令和2年12月一般質問

2020年12月01日

2020◆27番(加藤仁司君) 通告に従い順次質問してまいります。

初めに、大項目の1、市民会館閉館記念事業と小田原三の丸ホールのコンセプトについて伺います。  いよいよ来年の秋は、小田原市民会館に代わる新しい施設であります小田原三の丸ホールが開館されます。59年の長きにわたり市民に親しまれてきた市民会館もその使命を果たし、閉館の準備をしているときであります。本市においては市民会館閉館記念事業として、さきに9番角田議員の一般質問でも、本年10月に市民会館で開催されました「古典への誘い」について触れられておりましたが、歌舞伎界のトップスターであります市川海老蔵の招致は評価に値することで、事業は大成功と伺っており、まちのにぎわいの創出に大きく寄与したものと思っているところであります。  さて、この「古典への誘い」の開催に当たりまして、市民会館では入場者にパンフレットが配られました。私は残念ながらチケットが手に入らなかったのですが、先日、知人よりパンフレットをお借りし拝見したところ少々気になる点がありましたので、質問させていただきます。  このパンフレットには今回の公演のスケジュールが記してありまして、9月11日初日の熊本での公演の後に岡山、広島や東京そして東北と1か月半の間に全国12会場、27の巡業公演を果たし、その千秋楽が小田原市民会館にての公演であったわけでありますが、小田原の前に秋田市文化会館で公演された日が10月14日でありまして、実に2週間以上の間隔が空いておりました。私は、一般的に公演の企画や準備を取り扱うプロモーターとしては、あまり公演の間隔を空けないほうが演者のスケジュール調整も含め企画が練りやすいし、演者自身も都合がよろしいと思ったところであります。  そこで伺います。このたびの公演でプロモーターとの交渉及び開催日の決定はどのような経緯でされたものか、また、公演期間の間隔がなぜ空いたのか伺います。  次に、中項目の(2)小田原三の丸ホールのコンセプトについて伺います。  秋にオープンとなる小田原三の丸ホールは、まさしく数十年にわたり様々な紆余曲折の後にようやく完成に向かっております。かつては仮称ではありますが、城下町ホール、芸術文化創造センター、市民ホールと幾つかの名称が目の前を去っていったわけでありますが、当然それぞれ整備事業に際しコンセプトが挙げられてきたわけであります。そこで、改めて小田原三の丸ホールのコンセプトを伺います。  次に、大項目の2、選択的夫婦別姓制度について伺います。  本年11月19日の新聞では、夫婦が望めばそれぞれが結婚前の姓を名のることも認める選択的夫婦別姓制度について、早稲田大学教授と市民団体「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」がインターネット調査を行った結果が報じられました。幾つかの新聞の見出しは、「夫婦別姓理解7割」「選択的夫婦別姓賛成7割」とも書かれており、昨今ではテレビでも取り上げるほどになっております。当課題の実現には、現在の民法を改正する必要があることから、当然国において議論される課題と認識しております。そこで、国の動向はどのようになっているのかを1点目として伺います。  質問の2点目は、さきに示されたインターネット調査は、全国の60歳未満の成人男女7000人を対象としたものでありますが、今回の調査は、客観的に統計学上適切なサンプル数と言えるのか伺います。  3点目として、当該市民団体のウェブサイトでは、国会に対して法改正を求める意見書が相次いで可決されていると掲載されていますが、仮に民法が改正された場合、戸籍に関わる事務をはじめどのような影響があると予測されるのか伺います。また、教育現場における影響はどのようなことが想定されるか、併せて伺います。  さて、さきにも申し上げましたように、今回の質問項目は当然国が決めることであります。ただ、法改正による直接の事務や、住民生活や家族の在り方などにも直結した問題であり、各自治体に深く関わることであります。  そこで、市長は、大学教授と市民団体による調査結果及び一連の報道、さらには今質問しております市への影響を踏まえ、選択的夫婦別姓制度の法改正についてどのような見解をお持ちかお伺いし、登壇しての質問を終わります。

