平成26年9月議会一般質問

2014年09月01日

23番(加藤仁司君) 通告に従い順次質問してまいります。
初めに、本市の防災対策について何点か伺います。
本年8月20日に広島県広島市安佐南区及び安佐北区などで発生した土砂災害は、土石流が住宅街を襲い、9月15日時点で死者73名、行方不明者1名、重傷者8名、軽傷者36名を数え、さらに広島県全体の家屋被害は、全壊133軒、半壊122軒、一部損壊175軒、床上浸水1302軒、床下浸水2829軒にまで及ぶ災害でありました。この日の豪雨では、広島県だけでなく、高知県、福岡県、京都府、秋田県等の広範囲にわたっての被害をもたらしたことは記憶に新しく、全国の自治体も豪雨への対策が議論されているところであります。
本市においても、9月8日の神奈川新聞に掲載されたとおり、本市では土石流の土砂災害警戒区域が112カ所、そのうち特別警戒区域を85カ所に指定しているところですが、記事中では、警戒区域への勧告に伴う避難場所の準備等の対応に頭を悩ます自治体も多いと報道されております。
そこで、豪雨対策について何点か伺います。まず、過去において本市の風水害被害はどのような状況があったのか。2として、さきに述べましたように、近年、ゲリラ豪雨を初めとする災害が全国規模で起こっております。本議会において、地震対策については何回もさまざまな議論を重ねてきたわけでありますが、台風を初め、近年はゲリラ豪雨や集中豪雨も時々起きている中、本市において水害対策はどのように図られてきたのか、ハード施策を含めて伺います。
次に、本市に台風や豪雨があるたびに、広域農道小田原中井線(通称やまゆりライン)において立ち木の倒壊、枝落ち等により一時通行どめとなる事態が多いと感じておりますが、過去、当該広域農道で起きた災害についてどのような事例があったのか。また、その際、復旧に要した期間や、方法はどのようにしたのか、あわせて伺います。
次に、避難勧告を初めとする周知方法についてお尋ねいたします。平成23年9月21日、台風15号の接近により酒匂川、山王川、狩川の水位上昇を受け、対象世帯4万3509世帯、人口の半数以上の10万3940人に避難勧告を発令しました。しかしながら、実際の避難住民は320人にとどまったと記憶しております。担当部署においては、避難勧告発令から解除までの経過、措置に対しての検証を行っていると思いますが、このときの対象住民への避難勧告周知はどのようにされたのか。また、小田原市地域防災計画では、災害が起こり得る状況の際、避難勧告を初め住民に必要な情報を伝達する手段はどのようにするのか伺います。
次に、大項目の2、斎場整備について伺います。
本質問は、午前中、1番鈴木議員が同項目の質問を行っておりますので、一部重複するところがあるかとは存じますが、御容赦いただきたいと思います。
初めに、整備計画進捗状況についてですが、平成18年度に小田原市、南足柄市、大井町、松田町、山北町、開成町、箱根町の2市5町で立ち上げた県西地域広域斎場建設協議会は、平成25年度から小田原市斎場事務広域化協議会と名称を変更し、2市5町の連携を確認しながらその整備についての検討を進めてきました。そこで、この協議会での会議は設立以降何回開催され、どのような協議がなされてきたのか伺います。
続いて、当協議会は、本年2月に小田原市斎場整備に係る調査業務報告が出され、総務常任委員会での説明がされているところであり、その中には、当該事業に係る火葬炉数、事業手法、今後のスケジュールが記されておりますが、現在、そこに示された予定で進むと考えてよいのか伺います。
次に、この9月補正予算審査では、焼却場において、炉の老朽化等の理由により改修を図るための基本設計委託料が計上されました。平成27年度整備を予定しているとの説明があったわけですが、それでは、現在斎場にて使用されている炉については、新斎場が供用される平成30年まで十分運営できる状況なのかについて伺います。
続いて、(2)の使用料について伺います。本年3月の予算特別委員会総括質疑において、従来小田原市民は無料であった火葬料が、この新斎場計画にのっとった整備を行うと有料となることから、その是非について議論を交わしてきた経緯があります。さきに示した斎場整備に係る調査業務報告書によると、事業手法はPFI(BTO)方式であることから、民間が施設整備をした後に所有権を公共に移転し、民間が維持管理運営を行うとあります。そこでうたわれた公共とは、小田原市を指すものなのか、それとも2市5町を指すのかお尋ねいたします。また、建設整備に係るハード費用、ソフト費用の両面について、2市5町で費用分担するのであれば、何を基準として負担する額を見積もるものなのか伺います。さらに、現状における減免対象となる事案はどうなっているのか、また、新斎場における減免措置についての方針は既に出されているのかお尋ねいたします。
次に、大項目の3、市庁舎内の部署配置についての福祉健康部の配置検討の必要性について伺います。
本質問については、平成21年9月、加藤市長が就任して2回目の定例会のときに伺った課題であります。市長におかれましては、就任して間もないころでもあり、答弁では、福祉健康部の手狭な状況を把握し、プライバシー保護の観点においても見直しの必要性を論じておりました。しかしながら、それから5年の歳月が経過したわけですが、一向に改善されたとは思えない状況であります。そこで、本現状についての市長の御所見を伺います。
さらに、5年前の質問では、福祉健康部の手狭な現状にかんがみ、移転の可能性も提案し、その際には社会福祉センターの移転とともに考えるべきとの意見を申し上げましたが、既に社会福祉センターはおだわら総合医療福祉会館にその機能が移転されており、福祉健康部とのセットでの移転は図れませんでした。そうなりますと、この現状打開手段としては、市庁舎内においての適正配置しか方法はないと思うのであります。そこで、福祉健康部に隣接した2階フロアの一段下がった、ふだん市民が待合に使用している場所を改修していくべきと考えますが、市長の御見解を伺います。
次に、大項目の4、小田原市職員懲戒分限審査委員会について伺います。
御承知のとおり、本年4月、市は、架空の受給者をシステム登録するなどして児童手当及び子ども手当の計1360万円を詐取したとして、30歳の子ども青少年部の男性主事を懲戒免職処分にいたしました。この内容につきましては既に新聞にも大きく報道されましたので、詳細は割愛しますが、当事件は市民にも大きなショックを与え、とりわけ加藤市長におかれては、過去の不祥事に対してコンプライアンスの徹底を図るべく、数日前には全職員に新年度の訓辞を述べたやさきであったことであり、記者会見において、最高責任者としてまことに遺憾で言うべき言葉も見当たらないと陳謝したとの報道も目にしました。
本市においては、昭和48年に小田原市職員懲戒分限審査委員会が設置され、その要綱第2条では、「地方公務員法第28条第1項及び第29条第1項に定める職員の分限及び懲戒の実施に関し、必要な調査及び審査を行うため、委員会を設置する」とあります。そこで、過去において当該委員会は何回開催されたのか、また、免職となった事例は幾つあるのか伺います。
次に、さきの子ども手当等詐取事件では、当委員会での結論として氏名公表がなされておりませんでした。このことは、議員説明会において、平成16年4月に定められた小田原市職員の懲戒処分の公表に関する指針に基づくものとの説明があり、公表に際しては、刑事事件であり、停職または免職処分とした場合には公表するものとするとされております。すなわち、警察が捜査し、検察が不起訴とした場合には、結局当人は免職等という社会的制裁は受けるものの、匿名扱いのまま事件は収束してしまうことになります。このことは、市民感情として理解を得られるはずはないと思うのですが、市長の御見解を伺い、登壇しての質問を終わります。(拍手)

