令和元年6月議会一般質問

2019年06月01日

 
     〔27番(加藤仁司君)登壇 拍手〕
◆27番(加藤仁司君) 質問に入ります前に、一言申し上げます。

元号が平成から令和に変わりましてから、既に1カ月半が経過いたしました。おくればせながら、天皇陛下におかせられましては、風薫るよき日に御即位あそばされましたこと、まことに慶賀にたえないところであります。世界の平和と我が国の繁栄伸展、令和の世が幾久しく続くことを願い、これより通告に基づき順次質問してまいります。

初めに、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会への本市の対応について伺います。

平成25年9月8日、2020年夏季五輪の開催都市を決める国際オリンピック委員会(IOC)総会がブエノスアイレスで開かれ、開催地に東京が選ばれたことは、6年前のことにもかかわらず、皆さんもいまだ新鮮な記憶として残されているものと思います。

平成23年3月11日、地震と津波によって1万5000人余りの犠牲者と30万戸を超える家屋損壊等、未曾有の災害となった東日本大震災に直面した我が国は、「がんばろう日本!」、「がんばれ東北!」等の合い言葉のもと、被災者を初め日本国中で一日も早い復興を目指し、国民一丸となって取り組んできました。また、海外からも多くの支援をいただいたこと、日本国民は忘れることはありません。東京でのオリンピック・パラリンピックの決定情報は、復興さなかであった被災者とともに、多くの国民を励ましてくれました。

今回2度目となる東京オリンピックの開催は、くしくも、今から55年前の東京オリンピックが、空襲によって廃墟と化した首都東京や各都市が、先人の努力によって見事復興を果たし、世界にその姿を各国に披露した当時の日本の姿と重なっても見えます。

私自身、前述したような特別な思いをもって開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功を祈りながら、質問をさせていただきます。

一つ目は、ことしのラグビーワールドカップ開催決定とともに設立された小田原市ラグビー・オリパラ活性化委員会の取り組みについて、現在どのような協議を行っているのか、二つ目として、今年度行われる事業はあるのか、三つ目として、小田原市民が東京オリンピック・パラリンピック競技大会に興味を持ってもらうようなPR活動はどのように考えているのか伺います。

次に、聖火リレーについて伺います。オリンピック聖火リレーは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の公式サイトにおいて、「オリンピックのシンボルである聖火を掲げることにより、平和・団結・友愛といったオリンピックの理想を体現し、開催国全体にオリンピックを広め、きたるオリンピックへの関心と期待を呼び起こす役目を持っています」とされています。「希望の道を、つなごう。」をコンセプトとする今回の聖火リレーは、121日間をかけて、福島県の復興のシンボルであるナショナルトレーニングセンターJヴィレッジをスタートし、全国47都道府県、857市町村をめぐることになるそうです。

気になる神奈川県における聖火リレーは、来年の6月29日から7月1日の3日間に設定され、本市は6月29日、伊勢原市の次に、そして大磯町へと送られる行程は既に発表されているとおりですが、今回は県境における聖火リレーは行わない等、昭和39年に開催された前回と、少々方法が異なっているようであります。

そこで、現在、さきに申し上げた伊勢原市から小田原市、小田原市から大磯町へのルートの詳細及び小田原市内のルートは決まっているのか。決まっていないとすれば、いつ決まるのか伺います。

次に、沿道での応援についてです。組織委員会の公式サイトでは、聖火リレー実施市区町村と、そこから1時間以内で移動できる距離の人口は、日本の人口の約98%がカバーされるとうたっています。これから選ばれる聖火ランナーも、多くの方々の沿道での声援にきっと励まされるに違いないと確信しますが、聖火ランナーに対しての応援体制はどのように考えているのか。

また、一生で一度かもしれないオリンピックの聖火ランナーの勇姿を、ぜひとも多くの子供たちにも見せたいと思うのですが、市としてはどのように考えているのか伺います。

次に、大項目の2、市民ホール整備事業について伺います。

去る4月9日、市民ホール建設予定地におきまして、市民ホール整備事業の起工式がとり行われました。私も当時、議長としてその場に臨席させていただき、整備事業者であります鹿島建設役員、環境デザイン研究所会長を初め、整備にかかわった専門家や地元経済界の方々などとともに起工式をお祝いした次第であります。私は起工式に際し、長い時間を要し、ホールがようやく現実のものとなるのかといった深い感慨を覚えたものであります。

そこで、市民ホール建設工事が着手した現在、市長はどのように感じておられるのか、まず所感を伺います。

また、事業の進捗について、現在、工事はどこまで進んでいるのか、今後の工事の工程はどのようになっているのか、オープンがおくれることはないのか伺います。

次に、大項目の3、小田原市橘商工会移転について伺います。本件は、既に平成28年6月定例会において一般質問をいたした件ですが、関連いたしますので、まず、平成19年8月に開館した橘タウンセンターこゆるぎについて伺います。

