平成19年6月議会一般質問
2007年06月01日
一般質問 平成19年6月
◆14番(加藤仁司君) 通告に従いまして順次質問してまいります。
地方分権改革推進法が成立し、地方自治体では平成の大合併が進められております。その背景には、少子高齢化という人口減少社会の到来が国や地域の活力の低下をもたらし、加えて財政への負担増に対応できない不安、補助金や地方交付税の減額を示唆してきた国の動き、効率的な行政運営を進めることによる財政基盤強化の必要性などから、加速度を増して全国的に市町村合併が進められてきました。神奈川県においても、相模原市と津久井郡の合併を契機に、以前より本市と深いかかわり合いのある2市8町の合併を視野に入れた「県西地域合併検討会」も設立されたところであります。
さて、このような情勢にあって、本議会においても合併議論を何回かしてまいりましたが、本市の人口を増加させるには、合併を行ってトータル人口をふやすことはたやすいことです。しかしながら、本市の人口は平成19年に入って若干増加傾向は見られるものの、人口20万人を超えていた平成11年度以降減少しているわけであります。逆にお隣の開成町ではこの数年で3000人も増加している事実もあります。地方が独自に自己決定・自己責任を求められる地方分権社会にあって、今回は、合併論議はひとまず置いて、なぜ小田原市の人口は減ってきてしまっているのか、ふやす必要があるのかないのか、ふやす必要があればどうしたらよいか等について質問してまいります。
はじめに、平成10年4月に策定された「ビジョン21おだわら」の基本構想では、平成22年度の本市の想定人口は23万人になるとしてきました。確かにそのころは国のみかん減反による土地の有効利用計画が県とともに進められ、西部地域においては、現在本市が取得しヒルトンに賃借している元勤労者リフレッシュ施設スパウザが根府川に建設されたことをはじめ、江之浦ミュージアム計画、民間ホテル建設計画が持ち上がり、東部地域においては、西湘テクノパークとして現在も企業誘致を行っている羽根尾工業団地が整備され、新たな事業計画の創出が行政や市民全体を刺激し、大きな期待を寄せてきた時期もあったと記憶しております。さらには、小田原駅周辺の中心市街地の沈滞が目立ち始めたとはいえ、川東地域における大規模商業施設の出店等による郊外型大規模店舗の進出などで、新たな商業地としてのにぎわいが生まれてまいりました。しかしながら、土地利用計画は、根府川のスパウザ及び羽根尾工業団地は整備されたものの、他の計画は断念され、この10年間に整備された区画整理事業は、成田桑原工業団地、橘地域の小船久保田、前川、千代、小船森などがあり、小竹複合開発や飯泉、上町は、計画はあるもののなかなか事業化の進展が見られない状況となっております。
そこで、「ビジョン21おだわら」で目標としてきた平成22年度の想定人口23万人についての見込みはいかがなのか、まず1点目としてお伺いいたします。
さらに、人口23万人は、現状からプラス約3万人の増となるわけですが、その3万人の増加を自然増ととらえていたのか、社会増ととらえていたのか、ここには大きな違いがあります。世帯には、勤労世帯や高齢世帯、単身での居住などさまざまな形態があり、本市に居住する世帯形態によって、歳入の根幹である市民税や固定資産税等は本市の財政に大きな影響を与えるものだと思うのですが、人口の増減と財政への関係及び影響をどのようにとらえたらよいのか、2点目としてお伺いいたします。
次に、本市の人口増加策について伺います。現在、おだわらルネッサンス事業として、暮らしや仕事、住まいなどの生活全般にわたっての相談を受け付ける業務である「居住促進サポートセンター」の開設や、本議会でも議論が絶えない新幹線通勤者への交通費の一部を助成する制度である「定住促進モデル事業」、小田原市の魅力を広報する「都市セールス事業」等が進められております。また、特定保留区域となっている区画整理事業予定地域の整備等が人口増を図る施策と考えられますが、果たしてこれらは根本的な定住人口の増加にどれだけつながっているのか甚だ疑問を感じざるを得ないのであります。改めて、本市の人口増加策はどのようなものなのかお示しいただきたいと存じます。
続いて、かつて「産住ハーモニータウン整備構想」なるものを聞かれた方もいらっしゃると思います。平成10年及び平成12年6月の定例会においても、本構想における対象である橘地域の上町まちづくり事業と羽根尾工業団地、また小竹地区複合開発計画により、産業と住居の両立という方向で推進されるという神奈川県の施策について、本市においても積極的に取り組んでいたと思われますが、本構想はその後どうなったのでしょうか。羽根尾工業団地は、西湘テクノパークとして企業誘致が進められ、現在、64.9%の充足率となったとも伺っております。進出企業の進展がその後の住居系まちづくり計画に生かされていくのでしょうか。人口増加策として産業との連携をどのように考えているのか伺います。
さて、同じく神奈川県では、平成16年10月より産業活性化策として「インベスト神奈川」と称する産業集積促進方策の施設整備等助成制度や産業集積促進融資制度を導入し、また、つい先日の新聞では、インベスト神奈川方針を見直して、中小企業支援に重点を移すとの報道もありました。本施策は人口増加策の一環ではないものの、進出企業による雇用の増大等が図られる中で関心を持たずにはいられません。この県事業である「インベスト神奈川」の実績と効果についてはどのように聞いているかお尋ねいたします。