市長(加藤憲一君) 23番加藤議員の御質問に順次お答えを申し上げます。
初めに、本市における過去の風水害被害についてのお尋ねでございました。平成以降の主な被害といたしましては、平成14年の台風21号で、床上浸水が26カ所、床下浸水が295カ所などの浸水被害がございました。近年では、平成22年の台風9号で床上浸水17カ所、床下浸水287カ所、土砂崩れ22カ所などの被害、平成23年の台風15号で、倒木234本などの被害、平成24年の台風4号で、山王川の護岸崩落などの被害、平成25年4月の豪雨で塔台川の護岸崩落や小竹地区でのがけ崩れなどの被害が発生してきております。
次に、本市の水害対策についてのお尋ねでございます。市では、これまで市内河川の浸水想定区域の指定に基づき「洪水ハザードマップ」を、土砂災害警戒区域等の指定に基づき「土砂災害ハザードマップ」を作成し、対象地域の世帯に配布するとともに、市ホームページへ掲載するなどして、平常時からの防災意識の向上に努めてきております。また、大雨による被害が発生するおそれがある場合は、河川の水位状況や雨量予測などの情報をもとに早目の判断をし、避難勧告を発令してきたところであります。昨年の伊豆大島での土砂災害などを踏まえまして、ことしの7月には、台風の接近に伴い、住民が早期に避難できるよう市内全小学校25校を避難所として一斉に開設し、早目の避難を呼びかけるなど、態勢を強化しているところであります。
次に、豪雨対策におけるハード施策としての取り組み状況についてお尋ねがございました。市内には、神奈川県が管理する8河川、本市が管理する58河川が存在し、順次、洪水対策としての河川改修事業を推進しております。取り組み状況といたしましては、県・市ともに住宅密集地を流れる河川を優先いたしまして、現在、県では山王川や森戸川を、市では下菊川や関口川の整備を進めております。また、酒匂川、狩川では台風等の影響で堆積した土砂を除去し、流下断面を確保する取り組みが継続的に県で進められております。山地の土石流対策につきましては、土砂災害防止法に基づく土砂災害特別警戒区域に指定されている渓流について、堰堤等を設置する砂防事業が県により進められております。
次に、広域農道小田原中井線(通称やまゆりライン)の過去の災害事例についてのお尋ねがありました。広域農道小田原中井線は、農産物の集出荷作業の省力化と流通輸送の改善のため、昭和40年代から昭和50年代を中心に整備をしておりまして、整備後30年以上経過している現在では、周辺樹木の繁茂も著しくなってきております。近年での広域農道小田原中井線における台風等による災害でございますが、平成23年9月の台風15号や平成24年6月の台風4号の影響によるものが挙げられますが、強風による倒木により通行どめを余儀なくされた経緯がございます。
次に、広域農道小田原中井線の災害に係る復旧期間や方法についての御質問がございました。災害の状況により復旧期間は異なりますけれども、平成23年9月の台風15号では、田島から沼代地内の複数箇所において約80本と多くの倒木が発生したため、撤去に2日間を要したところでございます。また、平成24年6月の台風4号では、田島から沼代地内で3本の倒木が発生しており、撤去に要した日数は1日でございました。なお、復旧方法につきましては、通行どめを早期に解除する必要がありますことから、道路管理者であります市が主体となりまして、倒木の撤去を実施しております。
次に、避難勧告等の住民への周知方法についてのお尋ねがございました。平成23年9月、台風15号の際には、防災行政無線による対象地域への放送、防災メールの配信、FM小田原での放送、小田原ケーブルテレビ、これは現在のJ:COM小田原でございますが、こちらでのデータ放送、市ホームページへの掲載、広報車による巡回放送など、複数の手段を講じて住民への周知を行いました。また、市地域防災計画におきまして、避難勧告等の伝達は、防災行政無線等の情報伝達手段のうち適切な方法を選択して行いますほか、自主防災組織を十分に活用するとともに、新聞、ラジオ、テレビ等の間接広報を有効に利用することといたしております。
次に、斎場整備に関し何点か御質問がございました。まず、小田原市斎場事務広域化協議会における会議の経過についてのお尋ねでございます。小田原市斎場事務広域化協議会では、設立をした平成25年度に課長会議を5回、副執行者会議、執行者会議をそれぞれ3回ずつ開催しており、新斎場につきまして基本的な施設計画の方向性を定めた基本プランを策定するとともに、基本概略設計においてモデルプランを作成し、概算事業費の算定を行ったほか、事業手法等について協議をしてまいりました。平成26年度は、これまでのところ、課長会議を3回、副執行者会議、執行者会議をそれぞれ1回ずつ開催しており、主に事業内容の精査を行っております。