○副議長(井上昌彦君) 市長、登壇願います。 〔市長(守屋輝彦君)登壇〕

◎市長(守屋輝彦君) それでは、27番加藤議員の質問に順次お答えをしてまいります。 〔副議長退席、議長着席〕  初めに、市民会館閉館記念事業の市川海老蔵「古典への誘い」の開催について質問がございました。開催に向けて、専門的な知見を有する市民ホール担当課長や、市民ホール事業のコーディネーターであるFM小田原株式会社の鈴木社長を中心に交渉を行ってまいりました。開催日決定に当たりましては、先方の希望を踏まえ、市民会館の予約状況を確認し、交渉の結果、10月29日に開催することになったものでございます。  次に、公演期間の間隔についての質問がございました。御指摘のとおり、全国公演の千秋楽である小田原公演と、その前の公演との間は、2週間以上スケジュールが空いておりました。その理由は、先方が希望した10月は、主に小田原市民文化祭のため市民会館が先行予約され、開催日を含め、開催可能な日は2日間のみであったためでございます。  次に、小田原三の丸ホールのコンセプトについて質問がございました。小田原市民ホール条例では、芸術文化の振興のみならず、街なかの回遊性の向上、まちの活性化に寄与するため、ホールを設置することとしております。さらに、同条例では、観光、国際交流、福祉、教育、産業等との連携によるまちのにぎわいを創出する事業に取り組むとあります。したがいまして、小田原三の丸ホールのコンセプトは、文化振興はもとより、文化によるまちづくりに寄与する施設を目指すものでございます。  次に、選択的夫婦別姓制度について国の動向の御質問がございました。同制度は、法務省によれば「夫婦が望む場合には、結婚後も夫婦がそれぞれ結婚前の氏を称することを認める制度」とされております。先月、男女共同参画会議から、内閣総理大臣に提出された答申、「第5次男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の基本的な考え方について」の中には、「選択的夫婦別氏制度の導入に関し、国会における議論の動向を注視しながら検討を進める」という文言が盛り込まれました。こうしたことから、今後は、国会の場において、議論が進められていくものと考えております。  次に、早稲田大学教授と市民団体の調査のサンプル数について質問がございました。統計学上、一般的に単純無作為抽出による意識調査では、調査対象とする集団、母集団が1万人以上の場合、385人以上の調査対象者から回答があれば、信頼水準95%であり、母集団の意見を反映しているものとされております。市民団体による調査は、47都道府県の20歳から59歳の一般男女個人を対象としたモニター調査で、7000名から回答されたと発表されております。インターネットによる調査であり、アクセス可能な人が回答していることや、年齢上限を設けていることが特徴と思われます。  次に、戸籍事務などへの影響について質問がございました。選択的夫婦別姓制度が導入された場合、戸籍の表記内容や婚姻届の様式の変更等が必要になると考えます。夫婦の氏が同一でなくなったとしても、夫婦や親子等の親族関係は変わらないため、申請や届出など諸手続が大きく変わることはないと考えますが、同制度の内容に応じて一定量、市の業務への影響があると認識しております。  27番加藤議員の御質問のうち、選択的夫婦別姓制度の教育現場への影響については、教育長からの答弁といたします。  次に、選択的夫婦別姓制度における見解について質問がございました。同制度につきましては、国や大学、市民団体などにより様々な調査や議論がされております。時代の変化に伴い、導入を求める意見も多くある一方で、夫婦や親子、家族の一体感が失われると心配する意見もあるなど、多様な考え方があると理解しております。いずれにいたしましても、国民全体の十分な議論やコンセンサスが図られ、国会の場において、議論が進められるべきものと考えております。  以上をもちまして、27番加藤議員の質問に対しての答弁とさせていただきます。

◎教育長(柳下正祐君) 27番加藤議員の御質問のうち、選択的夫婦別姓制度の教育現場への影響に関する質問については、私から答弁させていただきます。  教育現場におきまして、現在でも、夫婦別姓制度とは関係なく、保護者と児童・生徒の姓が違う場合がございますけれども、教育上の支障はないと捉えてございます。したがいまして、法改正によりまして保護者が夫婦別姓となった場合でも、教育現場における児童・生徒の教育に関する影響はないと考えております。  以上をもちまして、27番加藤議員の御質問に対しての答弁とさせていただきます。