次に、人々が小田原に住みたい、暮らしたいと願って居住してもらうには、本市の持つ歴史や風土、環境その他あらゆるものの小田原市の魅力をどれだけ伝達できるかがかぎだと思います。平成17年の6月定例会では、同僚の2番杉山議員からも「こんなすばらしいところはほかにないのに、人口が減少するなどということはあり得ないとさえ思えてならない」との発言もありました。小田原市民に限らず、小田原を知る他市町村の方々も同様の意見を聞くときもあります。果たして市長は今の小田原市を魅力的なまちだと思いますか、御見解をお伺いします。加えて、どのような条件がそろうことが魅力的なまちとお考えか、御所見をあわせてお伺いいたします。
続いて、転勤や住居を求めて小田原に引っ越してこられた方々もおられます。果たしてその理由はさまざまだと思いますが、なぜこのまちに来られたのか。転居されれば、転居届をはじめ、窓口には必要な各種届出のために新市民の方々が来られると思うのですが、その方々に任意でも、なぜ小田原に住まいを持たれたのか、アンケートなどでそのニーズをつかんだ、あるいはつかもうとされているのでしょうかお尋ねいたします。
最後に、定住人口増についてさまざまな施策を講じている本市ではありますが、地方分権が進む中で、おのおのの自治体が個性光る魅力を創出していかなければならない時代に突入していると私は考えます。今まで行政が行ってきた人口増加策について、今後も引き続き行っていくものなのか、将来を見据え、どのような施策を講じていくのかお伺いいたしまして、第1回目の質問を終わります。(拍手)
◎市長(小澤良明君) 14番加藤議員の御質問に順次お答えさせていただきます。
はじめに、総合計画「ビジョン21おだわら」の目標年次における想定人口の達成見込みについて御質問がございました。御承知のとおり、我が国は一昨年より人口減少社会に突入したわけであります。しかし、一方では、東京圏への人口一極集中が顕著となりまして、地方都市では、人口減少によるまちの活力低下が大きな課題となっているところであります。小田原市の人口におきましても平成11年9月以降減少傾向に入りました。漸減し始めたわけでありますけれども、平成18年中は、自然減数を上回る社会増によりまして441人の人口増となったわけであります。全国的にもこの低落傾向の中で反転を一応したということは大変珍しいことではないかというふうにも考えております。こうした状況の中で、総合計画に掲げる想定人口23万人につきましては、現実的には達成することが非常に困難な数値であるということは認識しているわけでありますが、23万人という数値は、かくありたい、かくあるべしといういわば願いのあらわれでありますことから、これからも総合計画を着実に推進して達成に向けて努力をしてまいりたいと考えているところであります。
次に、人口増減と財政との関係でございますけれども、人口の増減は税収面で財政に直接影響を及ぼし、人口構成は税収だけでなく財政負担にも影響を当然及ぼしますことから、人口と財政は密接に連動していると考えております。すなわち、人口が減少すれば納税者数も減少し、地方財政をさらに厳しくする大きな要因となることが考えられるわけであります。さらに、人口の高齢化が進むことによりまして、地方の行政需要は、社会保障関連分野を中心に今後も増加することが予想されます。また、消費の低迷や生産年齢層人口の減少が地域経済の活性化に大きなダメージを与えることも予想されるなど、本市における人口減少及び少子高齢化の進展は大きな問題であると受けとめているところであります。
次に、人口増加策でございますけれども、人口増加施策につきましては、おだわらルネッサンス推進本部におきまして、活力あるまちづくりプロジェクトを組織いたしまして、事業の企画立案をし、あわせて進行管理も行っているところであります。具体的な施策につきましては、14番加藤議員御指摘のとおり、居住促進サポートセンターの設置や新幹線新規通勤支援事業、さらには、多様なメディアを活用いたしまして、首都圏を中心に小田原の情報を発信する都市セールス事業などさまざまな施策を展開しているところであります。こうした施策は、まずは即効性の期待できる事業をできることから取り組む、こういう考え方で始めたものでありまして、人口増加施策といたしましては、いわば王道は住環境の整備、あるいは雇用環境の整備、そしてこれらに伴いました産業、福祉、医療、教育、さまざま分野の施策を総合的に推進していかなければならない、いわゆる「総合行政」によりまして都市の魅力を高めるということが重要であると考えているところであります。
次に、地域活性化策として、「産住ハーモニータウン整備構想」がございましたけれども、現状ではという考え方でございますが、平成9年に策定されました「かながわ新総合計画21」の地域計画では、橘地域における活力ある地域づくりとして、産業系と住居系が調和したまちづくりを推進するために「産住ハーモニータウン整備構想」がありまして、具体的なプロジェクトといたしましては、小竹地区と上町地区がございました。しかし、この両方の地区につきましては、いわゆるバブル崩壊など社会経済情勢の変化を踏まえまして、早急な事業化は困難となりましたことから、現在、県の地域計画におきましては、特に記述がないということでございまして、停滞しているというところでございます。