一つ目として、橘タウンセンターこゆるぎの利用状況はどうなっているのか、二つ目として、こゆるぎ敷地内の駐車場の利用状況はどのようになっているのか伺います。

次に、平成28年の一般質問の際にも示したように、小田原市橘商工会は市に対して、現在間借りしている前羽福祉館から西湘テクノパーク区域内の(仮称)橘分署建設予定地に移転したい旨を、さまざまな機会をとらえて要望しております。そこで、現在、こゆるぎ利用者が駐車場として使用している分署建設予定地はどの程度利用されているのか、さらに、橘商工会が要望している分署建設予定地への移転に対する市長の考えを伺います。

質問の大項目の最後は、市内小学校の二宮金次郎像についてであります。

郷土の偉人であります二宮尊徳翁の少年時代を表現した、いわゆる二宮金次郎像は、勤勉や孝行の象徴として、かつては全国の小学校に設置されていましたが、戦後、GHQによって、二宮金次郎の話は教科書から追放されたとともに、戦時中の金属供出も背景にはありますが、金次郎像は次第に小学校から消えていったとも聞きます。

さて、二宮金次郎生誕の地であります本市小学校25校において、金次郎像が設置されている学校はすべてではなく16校にとどまることから、平成17年12月の定例議会において、全校設置を目指すべきであると一般質問を行ってから、既に14年が経過しました。そこで、現在の本市小学校における二宮金次郎像の設置状況はどうなっているのか伺います。

私の記憶では、現在、市内小学校の全校には、いまだ金次郎像は設置されていないと思いますが、二宮尊徳翁生誕の地である本市の市長として、市内の全小学校に二宮金次郎像が設置されるべきだと考えますが、所見を伺いまして、登壇しての質問を終わります。(拍手)

○副議長(大川裕君) 市長、登壇願います。

〔市長(加藤憲一君)登壇〕

◎市長(加藤憲一君) 27番加藤議員の御質問に順次お答えをいたします。

初めに、小田原市ラグビー・オリパラ活性化委員会に関する検討内容についての御質問でございました。東京オリンピック・パラリンピック競技大会に関しましては、事前キャンプ受け入れ、未来のアスリート支援・育成、障がい者スポーツ振興などを主な柱といたしまして、新しい世代の夢と希望につながるような取り組みを進めてきております。先月開催いたしましたラグビー・オリパラ活性化委員会の第1回全体会では、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に関して今年度予定する事業について説明をした上で、今後の取り組みについて検討を加えたところでございます。

次に、今年度の事業予定についてであります。事前キャンプ受け入れに関しましては、これまで協定締結国の選手が来日した際に、学校訪問を実施して交流を行っておりますほか、関連イベントを活用して協定締結国のPRを実施しております。未来のアスリート支援・育成に関しましては、機運の醸成に向けましておだわらスポーツフェスタを開催するとともに、本市出身の有望な選手をホームページで紹介・応援する等の取り組みを実施しています。そして、障がい者スポーツの振興においては、障がい者レクリエーション大会等のイベントを活用いたしまして、ボッチャ等のPRに取り組んでおり、今年度もこれらの取り組みを継続して実施してまいります。

次に、市民へのPRについてでございます。これまで東京オリンピック・パラリンピック競技大会に関するPRにつきましては、「広報おだわら」、ホームページや地元メディアを活用するほか、イベントでのパネルの設置やチラシの配布等によって行っております。また、今回、オーストラリア大使館が開始いたしましたスポーツ外交キャンペーンの公式パートナー第1号に本市が選ばれるなど、PRに広がりが出てきているところでもございます。いずれにいたしましても、市民が参加するイベントなど、さまざまな機会をとらえまして情報を発信してまいります。

次に、聖火リレーについての御質問がございました。このルートの詳細につきましては、現段階では決定をしておらず、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が、本年12月の公表を予定していると聞いております。

次に、応援に係る体制についてでございます。聖火リレーのルート等の詳細が発表されておりませんため、現時点で具体的にお答えすることが難しいところでございます。いずれにいたしましても、今後、県を初めラグビー・オリパラ活性化委員会など、関係者と連携しながら、この応援体制を整えてまいりたいと考えております。

次に、子供たちの見学についてであります。聖火リレーは、平和、平等、融合、結束など、人類共通の願いが込められておりまして、オリンピックの主要イベントでございます。今回のように、地元小田原で、そのシーンを生で見ることができる機会は、一生に一度あるかないかのチャンスでございますので、未来を担う子供たちにできる限り見てもらい、オリンピック・パラリンピックの雰囲気を感じてほしいと願っております。