◆27番(加藤仁司君) 一定の御答弁をいただきましたが、再質問をさせていただきます。  まず、市民会館閉館記念事業についてなのですけれども、プロモーターとの交渉について、これはよく分かりました。ただ、今御答弁いただいたように、先方はまず10月中を、公演を希望していたということであります。そしてまた、市民会館の予約状況、こういうことを見て2日間しかなかったということなのですけれども、何とか29日という10月中にはできたということなのでありますが、やはり一緒に御答弁いただいた市民文化祭、ここが3か月間にわたって開催されるということで、ほとんど毎年秋はこの小田原市民文化祭によって外部からの公演とかは、もしも、このまま小田原市民会館と同じように小田原三の丸ホールがそのままの形で運営されたとなれば、今言った公演とかの事業はできなくなってしまうのではないか、このように心配をするところであります。改めて小田原三の丸ホールのコンセプトを聞いたのはそのためであります。  再質問としては、今御答弁いただきました市民文化祭、これについてはどのくらいの期間、今、私の記憶の中で言った3か月なのですけれども、どのくらいの期間開催をして、そして予約の方法はどのようになっているのか。また、現在の市民会館利用において、減免措置を取られていると思いますが、それはどうなっているのか伺います。

◎文化部長(石川幸彦君) 市民文化祭の開催時期とその予約方法、それから市民会館利用における減免措置についてというお尋ねでございます。  市民文化祭でございますが、今年度は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために中止となりましたけれども、例年ですと、開催時期が9月下旬から12月下旬までの約3か月間で、予約方法につきましては、市民会館などの主要な会場を一般の予約の開始前に市のほうで先行予約をしているものでございます。  それから、市民会館利用の減免措置でございますが、規定によりまして、「市が主催する行事のために使用するとき」、「市が共催する文化行事のために使用するとき」、「市内の文化団体及び福祉活動を行っている団体で、市が財政援助をしているものが、その事業の行事等のために使用するとき」などが対象となるというふうに規定をしております。  以上でございます。

◆27番(加藤仁司君) 分かりました。  先ほど申し上げていますように、この市民文化祭、これについては小田原市民の芸術文化の振興、これは本当に長きにわたりまして貢献されているということは当然承知をしているところではありますけれども、先ほどのコンセプト、このときに御答弁いただいたように、芸術文化の振興のみならず、街なかの回遊性の向上及びまちの活性化に寄与するということ、そしてまちのにぎわいを創出する事業、そのための施設として活用されなければならないということがコンセプトだというお話であります。ですから、今、文化部長のほうから御答弁ありましたけれども、この小田原三の丸ホールの管理運営は、たしか委員会の方での説明では、当面市が運営をし、そしてその後に指定管理者制度に移行するというようなことも記憶をしております。この小田原三の丸ホールのコンセプトに基づきまして、まちのにぎわい創出のためには、今までの既得権は極力排除して、改めて、貸館事業、そして自主事業とのバランスを図った運営、これを図るべきだと思いますが、市長の見解を伺います。

◎市長(守屋輝彦君) 小田原三の丸ホールでの貸館事業と自主事業の在り方についての御質問でございますが、まず、減免措置につきましては、貸館収入確保の観点から、小田原三の丸ホールでは、現在運営をしております現行の市民会館の規定、これは見直す予定でございます。そして、小田原三の丸ホールでは、著名なアーティストの招聘など、自主事業を展開しつつ、貸館事業とのバランスを取りながら、収支を見据えた適正な運営に努めてまいりたいと考えます。  以上です。