次に、火葬炉数、事業手法及びスケジュールについての御質問がございました。火葬炉数、事業手法とスケジュールについては、昨年度に公表した小田原市斎場整備に係る調査業務報告に基づき、現在のところ、平成30年4月1日に予定している供用開始に向けて取り組んでいるところでございます。
次に、新斎場の供用開始までの斎場の施設運営についてお尋ねがございました。現斎場は、昭和47年1月の供用開始以来40年以上が経過をしておりまして、施設の老朽化や火葬件数の増加に対応するため、劣化の進みやすい火葬炉や排風設備などは毎年修繕工事を実施しております。また、担当職員が日ごろから施設のふぐあい箇所や老朽箇所を点検し、小規模な修繕などは斎場の休業日に実施しております。現斎場の運営につきましては、新斎場の供用開始まで引き続き施設の定期的な修繕工事を継続いたしますとともに、ふぐあい箇所を見つけた場合には速やかに対応することにより、火葬業務に支障のないよう施設管理に努めてまいりたいと考えております。
次に、調査業務報告に書かれている整備後の施設の所有権についてのお尋ねでございます。所有権につきましては、整備後、小田原市に移転されるものであります。
次に、建設整備に係る費用分担についての御質問であります。現在は、協議会で要する事業費について年度ごとに均等割及び人口割で算出をし、2市5町で負担をしております。このため、供用開始後につきましては、事業に係る経費について斎場使用料による収入を充当し、不足する分を均等割、人口割、実績割を基準として2市5町で案分の上負担することを想定しております。使用料収入は、利用実績に応じるものでございますことから、最終的な2市5町の負担額につきましては年度ごとに算出される予定でございます。
次に、斎場使用料の減免措置の状況などについての御質問でございます。現斎場の使用料につきましては、市外居住の生活保護受給者に対して免除をしておりまして、その件数は平成23年度から25年度までの年間平均で75件程度となっております。現在計画中の新斎場の使用料における減免措置の方針につきましては未定でございますが、生活保護者等につきましては一定の配慮が必要なものと考えております。
次に、福祉健康部の執務環境の見直し状況についてのお尋ねがございました。福祉部門の配置につきましては、調査員など窓口業務に携わらない職員の執務スペースを5階フロアに移転をするとともに、照明器具等の整備を実施することで2階フロアの活用を図りましたほか、個別の相談に対応するためのブースを展示広報ロビーの一角に設置したり、3階通路の一部の窓にはガラスフィルムを張ることで階下を見おろせなくするなど、プライバシーに配慮した改善を進めてきたところでございます。しかし、福祉部門におきましては、少子高齢化の進展や、来年4月に生活困窮者自立支援法が施行されるなど、これまで以上に業務がふえてくることが想定されますため、今後も執務室の配置や執務環境については改善を検討していくべきものと感じているところであります。
次に、2階フロアの一段下がった、市民が待合に利用している場所を改修してはどうかとのお尋ねでございました。御指摘の場所につきましては、過去に、段差部分を解消して期日前投票の会場として臨時的に使用した経緯がございます。しかし、この場所は吹き抜けのオープンスペースとなっておりまして、執務室に改修する場合には、間仕切りや照明器具の設置を初め、空調機器や配線等に係る大規模な改修工事と、それに伴う予算措置が必要となりますことから、現時点では御指摘のスペースを執務室に改修する予定は持ってはございません。
次に、小田原市懲戒分限審査委員会の開催回数についてのお尋ねがございました。小田原市懲戒分限審査委員会が設置されました昭和48年以降、これまでに当該委員会を開催した回数は68回でございます。
次に、職員の過去の懲戒免職の件数についてのお尋ねでございます。当該委員会で審査した結果を踏まえて職員を懲戒免職した事案はこれまで10件でございます。
次に、懲戒免職とした職員の氏名の公表についての御質問がございました。4月に公表した案件につきましては、公表時点で刑事事件として扱われたものではなかったため、小田原市職員の懲戒処分の公表に関する指針に基づきまして、所属名及び氏名の公表はいたしませんでした。この指針は、国が示す公表指針に準じて定めたものでございまして、事案の内容を客観的にとらえた上で適切に対応したものでございます。 以上をもちまして、23番加藤議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。