次に、人口増加施策といたしまして、産業との連携について御質問がございました。本市では、自然環境や生活環境に配慮しつつ、職と住が結びついた生活基盤としての工業を振興するために、新たな産業集積を図ってきているところであります。現在、西湘テクノパークをはじめ、市内工業系地域において、研究開発型企業や環境に配慮した製造業など優良企業を中心に誘致活動を進めているところであります。立地する企業による雇用機会の拡大や、これに伴う人口増加の効果が少しずつあらわれてきているものと考えているところであります。
次に、「インベスト神奈川」の実績と効果でございますけれども、「インベスト神奈川」の助成制度を申請された企業は、平成19年3月末現在で大企業、中小企業合わせて50件の申請があったということでありまして、企業の総投資額は約5400億円を上回っているということでございます。その効果といたしましては、税収のプラス効果はもとよりでございますけれども、助成や融資などの直接的な支援によりまして、事業の拡大等に大きな役割を果たしていることや、それらに伴う雇用の増大が見込まれております。また、経済波及効果といたしまして、県内企業への建設工事の発注や立地企業と県内中小企業との取引の拡大などが認められると伺っております。なお、雇用につきましては、立地した事業所で従事する就業者数は約2万人余と伺っております。
次に、今の小田原市を魅力的なまちだと思うかという話でございますが、14番加藤議員からも御紹介がありましたとおり、私も、こんなにすばらしい可能性を秘めたまちはないというふうに実感をしているところでございます。市民の皆さんの例えば道路に対する御不満等々は、数え上げればそういう点は点としてあることは十分承知いたしておりまして、いろいろと努力を重ねているところでございます。相対的にと申しますか、小田原の持っている資質と申しますか、そうしたところは、恵まれた自然環境、抜群の交通アクセス、温暖な気候、長い歴史と豊かな伝統・文化等々、まさに魅力満載のまちでありまして、これだけ条件の整ったまちは全国的にも非常に少ないのではないかと深く認識しているところであります。
次に、どのような条件がそろうことが魅力的なまちと考えるのかということでございますが、小田原市の魅力、先ほど私自身がお話し申し上げまして、また、14番加藤議員もお触れになられました。そうした持っているものに加えまして、私たちが生活していく上で欠かすことのできない地域産業の振興をはじめ、福祉や教育の充実、まちの安心・安全の確保、美しい都市空間の創出など、魅力的なまちをつくるために本市がなすべきことが多岐にわたっております。私が考える魅力的なまちとは、総合計画「ビジョン21おだわら」後期基本計画でもうたっておりますとおり、「活力にあふれ、人にやさしく、まちなみが美しいまち」でありまして、そしてかつ、そこに住んでいて心がおのずと豊かになってくる、住むことによって心まで豊かになるような、そんな地域社会を実現することだというふうに考えておりまして、もう一つあえて言えば、城下町小田原は千年蔵だというふうな、政策総合研究所でもそういう言い方をかつてしたわけでありますけれども、まだ磨かれていない資産、宝物が本当にたくさんあります。そうしたものを少しずつ着実に磨いていって、小田原の大きな財産にしていく、そんなことも大切なことだと思って着実な努力を続けているところであります。
次に、本市に転入される方々のニーズ調査をしているかとの御質問がございました。本市では、人口移動の実態を把握するために、平成17年12月より転入者及び転出者に対して窓口での任意のアンケート調査を実施しているところであります。アンケート内容といたしましては、年代や世帯構成、職業、移動理由などの基本的な事項のほか、本市の好きな点・嫌いな点、期待すること等々が盛り込まれておりまして、今後もこうしたアンケートを継続して実施することによりまして、人口移動の傾向を分析し、今後の施策に生かしてまいりたいと考えております。先ほどもお話しいたしましたけれども、おだわらルネッサンス推進本部にあります活力あるまちづくりプロジェクトにおきましても、このようなアンケート調査の結果を見ながら、施策の展開を重ねているということでございます。ただ、転入者のアンケートでございますから、割合、会社の異動等によりまして動かれる方、30代前後の方が比較的多いということでございます。少子高齢社会を支える一番の基盤は生産年齢層、特に若い世帯の方々というふうに認識していることもございますので、この調査を非常に重く見ているところであります。
次に、今後の人口増加施策でございますけれども、今まで取り組んできた人口増加施策については、その成果を検証し、今後の施策展開に生かしてまいりたいと考えております。今後の施策展開につきましては、企業誘致や優良宅地の提供等々をはじめといたしまして、おだわらルネッサンス推進本部を中心に、新たな雇用定住促進策を検討していくことになりますが、現在、実施計画のローリング作業に入っておりますことから、具体的な施策につきましては、その策定作業の中で検討してまいりたいと考えているところであります。
以上をもちまして、14番加藤議員の御質問に対しましての答弁とさせていただきます。
◆14番(加藤仁司君) 市長より一定の御答弁をいただきましたが、再質問をさせていただきます。