次に、市民ホール整備事業に関するお尋ねがございました。まず、現在の所感をとのお尋ねでございますが、この市民ホール整備事業が、これまでの複雑な経過をたどりながらも建設工事に着手できましたことは、市議会議員の皆様を初め、多くの市民の皆様の理解と協力があったからであると、心より感謝をしております。市長就任以来、本市の重大案件の一つとして力を注いできたわけでございますが、今後もオープンに向けまして、気を緩めることなく市民ホール整備に全力で取り組んでまいりたいと考えているところであります。

次に、工事の進捗状況、また今後の工程についてであります。建設工事は現在、地盤を整える掘削を行っております。工事につきましては、整備事業者が進捗管理を行いますとともに、コンストラクション・マネジメント業者と市が定期的に進捗状況を確認しておりまして、これまで予定どおり順調に進んでおります。工事の工程は、8月から躯体工事に取りかかりまして、令和2年の秋には建物全体の形が見えてまいります。そして、令和3年3月末には竣工を迎える予定となっております。工事の進捗とあわせまして管理運営の検討も進め、令和3年秋のオープンがおくれることがないよう、万全を期して取り組んでまいります。

次に、橘タウンセンターこゆるぎの利用状況についてであります。貸し室の稼働率は、開館した平成19年度の17%から、平成29年度で44%、平成30年度は約45%と上昇してきております。貸し室の年間利用者数は、当初の6000人から約1万3000人まで増加をしておりまして、これに子育て支援センターと図書コーナーの利用者を含めますと、年間で約3万人の方々に利用していただいております。

次に、橘タウンセンターこゆるぎ敷地内の駐車場利用状況についてであります。こゆるぎ敷地内には14台分の駐車スペースがございます。この駐車場は、貸し室利用者だけではなく、住民窓口や子育て支援センターなどの利用者も使用するため、日中はおおむね満車の状況でございます。

次に、こゆるぎ臨時駐車場の利用状況についての御質問でございます。こゆるぎ敷地内にある駐車場は、日中はおおむね満車の状況であります。このため、隣接する消防用地を借用し、駐車場として30台分を確保しておりますが、貸し室利用者の増加と子育て支援センターの来場者が多いことから、月に数回は満車となっている状況がございます。

次に、小田原市橘商工会の移転要望に対する考え方についてお尋ねをいただきました。消防署所再整備計画では、(仮称)橘分署建設予定地での消防庁舎建設は行わないこととしておりますが、消防団の再編や施設整備等の課題についても考慮しつつ、早期に建設予定地利用の方向性をお示ししたいと考えています。いずれにいたしましても、同予定地の利用に係る今後の方向性がお示しできる状況になった際には、橘商工会の移転要望に対し、必要な協力を行っていく考えでございます。

次に、市内小学校における二宮金次郎像の設置状況等について御質問がございました。市内の小学校25校のうち、金次郎像が設置されておりますのは18校、設置されていないのは7校であります。小学校全校に金次郎像が設置されることは、児童が日々の学校生活の中で、郷土の偉人をより身近に感じることにつながるものと考え、望ましいと考えております。

以上をもちまして、27番加藤議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。

◆27番(加藤仁司君) 一定の御答弁をいただきましたが、再質問をさせていただきます。

ちょっと順番のほうを、1番の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の部分については最後にさせていただきたいと思います。2番目の市民ホール、こちらのほうの部分について、まず再質問をさせていただきます。

市長の思いのほうも伺いました。また、進捗についても一定の理解をするところであります。これから先、どのような困難があるかどうかわかりませんけれども、やはりスケジュールに沿った形で、ぜひとも進んでいってもらいたい、これは私からも願うところであります。

そこで、昨年12月の一般質問、大川現副議長も質問しておりましたが、その際、市民ホールの管理運営、これについての議論がありました。あれから半年が経過いたしましたが、管理運営について現在の検討状況、これはどうなっているのか、まず伺います。

また、その際、文化部長から、この答弁では、現状の市民会館の減免措置の見直しについては、規定から見直しをするという旨の答弁があったわけでありますが、現在もそのとおりに進んでいるのかどうか、この2点を伺います。

◎文化部長(安藤圭太君) 市民ホールの整備に関連して、2点の再質問をいただきました。私から御答弁を申し上げます。

初めに、市民ホールの管理運営の検討状況についてでございます。市民ホール管理運営実施計画の整備スケジュールに基づきまして、現在、設置条例の制定に向けた検討を進めている段階でございます。また、これと並行いたしまして、施設の提供や運営のルールについても検討を進めているところでございます。今後につきましても、オープンまでのスケジュールを踏まえながら、開館の準備に向けてしっかりと取り組んでまいります。