23番(加藤仁司君) 一定の答弁をいただきましたが、再質問させていただきます。大項目順にしたいと思っております。
まず、1の、本市の防災対策についての豪雨対策ということで、今御答弁いただきました。台風とかは毎年のように来ているのですが、被害が大きいときとそうでないとき、さまざまあるのですけれども、そういったものに対しての対策をいろいろと講じているということで、これは大いに評価をしたいと思っております。
ただ、これは市や県、いろいろなところで、例えば危険箇所というところのパトロール等も十分されているのではないのかなと思うのですけれども、日常生活において生活をされる住民の方々、ちょっとした異常を目にするときもあるのではないのかなと思います。例えば、井戸の水がいきなり濁ったり、また、護岸の一部が欠ける、また、今まで水がしみ出ていないところがいきなりしみ出ている。こういったところを目にしたときに行政のほうに連絡すればいいのですが、そこまでしないという状況も多々あるのではないかなと思います。そういったことが起きたときに、日常の異変、こういったものの発見を、行政のほうも何かあったらすぐに知らせてくれというような形で、例えば自治会等にそういった協力体制を仰ぐという必要があると思うのですが、それについての御見解を伺いたいと思います。
次に、広域農道小田原中井線なのですけれども、あそこを通りますと、先ほど市長も答弁がありましたように、樹木の繁茂が激しいということであります。場所によってはかなり木とか竹が道路付近まで覆いかぶさっている、こういったところも時々あります。そこで一つ伺いたいのは、こういう広域農道のところに一部そういう樹木等がかかっている、この樹木自体は恐らくそこの山の所有者という方がいらっしゃると思いますが、こういった個人所有の樹木の伐採については、行政としてはどこまでそういった対応ができるのか。それを2点目として伺います。
また、そういった所有者所有の山林とかで、今言ったような事態があって、それを刈ってくれということを行政が言ったとしても、そこは当然家が建っているところではありませんので、それを無視されたり、または、持っている方が高齢でとても自分ではできない、何とかしてくれみたいなことを言われた場合に、行政としてはどういう措置をしていくのか。それについて伺います。
それから、(2)の避難勧告を初めとする周知、これについてなのですけれども、さまざまな周知方法を講じているということで、御答弁のほうは、ハザードマップのほうにも載っているようにいろいろな手段を講じているということはわかりました。それで、実際に避難勧告をしたときもそういった手段で伝達しているということではあると思いますけれども、先ほど出ました、例えばホームページ等、当然パソコン、今はスマートフォンとかありますので、常時電源を必要としないのかもしれませんけれども、例えばテレビ等は当然電源を必要とする。台風というと必ず想定されるのは停電であります。停電になってしまったときにはそういった部分が要は見ることができない。それを補う意味において、ほかの防災行政無線だったり広報車だったりということの措置もとられていると思いますけれども、特に台風は、先ほど言いましたように停電もあるし、プラス暴風雨ということで、雨の音でほかの音が聞こえない、こういった状況もあります。そういったことから、行政としては本当にあらゆる可能な限りいろいろな方法をとるわけなのですけれども、先ほど言いました「土砂災害ハザードマップ」、これを見ますと、緊急時は広報車で市内を巡回放送しますということが書いてありますけれども、行政の持っている広報車というのも当然限界があると思います。小田原市内、また避難勧告をされるところが広範囲であれば、そこに回るというのもなかなか難しい状況もあろうかなと思いますので、そこで、今、自主防犯組織として、各自治体の全部ではないのですけれども、自治会の中で青色回転灯をつけた防犯の自動車、そういったところを有しているところもあります。私どものところも複数台持っているのですけれども、全部が全部そうではないのですが、そこには日ごろの防犯の啓発活動ということで、広報装置をつけた車も幾つか確認をしているところです。そういったことで、今申し上げました避難勧告等でいち早く住民に情報を伝達する場合に、そういった自治会等が有している広報車を活用するということも考えたらどうかなと思うのですけれども、それについての御見解を伺いたいと思います。

