありまして、実は今回、私で代表質問は3人目になるんですけれども、皆さん行革大綱のことについて触れられております。その中で、今、ここにあります「おだわら改革宣言2002」、これ自体が、実はきのう、何時かわかりませんけれども、私どもの部屋のポストに入っておりました。もう既に、前の行革大綱、仮称ということである程度は見たかもしれないんですけれども、完全にこの「おだわら改革宣言2002」という形で出てきたのがきのうです。あくまでも、この代表質問、またこれからの予算特別委員会の中で、やはりこれをもとにいろいろな議論がされているにもかかわらず、なぜきのうの段階で出すのか。これについて、ちょっと意図的なものがあるんじゃないかと思いますので、なぜこれがきのう出されたのか、ちょっとその理由を示していただきたいと思います。
◎市長(小澤良明君) 粋誠会・6番加藤議員の再質問にお答えをさせていただきます。
まず、SKY圏構想に絡みまして、もう少し着実にやっていけという当初の御意見、そして西さがみ連邦共和国との連関等につきまして、よくわからないというようなお話でございますが、一つは、西さがみ連邦共和国ということと、それから箱根外輪広域田園都市圏構想と、直接的に関係するものではありません。これはたまたま時期が一緒になったということであります。市町村合併等の国のうねりもありまして、西さがみ連邦共和国の建国が昨年の11月にございました。これは、小田原市の「ビジョン21おだわら」でも、キーワードは「交流」ということになっておりまして、神奈川県も「交流」、国も「交流」です。「交流」ということが、国土づくり、県土づくり、市のまちづくり、みんな一つの整合性を持ったキーワードに全部なって進んでいるわけでありますけれども、そういう中で、市町村合併という課題が急激に浮上してきまして、またその必要性もありまして、あるいは広域連携がますます必要な時代だということもありまして、西さがみ連邦共和国はできたということでございまして、これを箱根外輪広域田園都市圏構想と、それからSKY圏構想と、ごっちゃにしないでいただきたい。ただ、考え方としては、やはり広域連携ということでいえば、それは一つのレールに乗ったものでございます。箱根外輪広域田園都市圏の問題につきましては、旧国土庁の大都市圏整備局の方から小田原市に、広域連携につきまして、あるいはいろいろな主体のコラボレーション(協働作業)から、まちづくりをこういう多自然型の地域社会において、新しい国の一つのあり方として検討を進めていきたいけれども、研究してもらいたいんだけれどもどうかという投げかけが、平成12年度でしょうか、あったわけです。それを受けまして、小田原市だけではいけないだろうと。多自然型といいますと、2市8町の広域市町村圏協議会の場でその調査をお受けした方がいいと。そして、広域市町村圏協議会の場で受託したわけです。そして、国土庁に対しまして、提案をいたしました。それが、皆様方のお手元にも行っていると思いますけれども、この「箱根外輪広域田園都市圏の形成と多様なアーバンコラボレーションの展開」という内容でございます。こうした内容と並行しながら、先ほど来、国土審議会の考え方、国の大きな転換点、今までハード主体で来た国づくり、そして経済主義一辺倒で来た国づくりから、これからは自然や環境を大切にしながら、日本の国のいいところをもっと伸ばしながら国の繁栄を目指していくべきではないか。21世紀はいやし世紀と言われていますけれども、大きな転換が、高度経済成長から低成長あるいはマイナス成長という現下の諸情勢の中であったわけです。あるわけです。そういうことを今まさにとらえて、私たちが長い間、中部圏と首都圏のはざまにあって、いろいろ運動してもなかなかできにくかった、観光だけというような視点でしか見られなかった地域を、教育も福祉も産業も、そして基盤整備も、もっともっとこの地域をしっかりと育ててもらって、真に日本の宝として、国の目でもう一度見詰め直してもらおう、そういうものを国に提案していこうと。いろいろやりとりを、ぱっとでき上がってきたことではございませんで、長い間、準備を重ねてくる中で、国の方からも、そういう問題は国が上からいきなりやるというよりも、むしろ市町村の連携ということが大事なのではなかろうか、こういう御示唆もいただいたりしまして、沼津だとか、富士吉田だとか、熱海だとか、河口湖町だとか、この2市8町だけでなくて、そういう広範な、富士箱根伊豆国立公園を支え、補強していく都市群の連携をしていく必要があるということで、この計画を提唱させていただきました。