それからもう一点、市民ホール使用料の減免制度の検討状況についての御質問がございました。市民ホール整備推進委員会での議論を踏まえて策定をいたしました管理運営実施計画におきましては、減免をする場合でも、受益者負担の考えを基本に、特定の団体に減免をするのではなく、事業目的や内容を精査し、減免した事業を評価する仕組みづくりが必要であるとしております。さらに、現在の市民会館の減免制度を見直しますとともに、利用しやすい料金設定等もあわせて検討していく必要があるとしております。そこで、現在、市民ホールの利用頻度が高いと想定されます市民団体等の意見も参考にしつつ、受益者負担と利用しやすい料金とのバランスにも配慮しながら、減免制度のあり方について検討を進めているところでございます。

以上でございます。

◆27番(加藤仁司君) 今、検討中というところが多いわけなのですけれども、一つ、先ほど市長から答弁をいただきました。令和3年秋オープン予定だということでありますが、開館記念事業、これについての準備はどのようになっているのか伺いたいと思うのです。

これは、なぜ今こんな時期に、そんなに急ぐ話ではないのではないかと言われる方も多いかもしれませんけれども、俗に言う開館ということになると、こけら落としということで、いろいろな事業、そういったものもいろいろなところでは開催しております。また、こういったときには、いろいろな団体、個人、大変有名な方をお呼びしているというところは、どこでもあるということで、近くであれば、昨年秋に茅ヶ崎市民文化会館、これがリニューアルオープンをしたということで、そのときには神奈川フィルハーモニー管弦楽団による記念演奏会が開催されたということを聞いております。やはり、著名な方をお呼びするには、早目にスケジュールを押さえる、これが必要だと思いますので、その準備についてはどうなっているのか伺いたいと思います。

◎副市長(時田光章君) 開館記念事業についての再質問をいただきました。開館記念事業につきましては、27番加藤議員御指摘のとおり、早目に準備を進めていかなければなりません。6月4日に市民ホール整備推進委員会を開きましたけれども、ここで意見を伺うなど、検討を始めたところでございます。開館記念事業としましては、開館記念式典や鑑賞事業、市民参加型事業、共催事業等を想定しておりまして、本年の10月を目途に市民ホール開館記念事業実行委員会を組織いたしまして、事業実施に向けた検討をさらに進めていきたいと考えているところでございます。鑑賞事業を初め、市民が喜び、市民の誇りとなるような開館記念事業が実施できますように、滞りなく準備を進めてまいりたいと、かように考えているところでございます。
◆27番(加藤仁司君) 時田副市長からの御答弁をいただいたわけでありますが、10月に開館記念事業実行委員会、これを開催して詰めていくというようなお話だったと思いますが、やはり、先ほど言いましたように本当にスケジュールというのは、我々と違って、そのように有名な方は本当に早目に押さえなければいけないなというのをつくづく感じます。そういったところで、その方々のスケジュールを押さえるためには、やはり開館の日を決めていかなければどうにもならないと思います。先ほど来といいますか、ずっと答弁の中では令和3年の秋オープンということではあるのですけれども、もう少し具体的に何月オープンということまで言えるのかどうか、それについて伺いたいと思います。
◎副市長(時田光章君) 令和3年秋というふうに申しておりましたけれども、この市民ホールのオープンの時期、ずばりというような御質問でございますけれども、この建設工事も現在順調に進んでおりますことから、また、この管理運営の準備も本格化しているところでございます。私どもといたしましては、令和3年9月のオープンを目指してまいりたいと考えております。
◆27番(加藤仁司君) 令和3年9月ということで、本当に順調に進んでいってもらいたいなと思うわけであります。この市民ホールの整備事業につきましては、私も過去のいきさつから、もう何年も年を重ねて、まさしく生き証人のような形になっている状態ではありますけれども、先ほど来答弁のありましたさまざまな管理運営面、これについてもまだ検討中ということなので、まだまだ議論すべきところはあると思います。どちらにしても、やはりこういったそれぞれの動きを注視しながら、スケジュールどおりに進むよう、私も本当にお祈りをしたいなと思います。

それでは、次に移ります。再質問の大項目の3です。橘商工会の移転、これについて伺います。

こゆるぎの利用者については、本当に多くの方々が利用するようになりました。利用率が高まったということは、本当によかったと思います。たしか、こゆるぎが開館して、なかなか利用者が伸びないということで、当時、タウンセンターの運営に関する協議会、これを設置していたというように記憶しているのですけれども、この協議会というのは今、活動しているのでしょうか。