副市長(大野速雄君) 23番加藤議員から何点かの再質問をいただきましたが、私のほうからは、青パトによる情報伝達につきましての質問に対しましてお答えしたいと思います。
今お話のございましたように、青色回転灯を装備した防犯パトロール車両、いわゆる通称青パトと呼ばれておりますけれども、現在市内では33台登録されていると聞いております。この広報装置つきの車両もあるということも認識しております。青パトにつきましては、自主防犯パトロールの実施のとき以外では回転灯を点灯させることはできないということでございまして、広報装置の使用につきましてはほかの目的での使用も可能と考えられております。しかし、雨風が強いときや河川が増水いたしました場合は、危険を伴うため、事前の周知など、状況に応じた使用方法を考えなければならないということにあわせまして、自治会等の地域と調整しながらこの活用方法を検討していくということが必要である、このように考えておりますので、このようなことも考えながら対応してまいらなければならないというふうに思っております。 以上でございます。

防災部長(原田泰隆君) 23番加藤議員の再質問のうち、危険箇所の発見につきまして、自治会等の協力体制とかをとるべきではないかという御意見でございますけれども、本市では、自治会長の職にある方を、ちょっとかた苦しい名前なのですけれども、災害発生通報責任者として委嘱をしておりまして、災害が発生したときはもちろんでございますが、災害発生のおそれがある場合に、速やかに市に通報していただくようお願いしております。ただし、先ほど23番加藤議員がおっしゃったとおり、小さなことというのはなかなか難しい場合もございますので、今後、日常の異変も含めまして、地区の連合会長や自治会長の皆様の御協力をいただきながら情報の収集を行っていきたいと考えております。
以上でございます。

経済部長(長谷川孝春君) それでは、残りの2点につきましては、私から御答弁をさせていただきます。
まず、広域農道小田原中井線沿いの個人所有の樹木の管理に対します行政の関与ということでございますが、先ほど御答弁したとおり、広域農道で倒木が発生して、それが交通に支障を及ぼすような場合につきましては、そのことによって多くの利用者に影響を及ぼすことが考えられますので、緊急措置として市が主体的に倒木の撤去作業を実施しております。個人所有の樹木の通常の管理といたしましては、原則として農道の通行に支障がないように所有者が管理すべきであるというように思っておりまして、今後につきましては、それらの樹木が倒木につながることがないように、土地所有者に良好な樹木管理をお願いしていくとともに、市としてもパトロール等により現状把握をより強化してまいりたいというふうに考えております。
それから、次の、広域農道の樹木の管理について所有者が対応できない場合はどうするかという御質問がございました。これは、原則的には先ほど申し上げましたように所有者の管理ということになるわけですけれども、倒木によって通行に危険を及ぼすおそれが非常に高いような場合が見受けられたときには、所有者とよく協議をした上で、行政が直接的に対応できるように前向きに検討してまいりたいというように考えております。 以上でございます。

23番(加藤仁司君) 再質問に対しての答弁をいただきました。今、経済部長並びに防災部長からの御答弁の部分というのは自治会のほうにかかわってくるところであります。ちょっとした異変の部分の通報については前向きな御答弁をいただいたと思うわけでございます。また、経済部長からの樹木の倒木等の心配、これについてもわかるところなのですけれども、協議をしていくということなのですが、もしも倒木のおそれがあるといったときには、とても協議をしているような時間的な余裕すらない、こんなときもあろうかと思いますので、そういったところについては、事前にパトロールのほうもよくしていただきながら、決して私が今回提案したあの場所だけではない、小田原市内にはたくさんのそういった心配のある農道もあろうかと思いますので、そこの監視といいますか、パトロール等も強化をいただければと思います。
それから、大野副市長から御答弁いただいた青パトのほうの部分については、自治会のほうと調整することが必要だということでございますので、ぜひともそういった形で、市内に33台あるということなので、有効的な活用ができればと思います。これについては自治会とも調整をぜひとも図っていただければと思います。
再々質問として、今、自治会の動きの例を一つ挙げさせていただきます。これはちょうどことしの7月に私どもの橘北の自治会のほうの例なのですけれども、まちづくり委員会というものを立ち上げました。その事業の一つとして、大雨、洪水、土砂崩れ等で破損すると思われる箇所の抽出を自治会主導で1年かけて作成する予定ということをうたっております。まさしく、なかなか行政の中で得られない情報を自治会が主導となって危険箇所等を探っていこうという動きをするということですので、ぜひともそういったものを参考に、まだ実施はしていません、1年かけてということですので、ほかの地域でもそういったことがあればいいかなと思いますので、ひとまず参考としてお伝えをさせていただきます。
一つ質問をいたします。先ほど登壇して申し上げました広島県の惨事なのですけれども、これはあるテレビでちょっと紹介されて関心を持ったところなのですけれども、被害のあった広島市安佐南区八木、この地名があります。この八木地区は、昔はじゃらくちあしだに、「蛇落地悪谷」という書き方をするのですけれども、このように呼ばれていたという説があると伺っています。今申し上げたこの蛇落地悪谷の字が、いつの間にか、年を追うごとに地名が変わってしまったということを聞きました。蛇落地悪谷の「蛇落地」が「上楽地」、あしだにと読んだ「悪谷」が「芦谷」に変わっているということで、その漢字を見ただけではとても想定できないのですが、最初に申し上げた蛇落地悪谷は、蛇が降るような水害が多かったということでついたと言われていると放映されておりました。こういったことで、今はただの八木地区ということに変わったのですけれども、昔の言い伝え、これは伝説かもしれません、本当にそうだったかどうかも定かではないのですけれども、いろいろな昔の先人たちの言い伝えというのもやはりこれは参考にすべきなのかな、このように思います。これは申し上げるまでもなく、東日本大震災のときにでも、宮古市の重茂姉吉(おもえあねよし)地区、ここに石碑が建っているということで、この場所よりも下に家を建てるなというような教えもあるとも聞いています。
そういった昔ながらに伝わっているこういったもの、小田原にもあるのではないのかなと思います。逆にそれが公表されることになると地価が下がるとかいう別の問題が発生するということも聞くのですけれども、こういった名は体をあらわすようなところが小田原地区にもあるかもしれませんので、そういった研究をするということはいいのではないのかなと思うのですけれども、それについての御見解を伺いたいと思います。