◆27番(加藤仁司君) 市長の御答弁から減免措置の規定の見直しを予定されているということですので、それに期待をいたしまして、この項目の質問は終わります。  次に、選択的夫婦別姓制度についての再質問を行います。  今御答弁をいただきましたように、質問通告を出してから国の動きがいろいろとありました。市長からも御説明いただきましたけれど、今、自民党内も本当にがたがたしているということは報道で聞くところであります。さらには、一度最高裁の中で、夫婦同姓は合憲ということとみなされたものを、また再度大法廷のほうに戻す、回付されるというようなことの動きもあるということでございますが、これはあくまでも国の動向のお話でありますので、これ以上の質問はいたしません。  次に、サンプル数が適切かどうかというところなのですけれども、具体的に不適切、適切ということは伺わなかったのですが、不適切であるとは言わなかったので、これは一つ統計学上でも認められるものというように解釈をしていいのかなと思うわけであります。今回、この調査結果を報じる新聞各紙も、先ほど登壇しての質問でもありましたように、理解されるもの、また賛成7割と、7割以上のような、そういう見出しが躍っておりました。  そして、この調査結果をよく見ますと、これは議員各位もぜひ聞いていてもらいたいのですが、①として、「自分は夫婦同姓がよい、他の夫婦は同姓でも別姓でも構わない」、この回答が35.9%、②として、「自分は夫婦別姓が選べるとよい、他の夫婦は同姓でも別姓でも構わない」、この回答が34.7%、③として、「自分は夫婦同姓がよい、他の夫婦も同姓であるべきだ」が14.4%でありました。報道では、今言いました①と②を足して賛成7割、このようにしたと思いますが、よく考えてみていただきたいと思います。夫婦同姓がよいと思っている方々は、やはり①と③、これを足すと5割の方々という形になります。自分たちが別姓を選択しようとしている方々は34.7%であるという、そのように見るほうが自然ではないのかなと思うところであります。これについては別に議論するわけではないのですが、ぜひこの数字は覚えていていただきたいと思います。ただ、今私が申し上げたところは、この報道、解説する記事、どこの記事でも見当たらなかったということだけはお伝えしておきます。  それでは、(2)の本市への影響についての再質問を行います。  一つ目は、戸籍に関わる事務の影響について伺いましたが、何らかの影響はあるということでございます。しかしながら、先ほどからの市民団体のウェブサイト、これを見ますと、現在の戸籍システムは、夫婦別姓で管理できるようになっていますので、選択的夫婦別姓制度に移行してもシステムの変更はほとんどない、このような記載があります。これはそのとおりと解釈できるのでしょうか。これが1点目です。  さらに、2点目として、これは現在そうなっているそうなのですが、現在の旧姓使用、旧姓併記に対応するほうが、よほど税金がかかっている、このような記述があります。本当にこれはそのように言えるのかどうか。2点目で伺います。  質問の3点目として、これも同じ市民団体のサイトの中には、国への意見書が2020年10月22日現在157件、そのうち61件が市民団体の働きかけによるものとされております。そこで、神奈川県議会では自民党主導の意見書が可決されたとも記されておりますが、市長も神奈川県議会議員であったことから、この意見書がどのような経緯で提出されたのか御存じでありましたら、お示しいただきたいと思います。  4点目としては、仮にこの選択的夫婦別姓制度が導入されまして、民法が改正された場合、一番気になるのが子供の気持ちを十分に酌んで議論されているかということであります。教育現場などへの影響、これは特にはないという教育長の御答弁ではありますが、子供には子供の世界があります。既にお伝えしておりますように、法案の賛否について議論をする気はありませんが、本制度が導入された場合の子供への影響、これについてどのように考えているか伺います。

◎市長(守屋輝彦君) 今4点御質問をいただきましたが、私から2点先に答弁させていただきたいと思います。  まず、県議会での選択的夫婦別姓制度に係る意見書の提出の経緯についてでございます。これは令和2年3月25日に開催された県議会の結果でございまして、私自身はその時点で県会議員ではなかったので、どういう議論が行われたかということを正確には承知しておりませんが、県議会等の情報によりますと、「選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書案」と「選択的夫婦別姓制度についての議論を求める意見書案」の二つが提出され、法制化を求める意見書案は否決され、議論を求める意見書案が可決されたというところでございます。私、県議会議員を2期8年やらせていただいて、一つのテーマを巡って二つの意見書が出されるということはよくあるところでございまして、それぞれの意見書案を比べると、細かく見ていくとやはりその論点が違うということが多々あります。それが県議会の場において様々な議論がなされた上で、結果的にこれを採決して多数決によってその議会としての答えを出すという仕組みなわけなのですけれども、そういうことを鑑みれば、この法制化を求める意見書案というのは賛成少数で否決されて、そして議論を求める意見書案が賛成多数で可決されたということは、これが恐らく議会の民意なのだろうというふうには受け止めております。そして、この可決されたほうの意見書については、同日付で神奈川県議会議長名で衆議院議長ほかに提出をされておりますが、そこでは、同制度につきまして、「様々な意見や社会情勢を踏まえた上で、深く慎重に議論するよう強く要望する」と記載されているというところでございます。  それから、もう一点、この選択的夫婦別姓制度が導入された場合の子供への影響についてでございます。先ほど来御答弁させていただいているように、この制度についてはまだまだこれから議論が進んでいくのだろうというふうに思いますし、それは国会の場において、これは法律の改正ですから、議論がなされるのだろうというふうに思います。その上で、御質問の将来を担う子供への影響はどうなのかというところは、大切な論点なのだろうと、もちろん選択的な夫婦の別姓をするというのは、夫婦間の中での話というふうに思うわけなのですが、やはりお子さんがいれば子供に与える影響がどうなのか、いい悪いのではなくて、そういうこともしっかりと議論をされた上で、それこそ国民の意見を広く吸い上げていただいて、様々な意見や社会情勢を踏まえ慎重な議論がされるものであろうというふうに考えております。  以上です。