また、その中でも利用率アップの方策、これについては再三協議をしていたと思うのですけれども、今、何か意見等は出ているのか、それについて伺います。

◎市民部長(加藤裕文君) 橘タウンセンターこゆるぎの運営に関する協議会等について質問がございました。開館当初は、運営協議会として定期的に開催をしておりました。現在は、課題が生じた場合や意見を聞く場として、随時懇談会という形で開催をしてございます。これまで利用促進策として、こゆるぎを活動場所とする団体のサークルの発表会といった形、あるいは地域の意見を取り入れたパンフレットの作成、バス路線の確保などについて意見交換をしてきております。今後も、課題や意見を聞く場として、必要に応じて開催してまいりたいと考えております。

以上でございます。

◆27番(加藤仁司君) 状況はわかりました。この3の(2)の件なのですけれども、利用者はふえた。ふえれば、当然駐車する車もふえるというのは、当然でありまして、なかなかあそこは、今、臨時ということで、こゆるぎの前の駐車場、それと、今消防の分署の予定地、ここを利用することができるから何とかとめることができているということなのですけれども、本来、分署ができていれば、正直、そういった駐車場もないわけですから、今のこれだけの利用者が上がったときに、恐らくあそこが使えない状況であれば、付近でまた新たな駐車場を見つけなければいけない状況というのがあるのではないのかなと思います。かといって、あそこには月決めとか時間貸しの有料の駐車場とかがあるわけではありませんので、これが大きな課題として、またのしかかってくるのかな、このような心配があります。先ほど御答弁のように、分署としての予定はしていないということなのですが、そうしたら、私も何度かこの質問をしたときに、やはり消防計画ができてからということで、かなり待って、消防計画ができた。では、大丈夫かなと思ったら、今度、消防団とか次の話がまたどんどん出てきて、本当に利用することが可能なのかどうかと、心配になってきているところではあるのです。

商工会のさまざまな活動、これについては、市長、もう十分御承知のように、地域の経済の活性化だけではなくて、最近は出張商店街だったり、福祉面、買い物難民と言われる高齢者への対応とか、経済だけではなくてそういう福祉の分野でも、本当に活躍をされているところの拠点ですので、ぜひともその要望がかなうような形にしてもらいたいなと思うところなのです。

実は、例えば商工会の会長と、市長もいろいろな場でお会いして、そういう話はしょっちゅう聞くと思います。しかしながら、なかなか商工会、そして今の消防分署、そしてこゆるぎという、もう役所からすればいろいろな部署が、市民部、経済部、それと消防、さまざまなところが入っている中で、お互いが一つの問題についてどうしようということがないと、やはり解決の糸口にもならないのかなと思っております。そこで、今、されていないのではないかと思うのですけれども、そういう各所管の方々と、商工会と同じ場所に集っていただきながら協議をする。こういった協議の場を早急に進めるべきではないのかなと思うのですけれども、それについての御見解をいただきたいと思います。

◎市長(加藤憲一君) この件については、今、27番加藤議員もおっしゃっていただいたように、橘商工会のさまざまな会合に行きますと、会長を初め皆様から個別にいろいろお話を伺って、大体その席のそばには27番加藤議員もいらっしゃるので、話としては共有されているわけでございますけれども、かねてからの橘商工会としてのお気持ちというのは、もちろん承知をしております。ただ、これについては、会長含めて、個別に伺うことが多くて、商工会のほうから組織として具体の計画なりというものが示されたということではもちろんないという段階ですので、私どもとしてはまだ、あくまで御意見として承っているという状況ではございます。また、一方のこちら側の状況としては、今御指摘いただきました橘分署建設予定地利用の計画、これが、これから署所の統廃合等もあって、管轄区域の消防整備にまつわるいろいろな状況が、まだ少し動く状況もあるということで、それらを見据えた上で、最終的にあそこの場所の利活用が決まってくるというふうに考えております。そういった両者の状況も踏まえまして、今後、これは橘商工会のほうから新しい場所に向けての建設の規模ですとか、スケジュール等についての具体的な計画が示されて要望がなされた段階で、これについては関係所管による具体の庁内調整に入ってまいりたいというふうに考えております。いずれにいたしましても、そういった流れで行くということを想定しながら、さまざまな情報を集め、また調整してまいりたいというふうに考えております。