それと、先ほどこれも説明しましたけれども、「かながわ新総合計画21」の富士箱根伊豆交流圏構想、これはもう、もともとある構想でございまして、ただ、これは主体が観光なんですね。それでサミットも、昨年は神奈川県箱根町の湯本で行いました。今年は1月に静岡県の熱海で行い、来年は山梨県の富士吉田市で行われると、大体内定しているわけです。そういうものの中で、この富士箱根伊豆地域の観光を、どうこの地域の活性化の資源として促進していくかということがテーマのものが、もうずっと前から、神奈川県のこの地域の活性化の主体の計画としてあったわけです。そこを私は、それは観光だけではだめだろうと。もっとこの地域は大変な秘めたる可能性があって、そこをみんなでもう一度考え直そうじゃないか、そして国にも目を向けてもらおうじゃないか、世界にも目を向けてもらおうじゃないかというのがこの計画でございまして、私としては、西さがみ連邦共和国がそのままこのSKY圏構想に連結するということは全く考えておりませんで、また箱根外輪広域田園都市圏構想がそのままこれだということも言うわけではありません。SKY圏構想が、こうしたことに影響したことは確かでございますけれども、その辺は、しっかりとしたいきさつがあって今日まできているということで、単なる思いつきでも何でもなく、何年も前からの、多くの人たちがいろいろと知恵を絞ったり、頭を悩ませたりして、この地域のことを考えてきた成果が、ようやくSKY圏構想ということにあらわれてきたというふうに受けとめていただければ幸いでございます。
ブックスタート事業でございますけれども、これは、平成13年度は全国でも二十数市町村で行われているようでありますけれども、新生児に本の読み聞かせ、優良幼児図書、絵本ですね、優良図書選定委員会みたいな組織から推薦を受けた絵本をお送りして、そしてお母さんと子供とのふれあいをうんと大切にして、健全でたくましい子供たちを育てようじゃないかという、三つ子の魂百までもという、わかりやすく言えばそういう基本の制度。ですから、本を新生児をお持ちのお母さんにお渡しして、例えば乳幼児健診なんかで集まっていただいたお母さん方に、読み聞かせグループの方なんかにも御協力いただいたり、あるいはそのほかいろいろなボランティアの方にも御協力いただいたり、あるいは市内の本屋さんなんかにも御協力いただいたりできればありがたいんですけれども、そういう多くの方々のかかわりの中で、よそのブックスタート事業とはちょっと違った形でこれを進めてまいりたいと、今検討を進めているところです。
それから地域センターの橘支所の移転の問題でありますけれども、これは確かに6番加藤議員御指摘のとおり、あそこはさっとあけますと、あっ何か変わったなとか、進んでいるなとか、変化の予兆だなと、多くの方が感じていただけると思います。ただ、県土木の考え方だとか、それから地域住民の皆さんの支所ということに関する考え方とか、いろいろとございます。あるいは中に、橘商工会の方も入っていらっしゃいます。そうしたこともございますので、いろいろと相談しながら、もし早くした方がいいということであれば、これはできるだけ柔軟に対応してまいりたいというふうに思っております。
それから最後の「おだわら改革宣言2002」のお話でございますけれども、お話を聞きまして、大変申しわけないことでありまして、おわびを申し上げたいと思います。実は、この行政改革大綱は、前の行革は「小田原市行政改革大綱」でございました。ただ、行政改革という非常にかたくて難しい名前だということで、愛称を庁内公募しようかとか、いろいろ中でも話がありまして、それが幾つかの候補がありまして、最終的に決まったのが、あまり過ぎない前でございました。ただ、内容的に、それによって全く変わりがあるわけではございません。愛称ということだけでございましたので、ちょっと私どもの方でも、多分皆さんの議会の直前というのは、市役所の中はめちゃくちゃになりますから、忙しい状況になりますから、本当にこれは正・副議長をはじめ議会の皆様方に失礼をいたしましたことをおわび申し上げ、ぜひ「おだわら改革宣言2002」ということでお認めいただければ幸いだと思うところでございます。よろしくお願い申し上げます。
◆6番(加藤仁司君) 御答弁をいろいろといただきました。