まず、「ビジョン21おだわら」の23万人の見込みについては、この答弁は、たしか後期基本計画のときにもいろいろ本会議でそれを変えるかどうか議論があったと記憶をしておりますが、そのときにも、かくありたい、努力目標だというお話がありまして、同じであったわけなんですけれども、その「ビジョン21おだわら」の基本構想の中には、将来的には25万人を目標とするということも明言されているんです。そうなってくると、例えば国の方で人口減少社会をここで迎えたという想定がその当時にあったかどうか、私も定かではないんですけれども、一言で言えば見通しを誤ってしまったのではないのかな、そのように指摘をせざるを得ないわけでございます。やはり人口推計というのをもとにいろいろな計画が立っているところもあると思いますので、それが目標だとしても、ずっと平成10年から8年間やってきたわけですけれども、その人口推計のもとでいろんな事業が図られてきたということになると、そのもと自体がちょっと違っているわけなので、これは本来おかしかったのではないのかな、修正を加える必要があったのではないのかなと思います。これはあくまでも指摘ということにさせていただきます。
それから財政への影響については、大きな影響があるし、密接な形で連動しているという答弁がありました。確かに、住民税のもととなります所得の多い人が、こちらの方に、小田原市に転入してくれば、財政的に豊かになることは間違いないということでありますので、いかにして就労者に定住してもらうかを、やはり自治体として主たる人口増加策として考えて進める必要があるなと思います。
御答弁の部分、ちょっと前後しますが、そういったことで、先ほど市長の答弁の中には、いろいろ転勤、転出されている方は30代の方が多いということのお話がありました。やはり就労者ということで、この方々の動向が一番気がかりなんですけれども、アンケートを実施しているということではありますが、ここで1点質問いたします。アンケート内容について、設問ですね、いろいろ伺ったわけですけれども、平成17年12月より実施されているということなんですが、この内容はどんな状況になっているのか。主立ったところで結構ですので、それを知らせていただきたいと思います。これが1点目です。
それから「産住ハーモニータウン整備構想」については、もう既に県の計画から外されているということです。前、私も一般質問で取り上げた「国府津ミルキーパーク構想」とかもいつの間にか外れていたり、県の事業がいつの間にかなくなっているということが多くなって、これは市の方としても大変困惑することだと思いますけれども、今、外されているという現実を知りました。それにかわるわけではないんですが、人口施策の一環ではないけれども、「インベスト神奈川」という産業集積の事業が県では始められております。この企業の進出、答弁もありましたが、神奈川県全体の地図の分布、先ほどありました50件を地図で落としてみますと、どうしても、県東といいますか県の東部、あるいは県央、藤沢とか相模原、こちらの方にかなり企業が集中していることがわかりました。特に研究所ということの進出になりますと、補助率も研究所だと15%、工場だと10%ということで、かなりの研究所がここで進出されるようなんですけれども、研究所に勤務される方、この方々は、残業とか早番・遅番、案外時間的に不定期な方々も多いと思います。そういったところで交通面でもかなり利便性の高いところを求めているのかなと、このように思うんです。ただ今、自動車社会と言われる中にあって、果たしてこの交通面の部分だけで進出されるのか、もしかしたら各市町村における減免措置、小田原市もやっておりますが、そういったところも起因しているのかなと思うわけなんですけれども、二つ目の質問といたしまして、「インベスト神奈川」によって進出されている企業は、なぜ東部または県央部、そちらの方に集中しているのか、これに対して疑問を持たれないのか、理由は何だと思うのか。これを2点目としてお伺いいたします。
今の質問にちょっと関連するんですけれども、東部、県央、ここら辺のところが今企業進出が顕著だということをお話ししました。自分なりに一つ考えることは、そういう企業に勤められている方というのは子供さんが案外教育機関にいる、言うならば小学生、中学生、高校生とか、または大学生、ここら辺のお子さんをお持ちの方々も多いのじゃないのかなと思います。親が企業に勤めているということなんですが、少子化と相まって、親御さんが子供に対して教育費をかける部分というのは本当に強いなと感じている昨今なんですけれども、今、言いました東部やまた県央部、ここら辺のところは案外、公立・私立含めていろんな学校があるところだと思いますので、この就労世代が求める居住の要因として、先ほど市長からありました自然とか歴史とかというものよりも、例えば子供の学校の存在、教育環境、これがそこら辺の年代の方々には選択するための重要素なのかなと、このように思うんですが、御見解をいただきたいと思います。