以上です。

◆27番(加藤仁司君) 市のほうの事情も十分わかっているつもりであります。ただ、もう一つ言わせていただくと、今、間借りという表現がいいかわかりませんが、前羽福祉館のほうで商工会は事務局として事務をとっております。昨今の、ここのところも、今、梅雨ではなくてゲリラ豪雨に近いような夏の天気だと言われるように、本当に台風とかゲリラ豪雨が多い中、やはり高波がかなり発生して、台風のとき、福祉館全体が波をかぶってしまうような、そしてまた、その付近の下水道もちょっと調子が悪くなったとか、そういうことで修繕をした、こんな経緯もあります。そういった場所の部分を考えていただいて、実際に貸し館ではありますので、借りた人は、台風のときには、「台風が来たからキャンセルしよう」ということでキャンセルはできます。でも、やはり商工会の事務局を置いているところはキャンセルはできない。やはり、そこで事務をとらなければいけないということで、かなり怖いよというお話も聞いておりますので、ぜひとも今、市長おっしゃったような、いろいろなものが前提ができ得れば、早目に協議していただきたいな、これをお願いをさせていただきます。

それでは、4番目の市内小学校の二宮金次郎像、これについて伺います。

これは平成17年12月に質問をしましたから、14年ぶりということであります。その当時は、登壇しての質問のときには金次郎像を前に置いてやったのですが、きょうはちょっと持ってこなかったのですけれども、14年ぶりとなります。当時は16校です。ですから、ここで2校ふえた。これは本当に喜ばしいことだと思います。ただ、7校が未設置だということでありますので、再質問させていただくのですが、市長からは所見を伺いました。やはり、この金次郎像は学校敷地内にあるということでありますので、教育長のほうから、金次郎像の全校の設置、これについての考えを伺いたいと思います。

◎理事・教育部長(内田里美君) 27番加藤議員からは、教育長という御指名ではございますが、申しわけありません、私のほうから答弁させていただきます。

学校に金次郎像があれば、尊徳学習の関心・意欲を高める機会や学習したことを思い返す機会になるものと考えております。既存の金次郎像は寄附等によって設置されたものでございまして、現在設置されていない学校へ教育委員会として設置することは予定しておりません。地域の方々や同窓会等の皆様が、自発的な気持ちや善意によって像が建立され、全校に設置されることになれば、大変ありがたいと思っております。

以上です。

◆27番(加藤仁司君) 教育委員会の見解、これは14年前から変わっていないですよね。確かにこの像は、今までのものも寄附や善意によって建てられた、こういう経緯があって、税金を投入したというふうなことは聞いていません。それは当然だと思いますし、もしも税金投入のために予算が上がったら、私個人、否決してしまうかもしれない。そういうふうな思いの中で、やはりこれはつくるものではないかなと思っております。

14年前の質問ですが、当時は小澤市長、そして青木教育長でありました。その後、2人にも、例えば小学校の卒業生が卒業記念として、卒業生みんなで協力し合って金次郎像をつくろうではないか、このような形もとれるのではないのかということで、ちょっと提案をした経緯があります。卒業記念として二宮金次郎像の製作、これについてはどのようなお考えを持たれるのか伺いたいと存じます。

◎理事・教育部長(内田里美君) 卒業記念に金次郎像をつくるということについての御質問がございました。近年、小学校では、卒業記念や卒業製作にかかわる取り組みといたしましては、卒業前に校舎内や遊具のペンキ塗り、またはテレビやオルガンのカバーづくりなど奉仕的な内容等を扱う学校が多く、全員で一つの作品を製作するということはなくなってきている状況でございます。また、費用面・技術面のほか、やはり授業時間数の確保の面からも、卒業記念として金次郎像の製作をすることは難しいととらえております。

以上です。

◆27番(加藤仁司君) 前もそうだったのですけれども、やはり子供の授業数の関係ということで、それを削ってでも何とかしてくれというわけにはいきません。もちろん授業などに影響を来さないような形で何とかできないかなという思いであります。これは、どうしてそうかなというと、やはり小学校4年生のときに尊徳学習をします。それによっての成果、そして児童の思い出として、また、一つのものをみんなでつくり上げるという、ここで達成感というのが生まれるのではないかなと。これは、勝手に私ながらの教育的な見地ということで発想したものでありますので、なかなか卒業記念という形での設置が難しいのであれば、ちょっとここで一つ提案をさせていただきたいのですけれども、現在、だれもが御承知のように高齢社会であります。仕事の一線を離れたシニア層の方、こういう方々も数多くいらっしゃいます。これは例えばなのですけれども、それこそ大きな原木、これをどんと一つ置いて、そしてみんなで削り合う。そして金次郎像をつくる。こんな手法も、考えとしてはあるのではないかなと思うのですけれども、市長の見解を伺いたいと思います。
◎市長(加藤憲一君) 先ほど、当時16校で、現在18校なのですけれども、ここ最近ふえたところの2校は、私の記憶の範囲では芦子小学校が、これは高岡の鋳物師にきちんと鋳込んでもらった緑色の金次郎像が、近いところでは久野小学校ですけれども、これは栢山にお住まいの高井さんという乾漆の作家の方がつくられた乾漆技法です。非常に軽いものです。いずれにしても、きちんとした技術を持った方がおつくりになられたということで、御承知のとおりだと思います。いずれにいたしましても、教育部長も御答弁を申し上げたように、地域の方の思いが集まって金次郎像が建立されて、各学校に据えつけられるということで、非常に望ましいところでございますけれども、なかなか、どんなものでもいいかというと、やはり二宮金次郎先生の像ですから、それなりのものであってほしいと、だれもが思うわけでございまして、そういうことも含めて金次郎像の製作が地域の方の発意によってできることは、非常にありがたいことですし、いずれそういった形で、地域でのよい金次郎像が設置される機運が盛り上がっていけばいいと私は思っておりますので、そういった中に、シニアの方たちのかなり高い技術が生かせるのであれば、それはそれで、私はよいのではないかというふうに思います。