防災部長(原田泰隆君) 旧地名の実話等に基づきます研究でございますけれども、これはもちろん、特に広島県の場合、その蛇落地の問題でいろいろ報道されておりましたので、各地域、歴史的にそういうことが探れるところはもちろんやっておりますけれども、本市におきましても、過去の教訓というのがなかなか、地震の記録等はたくさんあるのですけれども、土砂災害の記録というのが非常に少なくて、書籍でですと、ただ単純に地名で、これも風評被害があるのですけれども、例えば「沢」がつくとよくないとか、久野の奥にあります何々沢という字が、もともとあの当て字ではなかったとか、そういう書籍は出ておりますけれども、現実的にまだ災害として結びついているものができていないのが現状でございますけれども、地域でも、特に地域の自主防災力向上のために、橘のようにテーマを定めて防災を中心にコミュニティをつくっていくというようなところも見受けられておりますので、それらの中で、地域のお年寄りの方の伝承話だとか、そういうものがあれば、ぜひ地域で防災マップ作成のときなどにつくっていただきたいと思います。
行政といたしましても、そういうものを調べていく必要性はあるのですけれども、なかなか資料がないということと、やはり風評被害等もありますので、地域におきまして、ぜひそういうことに取り組んでもらいたい。お手伝いといいますか手助けといいますか、またでき上がったものを参考のためにまとめたりということはやっていきたいというふうに考えております。 以上でございます。

23番(加藤仁司君) そういった事例があるかもしれないなということで、地域の中でも話題として取り上げていきたいなと思っております。
それでは、2番の斎場整備について伺います。斎場整備については、この議会で私が2人目、あしたは25番俵議員のほうであります。それだけ議員のほうも大変関心を持っているという事業だと思います。先ほど1番鈴木議員のほうでいろいろ伺ったということで、重複するところも出てきますので、私はそこまで質問はいたしませんけれども、確かに今、先行き不透明、先ほどの議論の中でもありましたとおり、資材の高騰等を含めて、本当にこの計画どおりで進めるのかという心配をそれぞれ持っております。市長の御答弁の中では平成30年度に供用開始という御答弁がありましたので、そのスケジュールに沿って進めるということを改めて申し上げられたというふうに私は確信をしておりますので、ぜひともそのように進めてもらいたいなと要望をいたします。
ただ、スケジュールについてはそのとおりにしてもらいたいと思うのですけれども、運営面について、特にこれは使用料の話にどうしてもなってしまいます。さっきも申し上げましたとおり、予算特別委員会のときにも総括質疑で申し上げましたが、もしも有料にするということになれば、それは供用開始直前に市民に知らせるということになったら大変なことではないのかな。だからこそ、今から有料であれば有料の是非についてやはり議論をしていく、この必要性があるということであえて質問をさせていただくわけでございます。今の方式で運営をされるということであれば、市長は、受益者負担という関係からやはり負担を負ってもらわなければならないということを言われております。先ほど、1番鈴木議員が、助成をするという考えはないかという質問をしたときに、その考えはないということなのですけれども、助成という形になるといろいろなものを想定、例えば一部助成とかいうようなことが頭の中に浮かぶのですけれども、ここで率直に、使用料について行政が全額負担をする、そういったつもりはないのかどうか、それについて伺います。

副市長(大野速雄君) 新しい斎場の使用料の問題でございます。先ほども、1番鈴木議員にもお答え申し上げましたように、長期にわたりまして安定した火葬のサービス、こういうものをしていくためには、事業費のすべてを行政で負担するということは大変難しいというふうに思っております。使用者に一定の負担をお願いせざるを得ないというふうに考えております。23番加藤議員からもいろいろお話がございましたが、いずれにいたしましても、使用者の負担等につきましては、タイミングの話もございました、いわゆる必要な節目にさまざまな議論を踏まえまして検討していきたい、このように考えておりますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。 以上でございます。