それから魅力あるまちづくりについて、市長からもお話がありました。全国的にも小田原はこれだけの資質に恵まれておりまして可能性を秘めたまちである、これは私も同様に感じているところです。ただ、じゃあ今市長が言われた魅力的なまち、例えば一つの一定の街区といいますか、これが今現時点に小田原の中に存在しているのか。恐らく市長は全体の部分としてのお話だと思いますけれども、そういう理想的なものを持ったまち、これを一つの街区を形成するということを考えたらどうかなと思います。例えばよく不動産の会社等がモデルハウスというものをいろんなところでつくります。例えば10戸とか5戸とかをつくっていろんな方に見てもらって買ってもらうということも多いと思いますが、そういうところは、例えば一つの家が耐震構造にすぐれているとか、耐熱材を使っているとかいろんな宣伝をして、また最近では、防犯センサーとか防犯に関するものをうんと充実させた家ということで売っているわけなんですけれども、やはりかなりの人たちがそれを見に行っていることも私は見たりしています。そういったことから、今、市の方でモデル街区といったものをつくって、今市長が言われた、本当に理想郷といいますか、そういったものをつくって、こういうところに本当に暮らしたいんだというところを目に見える形で提供してみたらどうかなと思います。これを行政にお任せするといってもなかなかアイデア的にできるかわかりませんが、やはり民間等のノウハウを十分に使って提案をしていく、こういう方法はどうかなと思います。これが新聞とかテレビに取り上げられるようになれば、そしてまたそこでパフォーマンスということで大々的に宣伝をする、こういうふうなこともどうかなと思いますので、このモデル街区というものについてどのようなお考えか、再質問をさせていただきます。
とりあえず以上です。
◎市長(小澤良明君) 14番加藤議員の再質問にまず私の方からお答えをいたします。
最初に、アンケート調査の結果・内容についてはということでございましたけれども、回答者の約60%を20代、30代が占めております。アンケート回答者の年齢構成そのものも、本市転入者の構成とほぼ同じでございます。転入理由といたしましては、43%が就職や転勤などの仕事関係でございまして、職業につきましても68%は会社員となっております。53%が賃貸借住宅に居住しておりまして、次いで戸建ての持ち家が24%でございます。現在の居住地、小田原市はもちろんでございますけれども、小田原市のどこの場所ということはありますけれども、選んだ理由といたしましては、職場、学校に近いということが20%、鉄道駅に近いことが16%、買い物などの生活利便性がよいことが14%となっております。小田原市のイメージでございますけれども、83%がよいイメージ、12%が悪いイメージとなっております。よいイメージといたしましては、住みやすい、自然が豊か、歴史・文化が感じられるが上位でありまして、悪いイメージは、不便、道路事情が悪いということが上位でありました。小田原市に期待するところは、道路改善、子育て環境の充実、まちの活性化が上位でありました。大ざっぱな形でいいますと、こんなアンケート調査の結果でございます。
次に、教育環境の問題について3点目にお触れになられましたけれども、これは私の方からお答えいたします。有名学校など教育環境は居住地を選択する際の重要な要素であると考えるがどうかという御指摘でございますが、先ほど申し上げましたが、転入者・転出者アンケートの集計結果からは、転入及び転出の理由は圧倒的に仕事の都合が多いことから、居住者をふやすためには、このアンケートの結果から言いますと、まずは雇用ではなかろうかというふうに思います。また、本市への転入者のうち、居住地を選定する理由で最も多かったのは、職場、学校が近いでありまして、次いで鉄道駅に近い、買い物などの生活利便性がよい、自然環境がよいでありました。14番加藤議員御指摘の教育環境に関しましては、有名進学校が存在することも一つの魅力と考えられますが、子供の居場所づくりや特色ある学校づくり、青少年の健全育成など、子育て環境全般にわたる充実が大切であるというふうにも思うところであります。ただし、二、三十代が60%というアンケートでございますから、もう少し上に行きますと、御指摘のことも出てくるのかなというふうにも思います。二、三十代といいますと、ようやく教育にちょっと熱心になられて、お子様ができるか、できても、小学校ぐらいは公立だけれども、中学校からはと。私の周りを聞いてみますと大変多いんですよね。中学校以上になると公立じゃなくて、新幹線もあるし、横浜の有名校にとか進学校にとかというようなことをちらほら聞きます。ですからそういうことが影響するんだろうというふうに思いますけれども、このアンケートに関しましてはそういうことがあります。それからもう一つ言いますと、小田原の場合、交通の便がいいですから、例えば東京都内に住んでどこかに通わせて、そしてそれなりに合理的な借家なりマンションなりあるいは家屋敷を買うといっても、少し遠くになってしまう。もたもた通うよりは、小田原で新幹線で通った方が早いやということはあると思うんです。ただ、まちの中にどうかって言われますと、そこは判断それぞれいろいろとあろうと思います。小田原市内にある公立・私立の学校はそれぞれ頑張っていただいておりますし、また、これから教育環境も少しく変わってくる可能性も少し芽生えておりますから、そんなことにも期待してまいりたいとも思っております。いずれにいたしましても、小田原市にとって人口増加施策は重要課題の一つでありますことから、14番加藤議員におかれましても、いろいろと御指導いただければありがたいと思うところでございます。
他につきましては、担当からお答えします。