以上です。

◆27番(加藤仁司君) 御答弁をいただきました。やはり、ここで金次郎をなぜ出したかというのは、もう言わないでもおわかりのように、昨年は映画「二宮金次郎」ができました。私も、見て感動しました。そして報徳サミット、ここにも実行委員として参加させていただいて、やはり多くの市民の方が二宮金次郎、二宮尊徳に対して関心を持ってきたのではないかなと勝手に期待しているところであります。ここでまた、もうひと盛り上がりさせるために、今、設置されていない学校にも、やはり全校設置目指して頑張ろうよ、こういうような機運を高めたいなということで、今回質問をさせていただいたわけであります。また、さまざまなアイデアで行政、そして私もまた提案させていただきたいなと思いますので、これについては、また議論を重ねていきたいと思っております。

それでは、最初の項目でありましたが、最後になりました。1番目の大項目について再質問をさせていただきます。今のラグビー・オリパラ活性化委員会、この取り組みについてのお話がありまして、よくわかりました。先日も記事の中で、パッカー車をワラビーズカラーにペイントしよう、こういった企画があったという記事もありました。そして、ことしのラグビー、そして来年の東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けまして、御答弁をいただきました、そういった内容とあわせて、やはり、さらにまた知恵を絞りながら、さまざまな企画、イベント等も取り組んでいただければと思います。

それでは、1の(2)の聖火リレー、これについての再質問です。答弁においては、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、ここが詳細なところを公表するということであります。聖火リレーのルートの詳細、これについてはどのような手続によって決定されるのか、まず、これについて伺います。

◎政策調整担当部長(杉本錦也君) ただいま、聖火リレーのルート決定のプロセス、手続について御質問をいただきました。聖火リレーの詳細ルートにつきましては、県がルート案を東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に提出し、組織委員会で検討された後、IOC・国際オリンピック委員会に提出され、IOCの承認を経て決定されることになると伺っております。

以上でございます。

◆27番(加藤仁司君) 御答弁では、県が案を示すということでありました。しっかりと県と連携をとっていただいて、ルートを決めてほしいなと思うところであります。

さて、これでコースが決まったと仮定した場合に、今、聖火ランナー、これについては企業の公募、これはもう既に始まっているようで、それで7月1日から都道府県、これが公募が始まるということを聞いているところであります。コースが決まれば、この区間については、やはり、いろいろにぎやかなイベントを行い選手を励ます、こういったことをしてもらいたいなと思うところであります。

そこで伺います。コースをどう盛り上げるかの取り組み、これについては本市のほうで、もちろん小田原市を通るルート、この小田原市内のところについては、この盛り上げは市のほうに任されているのかどうか。やはり沿道というのは寂しいと困ると思いますので、方策としては、何か考えられるものがあるのかどうか、それについて伺います。

◎政策調整担当部長(杉本錦也君) 聖火リレーを盛り上げるための方策につきまして御質問いただきました。現時点では、県と市の役割分担やルート等の詳細が不明でありまして、沿道やその周辺で応援がどの程度可能であるかといった条件も示されていないため、明確にお答えすることが難しい状況であります。一般的には、小旗を振るなどの方策が考えられますが、今後、県を初めラグビー・オリパラ活性化委員会など、関係者と連携しながら、与えられた条件の中で、最大限地域が盛り上がるよう取り組んでまいりたいと考えております。
◆27番(加藤仁司君) 先ほどの登壇しての質問で、子供たちに見せることについての考え、これは生で見る機会がぜひともあってほしいというような御答弁だったと思いますけれども、先ほど登壇の中で、この小田原を通る日程、これについて皆様御存じの方も多いと思いますけれども、申し上げたとおり神奈川県は6月29日、30日、7月1日ということで、曜日から言うと月火水なのです。特に29日、小田原を通るだろうという日は月曜日なのです。ということは、もう学校に行っている時間。何時かというのはわかりませんけれども、学校に行っている時間でありまして、先ほどはできる限り見せたいということなのですけれども、教育委員会として子供のために見せる、どのようなことを考えられているのか伺いたいと存じます。
◎教育長(栢沼行雄君) 聖火リレーに対しての教育委員会の考え方についてのお尋ねがございました。私から御答弁申し上げます。