一つ、おだわらブックスタート事業、これについては内容をお聞きしたんですけれども、最初に登壇しての質問の中で私が言いました、行政の行うべきもの、市民の行うべきもの、これを区別することが大事だと。市長の方も、これについては同じようにお答えをされていると思います。確かに親子のふれあい、お母さんの声を読み聞かせということで子供にやる、これは本当にいいことだと思います。しかし、あの予算書の中には、絵本の購入費というものがあります。恐らくこれは、行政の方からそのお母さんの方に、市長がさっき言った健診のときとかに買ってあげるのかなというふうに思うわけですけれども、結局これは、「絆」を深める意味においては、絵本なんていうのはあくまでも一つの道具で、例えばこれは絵本なんかなくたって、普通に声、ただ歌、別に物がなくてもできる行為、ただこれが大事だよということは、行政はそのお母さん方に伝える、これは大事だと思いますけれども、あとはこれを買うか買わないか、ほかのもので間に合わすか、いろんなものは、やはりその親御さんが考えなきゃいけないことじゃないかな。何でも買って与えることがいいわけじゃない。これは一つの行革の面からしても、ちょっとおかしいんじゃないかということで、おのおのの家庭が考えること、この区別をしなければいけないんじゃないかなと思いますので、行革の面ともあわせて、ちょっと一考を要する事業だと思います。これは答弁をいただきたいと思います。
あともう一つは、先ほど撮影所の方について、私ども提案をさせていただきました。いろいろな中で、市長がお認めになるように、ここの地域に本当にいろんな秘めている力があると。そして、交通アクセス、さまざまな土地利用、いろんなことを考えますと、小田原の中で何がいいのかなと。今いろいろと構想があります中では、例えば西部丘陵、これも構想があります。こういったところも一つの条件に合うところではないかなと思います。これは意見にとどめさせていただきますので、先ほどの1点だけの質問に対しての答えをお願いします。
◎市長(小澤良明君) 粋誠会・6番加藤議員の再々質問にお答えをいたします。
ブックスタート事業でございますけれども、確かに物を買ってあげるということだけをとらえますと、そういうことになります。ただ、現実問題として、お願いをしましたり、お話をしただけではなかなか進まない。三つ子と一口に昔から言いますけれども、三つ子が絵を見てわかるわけではありませんけれども、そういうふれあいをする誘因となるものを提供する。何がいいのだろうか。それは、お母さんが歌を歌って、それからあやしてあげるのもいいでしょうし、いろいろやり方はあると思うんですけれども、ただ、じゃあそれはこういうものもあるよ、ああいうものもあるよと提示するだけで済むんでしょうかということもあると思うんです。いろいろ考え方はあると思いますけれども、ひとつここは、そういう制度がイギリスでは大変普及しておりまして、日本でも先進的な町や村が相当やっておりまして、効果はこれはわかりませんけれども、相当好評を博しているというようなことで、かねてから私自身もブックスタートをやってみたいと思っておりました。お母さんと乳幼児、三つ子の魂百までもという、小学校以上の子供たち、学童たちに対するいろいろな問題だとか、あるいは大人だけに言う問題とか、いろいろ井戸端会議の中でもわかってき始めたり、行ってまいりたいと思いますけれども、乳幼児とお母さんとのかかわりの中ではぐくまれる何か温かいものみたいなものを、どうやって培ったらいいのか。今、保育園の延長保育、早朝保育等をやりますと、私は今まで、一番長いのは11時間だと思っておりましたけれども、今、国は13時間を想定しているというんですね。13時間、保育士さんの懐に子供たちを預ける。ほとんどお母さんの懐にいないわけですね。ほとんどいる時間がない。それは、だれも非難できません。必死で皆さん生きているんだと思うんです。さっきの話のとおりです。ですから、そういう現状の中で、やはり何か水道(みずみち)づくり、誘因剤となる事業を考えたときに、ただいろいろ頭で考えたり、皆さんにお話だけして、こうだああだと言っているだけでは済まない部分があって、一つ、ブックスタート制というのは、推進する機関があって、そこで図書も非常に安く入るんですね。そんなようなことで、ぜひ進めてまいりたい。そのほかいろいろと、物を出したり、福祉に補助を出したり、行政のお金の使い方は、今、6番加藤議員が言われた、どこまで行政がやったらいいのかという批判、そのかかわりの中で判断しますとたくさんあります。今までも相当やっています。だからといって、この事業が私は悪いとは思いませんので、ぜひ御理解をいただいて、進めさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。