◎副市長(市橋匠君) 二つ目の「インベスト神奈川」の進出企業が東部に集中しているのはなぜかという御質問ですが、14番加藤議員御指摘のとおり、みなとみらい21地区、京浜臨海部地区及び県央地区にかけまして、進出企業が偏重しているといいますか、進出しているということでございます。企業が新たに産業用地を探すに際しましては、本社機能が中心部、都心部に近いところに集中しますことや、それから港湾機能が整っていること、さらには公共交通機関等都市機能が整っていることなどから、都心に近い用地を求めるということが傾向としてあらわれているのではないかというふうに思います。そこで、県に対しましては、今後とも、地域バランスに配慮した助成制度や対象業種の拡大などを要請していきますとともに、本市の温暖な気候や豊かな自然環境、市独自の奨励制度を活用いたしまして、企業誘致に積極的にかかわっていきたい、進めてまいりたい、このように思っております。
以上でございます。
◎理事・企画部長(白木章君) 4点目の質問でございます、民間企業のノウハウを活用したモデル街区をつくったらどうかという質問につきましては、私から答弁させていただきます。
一般的に考えまして、個人や家族が居住地を選択する場合の判断材料はさまざまでございまして、主な要因といたしましては、職場との距離、あるいは学校などの公共施設の配置、また商店や駅などのアクセス、さらには不動産価格、こういったものが考えられるのではないかと思います。また、これらの個々のニーズにこたえるためのモデル街区をつくるということは大変難しい問題ではないかと思っております。したがいまして、モデル街区をつくるということであれば、ショッピングセンターや銀行、学校、病院、介護施設など、民間企業をはじめ多くの関係者と連携を図る必要があるのではないかと思いますが、現時点では本市では考えておりません。まずは、小田原市は交通面あるいは自然環境等さまざまな面ですぐれておりまして、人口が増加する要因はすでに整っているというように認識いたしておりますので、これらをどのように活用し、また、どのようにPRしていくかを検討しながら、さらには、本市に求められておりますニーズについて改めて見直していく必要があるのではないかと、このように考えているところでございます。
以上でございます。
◆14番(加藤仁司君) 再質問に対する答弁をいただきました。まず、市長の方からアンケート結果をいろいろといただきました。確かに20代から30代の方々が多いということで、私の方で一つの例として、居住をする要因ではないかといった教育の部分については、確かにもうちょっと上の年代の、親御さんとすれば40代ぐらいの方々の動向、これが本当に気になるところだと思うんですが、40代がどのくらいの割合だったのかお答えはなかったですけれども、そんなに多くないのかな。ということは、確かに20代、30代は転勤とかいろいろある。これはだれもそういう企業に行かれた方々は経験もあろうかと思います。だからこそ、持ち家率というのもかなり低い、賃貸住宅の割合がかなり高いということが結果として出ております。ただ、これだけではやはり定住というふうな方向でははかれないわけですよね。現実、離れていった、または来られた人のアンケートを任意でとったところ、とりあえずこういう結果が出たということなんですが、やはり40代ぐらいの方、もう転勤もないだろう、これからずっと住んでもらう、こういう方々をどうやって見つけていくかというか、小田原に来てもらうか、ここが本当に一番大事なところだと思います。
そこを受けまして再々の質問をさせていただきますが、今、市の方は任意のアンケートということです。任意ですから答えなくてもいい、強制はできないということなんですが、行政じゃなくて、今、小田原の中で、そういう転居・転出される方のニーズを一番つかんでいるのはだれかなというと、家を求める、今の中では賃貸にしても持ち家にしてもやはり不動産関係の方々が一番そういう情報というのを持っているのではないのかなと思います。また、生の声というのが聞けるのじゃないのかなと思うんです。これは一つ例ですが、ある二宮の不動産をやっている方に聞いたんです。海の見えるところを求めたいということでその不動産屋さんに来たんですけれども、そうしたら大磯の物件と二宮の物件が同じようなところにあるんですけれども、どっちにしますかと言ったら、即答で大磯にしてくださいということで、二宮の人だったんですが、本当にがっかりしたと言うんです。やはり一つの知名度というか、そのイメージ、これによって選択をする、こういったところもあるのじゃないのかなと思います。このような情報というのは、先ほど言いました不動産業の方々もいろいろな動向をつかめるのじゃないかなと思いますので、そういう方々の意見等を聞く必要があると思いますが、いかがでしょうか。再々の質問をさせていただきます。
それから「インベスト神奈川」の部分、都心部にやはり近いところに進出されているということは本当に事実です。ただ、先ほど第1回目の質問でも言いましたが、開成町も人口が伸びている、お隣の秦野市も相当な人口の伸びがあって、場合によっては小田原市を追い越してしまうのかもしれないというぐらいの勢いがあります。ともに県西地域にあって、都心に近いと言えない部分もあるんですけれども、ここら辺のところも、ただ単に都心に近いということだけではないのかなというようなちょっと疑問を持つわけです。県西部においても人口増が顕著だというところもあります。ここをどのように見られるのか、再々質問として伺います。