23番(加藤仁司君) 使用料については議論をしようということなので、こちらも議論を挑んでいるところであります。
先ほど1番鈴木議員の質問のときに、受益者負担の部分について、市長は答弁をされました。やはり利益を受ける者が負担をする、これは今当然でありますというような形の御答弁だったと思います。私もそう思います。そう思うのでありますが、例えば、市の補助金の一覧というのが必ず予算特別委員会のときに出されます。それぞれ補助金も18億円ぐらいの額になっております。いろいろな団体もありますし、前からやっているところもあります。この補助金を受ける方々というのは、例えば市民全体が受ける補助金というものを探したのですけれども、探し切れなかったのです。やはりある特定の団体だったり、特定の事業、こういったところに対する補助金の総額が18億円。この補助金からすれば、市民一人一人から見れば、自分には関係ないものに税金が使われて、そちらにお金が行っているという部分が18億円あるわけです。この斎場は、何度も言うようですけれども、市民一人一人が必ず受けるサービスなのです。受けない人はいないのではないかな。どこかに引っ越しをして受けられないかもしれませんけれど、市民一人一人が、それも一生に一度受けるサービスなわけです。この分ぐらいは無料でいいのではないのかなと。これは幾ら言っても平行線かもしれません。無料にすべきだという部分の一つは、今までが無料だったから無料でいこうという部分が一つあります。もう一つは、受益者負担と言われていても、この火葬というものについては一生に一度だけのサービスなのだから、それも、だれもが受けるサービス、だれか特定の人たちが受けるサービスではないというふうな観点で、ぜひとも議論をもっともっとしていかなければいけないのかなと思います。
現時点では議論は平行線だということはもう十分に承知をしておりますので、一つだけ提案をさせてもらいます。こういうことがあり得るのかどうか。先ほど全額負担はどうかということがありましたけれども、確かに他の市町の関係もあります。ですから、条例上は有料にするということは当然していかなければならないでしょう。しかしながら、方法として、今市民の方々が税金を払っている部分、また年金、そういったところから、俗に言う天引きという形で火葬料を、この部分は天引きとして支払いが可能にしておく。これは煩雑な作業になることはもう十分わかっておりますけれども、私は、市民の方々が火葬料だというふうな意識の中で払うのではなくて、やはり小田原市民、実質的にはお金は動くけれども、知らない間に使用料が払われている、こんな形でもいいのではないのかなと思います。これについては唐突な提案でありますので、こういう方法が可能かどうか、私も調べて言っているわけではありませんけれども、そういったことで、何とか実質的な無料、これを進めるべきではないのかなと思います。これについては逆にどうでしょうということがあっても平行線だと思いますので、意見だけ申し上げて終わらせていただきます。
次に、市庁舎内の部署配置についてなのですが、市長からは、福祉健康部の手狭な状態、プライバシーの保護、そういったところでこの5年間にわたっていろいろな形で整備というか改善を図ってきたというお話がありました。それは図られているのかもしれませんが、私が実際に今現状の部分を見ると、やはりまだまだ、長いすに用事がある方が座られていて、その前の方が窓口で対応している部分を、待って見ている。その方々は、その前の人が実際に窓口で対応している人のさまざまな情報を聞きたくなくても耳に入ってくるぐらいの、ちょっとプライバシーの保護の面からするとまだまだ改善が必要ではないのかなと思います。さらには、あそこの配置からすると、窓口からその課の上司のところまでが縦長に配置をせざるを得ないということで、なかなか上司のほうから窓口が見えない、窓口でも前に事件がありました。職員の方が傷つけられる、そういうような事件等も、やはり多くの方が近くで見ていればそういったことも起き得ないのではないのかな。今の配置の部分からすると、このちょっと縦長になっている配置は改善の必要があると思いますけれども、これは職員の命にかかわる問題だということでどうかというふうにお聞きしたいと思います。それについての御見解を伺いたいと思います。

副市長(加部裕彦君) 23番加藤議員から、2階の、特に福祉のフロアのさまざまな課題について御指摘をいただきました。御指摘をいただいた点は、それぞれある意味私どもも十分認識はしているところでございます。この庁舎ができた当時と、生活保護にしても障がい者福祉にしても随分多様化し、また量的にも拡大してきたということもございまして、そういう意味では当初の庁舎をつくった時点での想定から変わってきていることは事実でございますし、個人情報の保護とかプライバシーの問題の意識といったものも当時とは変わってきているなという感じがございます。そういう意味では、少しずつではございますけれども、できることはるるやってきたつもりではございますが、正直申し上げまして、手狭で上司の目が届かないではないかというような御指摘のあるところもあると思います。ただ、福祉部門の窓口は、市民の皆様の利便性というものを考慮いたしますと、やはり2階のフロアで配置をしてきたし、今後ともそうしていきたいと思っているところでございます。そうしますと、どうしても現状では限られたスペースになりますので、事務室の配置といったものも限られた条件の中でやっているというところでございます。
そこで、今この場で抜本策を御説明できる段階にはなっておりませんけれども、やはり執務室の配置を考える、特に2階の有効活用ということを考えますと、やはり市役所全体の職場の配置のあり方も含めて検討する必要がございます。また、2階のフロアでもいろいろ活用の余地があるのか。先ほど市民のロビーのところの御提案もいただきましたけれども、その可能性も模索していかなければならないと思っております。いずれにいたしましても、私どもも、先ほど市長が御答弁申し上げましたように、非常に課題として認識しておりますので鋭意取り組んでいきたいと思っておりますので、またいろいろと御指導をいただければありがたいと思っております。よろしくお願いいたします。