聖火リレーは、子供たちが身近に自国開催のオリンピック・パラリンピックに触れることのできる催しでございまして、スポーツへの関心あるいは国際理解、郷土愛などの醸成といった教育的効果をさらに高める機会になり得ると考えております。現時点ではルート等の情報が少なく、学校や地域の実情も異なりますため、教育委員会としては一律に取り組むことは、現在のところ難しいと考えております。今後、発表されるルートあるいはランナーが通過する時間帯などの情報を、積極的に学校に発信してまいりたい、そのように考えております。

私からは以上でございます。

◆27番(加藤仁司君) 今、教育長から御答弁ありましたけれども、本当に思いは同じですよね。本当に多くの子供に見せたい、これは教育的効果も含めて、これは学校に行っている子ではなくても、本当に幼児・乳幼児であっても見せたいなと思います。

本当に私ごとで恐縮なのですけれども、昭和39年のオリンピック、これのときには、私はそろそろ3歳というときでありました。私、記憶に何もないのですけれども、ただ、オリンピックの聖火ランナー応援のために国道1号にいる写真があります。だから、私も、もう昭和39年のオリンピック、聖火ランナーを見ていたのだな、今回2度目が見られるなということで、本当にうれしく感じております。今、この議場の中でも半分以上の方が2回目かもしれませんけれども、大変楽しみにしているところであります。

また、聖火リレーの、これを応援する人以上に、聖火ランナーはこれから選ばれるということなのですけれども、やはり聖火ランナー自身はもっと皆さんの応援をいただいて、もっと気持ち的には喜びを感じているのではないかなと、そのように推察するわけであります。

私の知っている方で、前回の東京オリンピックで聖火ランナーを努めた経験を持つ方、これを私は2人知っております。お一人は、残念ながらお亡くなりになってしまいましたけれども、元市会議員をやられていました野坂さんもランナーをされたと聞いております。たしか御自宅のほうには、そのときのユニホームも見せていただいたことはないのですけれども、まだ持っているということでありました。そして、もうひと方は、この場にいられます栢沼教育長も聖火ランナーのお一人だったということで聞いております。教育長には、ぜひともオリンピックの聖火ランナーとして参加された当時の記憶、どこまで記憶を持っていられるかわかりませんけれども、やはり、すばらしいそういった選手に選ばれたということで、この聖火ランナーのときの感想、こういったものがあればコメントいただきたいと存じます。

◎教育長(栢沼行雄君) 27番加藤議員より、聖火リレーに対しての私の思いについてお尋ねがございました。当時、高校3年生だった1964年、昭和39年です。東京五輪の際、聖火ランナーの一人として、歓喜とそして大歓声に包まれる中、小田原市内の国道1号を走らせていただきました。以来、半世紀以上がたちましたけれども、遠くギリシャで採火を受けた聖なる平和の火が、再び聖火リレーとして日本の地、この小田原にやってくることを想像いたしますと、感無量といいますか、心が躍り、胸が熱くなります。

先ほど市長が答弁申し上げましたとおり、一生に一度あるかないかの絶好のチャンスであります。そうした中、子供たちには、この聖火リレーを身近に見ることで一生の思い出になる、そのように思っております。

過日、3年前に退職された校長からのお話で、今、27番加藤議員おっしゃられたとおり、その校長が小学校3年のときに聖火リレーを沿道に見に行き、小旗を振り、それから大声援を送った、あのときの瞬間、その感動は今になって鮮明に覚えていると、そのように私に、過日、興奮気味に語ってくれました。

こうしたことから、小田原市の子供たちには、教育活動の一環として何らかの形で、この聖火リレーにかかわることができるようにしてあげたいとの思いを、現在、強く抱いているところです。

私からは以上です。

◆27番(加藤仁司君) 教育長から大変貴重なコメントをいただきました。ぜひとも、やはり小田原市も今、出前講座というのがありますので、教育長どうぞ、ぜひ出前講座で小田原市内、皆さんに今のいろいろなお話を語っていただきたいな、そして、やはり来年迎える東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会、ぜひとも盛り上げていただきたいということを期待申し上げまして、質問を終わらせていただきます。