それから魅力あるまちづくりについて、市長もいろんな思いがあることは承知しております。私も同じ思いの部分もあります。ただ、この思いというのが、もしかしたら勝手な思いなのかなというふうに、私も振り返ってみると感じるんです。これはいろんなことをわかっているけれどもできない。例えば企画部長から今御答弁があったように、いろんなものは小田原には整っているんだ、だけどもそれをすべて網羅するような例えばモデル地区はできないというようなお答えがあったんですけれども、わかっているからできないということではなくて、わかろうとしない。これがちょっとあるのかな。これは、小田原の人は古くから温暖なこういったところに住んでいますので、ほかにあまり移りたくないという気持ちがまず根本にはあると思うんです。ですから、移り住むということ自体がどういうことなのかあまり理解できない。ここら辺、DNAというか、ちょっと持っているのかなと。これは感想としておきます。
それで、先ほどからの答弁、また質問でもありますように、足りないことはないと正直思っている。環境、交通アクセス、もうすべてにおいて魅力的なことは確かなんですけれども、だから足りないものは何にもないから探そうとしない。これがちょっとあるのかな。このことが、なぜなんだろうというだけの疑問で終わってしまっているんではないかな。とにかく今あるものの魅力をアピールすれば来る。先ほど部長の方からも答弁があったように、アピールするような努力をこれからしていきますということなんですけれども、アピールすれば本当に来るのか。もういろんな施策をやっているんだけれども、あまり来ていない。ここの現実をどのように思っているのか、全般的に私が今持っている疑問についてどのような御感想をお持ちなのか、再々質問としてお伺いいたします。
◎市長(小澤良明君) 14番加藤議員の再々質問に私の方からお答えいたします。
最初の宅地建物取引関係の皆さんの御意見も聞いたらというお話でございます。いろんな場所で私自身は聞いておりますし、ここのところちょっとないんですけれども、そういう方々との意見交換会の場を設けたりしたこともございました。また、担当部署におきましては、おだわらルネッサンス推進本部の雇用定住促進プロジェクトチームの中でこういう業種の方々の御意見はいろいろとお聞きしているところであります。ただ、いろいろなお話はあるんですけれども、一番やはりおっしゃられるのは、手ごろな宅地が、直接的なお話ですね、紹介できるべきいい物件、いい物件というのは要するにニーズに合った物件が少ないんだというのが一番多いんです。今、14番加藤議員の御質問というか御指摘のお話というのは、もっと違う視点というか、別なレベルの、少し高いレベルのお話だと思いますけれども、宅建の業者の皆さんは、我々がどんなことをと聞きますと、そういう直接的な話がどっと来まして、開発にしてももっとやりやすくしろとか、そうすれば幾らでも小田原は売れるんだとかという話ですけれども、都市計画全体の整合性で城下町小田原の一定の考え方というのが従来からありまして、それはよそのまちとちょっと違うかもしれません。それは多少厳しいですし、レベルもちょっと上のものを望んでいるということもあるんだと思います。そんなようなことが最大のネックだというふうに、関係の皆さんのお話はそういうところに集中していることは事実であります。
例えば秦野市や開成町は人口がふえているのに小田原市が伸び悩んでいるのはなぜかという話でございますけれども、そういうことからいたしましても、手ごろな値段で選択肢が多いというところがあると思うんです。率直な話、市役所の職員が結婚すると開成町のマンションを買ってしまったりするわけです。冗談に、そういう人は困ると。直接本人にも冗談半分で言ったりするんですけれども、なぜって聞くと、一番手ごろだと。求めやすいというのが一番の大きな理由です。そのほか、田園風景の中で富士山も見えるし、環境もいいんだとか、小田急線もすぐだし、交通も意外と便利なんだとかという話もあります。秦野も多分そういうことだと思います。東名高速道路に近い方の、赤十字病院に近い方のあのあたりが、相当まだ開発余地が残っているようでありますから。小田原の場合は、御承知のとおり、都市計画区域の中、市街化区域の面積が24%しかありませんから、そこのところをもう少し緩めてほしいというお願いを長い間県にずうっとしているんですけれども、なかなか県の方でかたいわけです。横浜、川崎はまだ人口がどんどんふえていますから、県全体として人口抑制策をとっている。そういう中で土地の規制をする。逆に言うと土地を活用する条例というのは横浜も小田原も同じ条例で対応しますから、いつもこの議会でもお話しするんですけれども、1人当たりの可住地面積がどうとかいろんな話で、1戸当たりの面積がどうとかって、いろいろ事務的レベルでは数字でこうに理屈で押し切られるわけですけれども、小田原の場合は市街化区域の中に田んぼや畑があったり川が流れていたり、そういうのは小田原の魅力なんだから、例えば30坪や35坪一戸建て一つでどんどん家ができるというのと違うんだと。小田原はそういうのはできるだけ少なくしたいんだと。また、周りに高い税金を払って農業を必死に営んでいただいている人も貴重な存在なんだと。そういうことをあえて、何でも農地は都市計画区域なんだから開発させて活用するんだみたいな話はなじまないんだ、環境材でもあるし、防災材でもあるし、景観材でもあるんだというようなことをいろいろお話ししながら、別な議論で長い間県にお願いして、県の方もようやくいろいろとわかってはき始めてはくれましたけれども、ただそれをそれでは広げるために農地をつぶしていいのか、市街化調整区域の農地の方をつぶしていいのかという議論になると、そこは農地は農地で守らなければだめだと。今度は別な次元での話がしっかりとなってきまして、あっちを突けばこっちが出張ってくるみたいな話で非常に苦慮しています。これはまだまだ県としっかりと調整するとともに、小田原市といたしましても、優良な宅地を適正な場所にどういうふうに展開できるかというところを、来年度の線引き調整に向かって、都市計画の見直しに当たりまして、今担当部課が必死でいろんな策を講じようとして努力をしてくれておりますから、ただ抜本的なことにはなかなかなりませんけれども、小田原市の特色に応じた、小田原らしい地域の土地の活用方法につきまして努力をしてまいりたいというふうに思っているところであります。