23番(加藤仁司君) この部分についてはすぐに答えが出ないとは思います。しかしながら、職員の今の仕事自体が本当にあの状態でいいのか。また、市民が利用するときに、本当に利用しやすいのか。それこそ市民の声とか職員の声、こういったところをいろいろと聞いていくべきだと思います。私が見た中では、とてもあの長いすのところで順番を待っている、執行部の方々も手狭だということは十分承知をされているという答弁をいただいていますけれども、一度ちょっとそこに座ってみられて、本当にそういう情報が耳から入ってくるのかどうか、そういった確認をぜひともしてもらいたいと思います。そして、全体の計画ということになると本当に大ごとになって、それがいつ終わるかわからなくなってしまいますので、今の中では、これから福祉健康部所管に来られる市民の方々、利用される方々が多くなるということは十分想定されますので、早急にその改善についてはお願いしたいと思います。
それでは、最後の小田原市職員懲戒分限審査委員会、これについてなのですけれども、一定の指針に行使をされたということで、それは、当然この指針に基づき、また要綱に基づき進めてまいりますというような答弁をいただいただけなのかなと思います。今私が申し上げた部分というのは、やはり今回の事件はだれが見てもこれはもう犯罪だ、お金を返したから済む問題ではないし、市民がこの新聞を見たときに、こんな犯罪を犯す職員がいる、逆に職員の方が気の毒になるぐらい大変な事件ではないかなと思います。にもかかわらず、ただ職を辞しましたということでとても終わらない。これは方針に基づきまして指名公表しない。ただそれに基づいて適正に執行しました。行政からしてみればそうかもしれないのですが、市民から見れば、その体質に対して相当な批判を浴びるべきだと思いますし、市長を初め、例えば減額とかされていても、上司がその部分の監督責任ということで報酬の減額とかで済む問題ではない。これは率直な気持ちであります。そこで、登壇してお話しいたしましたけれども、平成16年に出されたこの指針、氏名公表に関して、この指針自体は今後見直しをしていくという方向はあるのかどうか、それについて伺います。

副市長(加部裕彦君) 懲戒処分の職員の氏名の公表に関する再度のお尋ねで、見直す必要があるのではないかということでございます。先ほど市長が登壇して御答弁申し上げましたとおり、本指針は国が示す公表指針に準じて定めたものでございます。現時点では、刑事事件として警察あるいは検察の取り扱い結果が出ていないうちに市が積極的に氏名を公表することは控えている状況でございます。ただ、23番加藤議員が今御指摘になられた、また先ほど登壇しての御質問の中で、仮の話ということでございましたが、仮に不起訴となった場合はどうするのか、こういうようなお話だったと思います。そういうことで、それぞれ状況によって確かに変わってくる部分があり得るわけでございます。あるいは、そういったケースの場合というのは、私どもはやはり十分今後認識していかなければいけないなと思っているところでございます。したがいまして、今後のことではございますが、国の公表の指針、これは一応基本とさせていただきたいとは思っておりますけれども、ほかの自治体の例などももう少し詳しくいろいろ事例を勉強させていただき検討させていただきまして、小田原市職員の懲戒処分の公表に関する指針の公表要件等につきましては、私どもは見直しを検討してまいりたいと思っております。 以上です。

23番(加藤仁司君) 今、副市長のほうから、見直しについては検討していきたいということでございますが、365日というか、毎日、市の職員の方々は一生懸命働いております。こういった事件が毎回起きてしまうというのは本当にあってはいけないことなので、これは日常ではなく、しようがなく起きてしまったということになるとは思いますけれども、ただ、検討しますということで、はい、わかりましたで終われないなと。やはりこれはいつまでに、特にコンプライアンス、これは5番佐々木議員があしたやられるのですけれども、いろいろな新聞に書かれた部分、小田原は今までちょっと多過ぎましたよね、この数年間。そういったことで、今検討されるということではあるのですけれども、これは早急にメンバーの方々、これは副市長が委員長でいられるということなのですけれども、やはりここら辺は市長も入れて、本当にどうしたらいいか、これを検討すべきだと思いますが、一つだけ、いつぐらいまでにその検討していくか、それだけ伺いたいと思います。

副市長(加部裕彦君) 懲戒分限審査委員会は委員会として行うわけでございます。あくまでこれは公表の指針ということで市が定めるものでございますから、懲戒分限審査委員会が定めるということではございませんけれども、いずれにいたしましても、そういう問題意識を持っておりますので、早急にやりたいと思っております。