それから先ほど企画部長の方から、人口が増加する要因は小田原の場合は既にそろっているという断定的な話があって、私もちょっと言い過ぎかなというふうには考えておりますけれども、ただ相対的に言いますと、そういうことだと思います。よそのまちに比べるとやはり一応そろっている。まちが何をやるという行政的な条件とは別に、環境とかいろんなものは整っております。ただ、交通条件がいいといいますと、18も市内に駅がある、本当に交通の至便なまちなんだといいますと、駅がたくさんあるがために、例えばバス便は非常に劣っている部分があります。民間バス会社さんがバス便をどんどん走らせる。経営上ちょっと難しいでしょうね。電車の路線がなければないでかえってバス便が頑張って、きめ細かに、バスは電車と違ってハンドルを動かせば自由に動けるわけですから、そういう意味では規制緩和の時代にバスの便は多分よくなるのでしょうけれども、なまじっかというと変な話ですけれども、電車の駅がしっかりと整っているために、バス自体の便が少しネットワークとして劣っているというのはあると思うんです。そのために、同じ小田原市内でもちょっと場所が違うと全然地価が違ったりしたりするわけであります。一つ言えばそういうことで、一定のレベルではそろっているんですけれども、もうちょっと深読みするとやはりいろいろ不備な点がたくさんある。ですから転入アンケート調査の結果なんかでも、道路はこんなに便利だと、幹線道路は便利なんですけれども、不便だねというのが一番のトップで出てきたりするんです。不便だというのが。ですからおっしゃるとおり、見方をちょっと変えますといろいろと違う。そういうことで雇用定住促進のプロジェクトチームをつくったり、活力のプロジェクトチームをつくって、今御指摘のとおりのそういう穴をどうしたら埋められるのかということ。それから、今あると我々が感じている魅力をもっともっとアピールして、少しでも小田原ブランド、さっき二宮と大磯の話が出ましたけれども、私は両方いいと思いますけれども、それを超えるような小田原ブランドをしっかりと培ってまいりたいと考えております。もちろん慢心しているわけでも全くありませんし、現実に漸減してきて、ようやく人口も上伸びしたわけでありますから、なぜ上伸びしたのか、これもあるいは瞬間風速かもしれません。マンションがこのところいろいろ出て、瞬間風速かもしれません。景気がよくなったせいかもしれません。全国的な景気がよくなったせいかもしれません。箱根の景気が少しでもよくなったせいかもしれませんし、いろいろ不安です。ですからそういうものをフォローウインドをふやそうということで、街なかにぎわいプロジェクト推進チームも昨年暮れに早速つくって、とにかく即応体制をしっかりとできるよう、我々の組織としても対応しているところでありまして、ぜひとも油断しないでこうした努力を続けてまいりたい。人口もようやく上伸びになったものが短期的に終わらないように懸命の努力を今も続けているところでございます。14番加藤議員におかれましても、今後とも御指導をよろしくお願い申し上げたいと思います。
◆14番(加藤仁司君) ちょっと時間がまだありますので、今回の質問は、本当に小田原市にはいろんなものがそろっているんだけれども、人口というか、人が来ないというところが何なのかという部分を質問させてもらったんです。確かに今市長が言われるように、大きく見れば、すべてとは言わないけれども、そろっている条件、資質、これはたくさんあることはわかります。ただ、この小さいところといいますか、おのおのの施策、例えば今全校にわたって放課後児童クラブができましたよということだったり、幼稚園にまで給食がありますとか、それは2校だけですけれども、小・中学校に給食があるとか、そういった全国的に見ても特色のある、小さいことというと変な言い方ですが、アピールできるものはまだまだたくさんあるのじゃないのかな。そこら辺を基軸といいますか、もっと大きく宣伝をする必要があるのかなと思います。例えば千葉でチバリーヒルズというところがありました。先日インターネットで見たところ、批判のあらしでゴーストタウンというような表現をされているようなところもありましたし、金持ちのステータスとかいろんなことを言われました。やはりそこの部分でちょっと抜けているのは何かといったら、生活という部分がちょっと抜けているのかな。都心までかなり遠い、自然は環境豊かだというところなんですけれども、何か生活をするということ自体の視点が抜け落ちている、こういうふうな感じがいたしました。今最初に申し上げましたように、あくまでも生活をする方に細かいところまで小田原市は気を使っているな、こういったところで居住をしたいという気持ちが出てくるのかなと思いますので、そういうふうなアピールの仕方、これもまた考えていただきたいと思います。雇用定住促進のプロジェクトチームはぜひとも頑張っていただきたいというようにエールを送りまして、質問を終わらせていただきます。