◎市民部長(杉崎貴代君) 私からは、選択的夫婦別姓制度が導入される場合の戸籍システムの変更と経費についてお答えいたします。  まずはシステムの変更についてでございますが、国において、これまで法務大臣の諮問機関であります法制審議会などで、選択的夫婦別姓制度の導入について検討が行われてきましたが、現行の戸籍システムへの反映等の具体的な内容は示されてはおりません。しかしながら、同制度が導入された場合、戸籍の表記の選択肢が増えることにより、戸籍システムの改修が必要になると考えているところでございます。  続きまして、経費についてでございますが、住民票等への旧姓併記の導入に対応するため、本市では、平成29年度から令和元年度までの3年間で、総額1200万円余の経費をかけて住民基本台帳システムの改修を行っております。選択的夫婦別姓制度が導入された場合の戸籍システムの改修経費につきましては、変更内容に応じた改修規模が明らかになっていないため、現時点では比較することはできないところでございます。  以上でございます。

◆27番(加藤仁司君) 再質問4点にわたりましての御答弁をいただきました。システムの部分については、何かしらまだ具体的なものも上がっていませんので、それが出てこないことには分からない、本当にそのとおりだと思います。ただ、何かしらの改修は出てくるだろうなというふうなことでこちらは認識をさせていただきました。  市長におかれては、神奈川県議会、今ちょうど議員ではなかったときの部分のお話を聞いて失礼いたしました。そこに、今、市長から御答弁ありましたように、神奈川県をはじめ各市議会とかほかの県議会とかがいろいろ意見書を出しています。これについては157の議会がどういう意見書を出したかというところを、リンクで飛んで分かるようにもなっているのですが、全部見切れなかったのです。見切れなかったのですけれど、やはり幾つかの自治体議会の意見書の中には、慎重な審議を求めるとか、もっと議論を深めるよう要請する、こういった内容もあります。今、神奈川県の部分もおっしゃったように、深く慎重な議論を要望するということを神奈川県議会はされておるわけなのですけれども、そういった今一番最初の質問のときに、この市民団体のサイトでは、多くの議会からの賛成の意見書が国に上がっているという表現があったので、あえて書かせてもらったのですけれども、実際見てみると、本当にこれが全部推進の意見書かというとそうではない。これが明らかになりました。今言ったみたいに、慎重な議論を求めるということの議会もあります。まして、この小田原市議会、これにつきましては平成22年、私もおりましたので、私は討論しましたので記憶がありますけれども、選択的夫婦別姓制度の導入に慎重な対応を求める意見書提出を求める陳情、これが採択をされております。そして、同趣旨の意見書が国へ送られているということであります。この団体も報道の意見書の内容をよく見てもらって、推進だけではないということはやはり明示しなければいけないのではないのかな、そのように思ったところであります。また、昨今では自民党が政府案にかみついた、夫婦同姓は少子化の一因となっている、こういった記述も極めて短絡的な記述ではないかな、これは私が思ったところであります。  先に質問いたしました国の動向、今ここで裁判所のほうで改めて、最高裁ですね、憲法に夫婦同姓は合憲かどうか、これが審査されるということでありますけれども、もし、再度同姓は合憲であるといった場合に、それに異論を唱える方々は早速、憲法改正運動を展開されるべきではないかと気になるところであります。  市長及び行政が、国から法律が変わってそれに逆らうということはあり得ない話ではありますけれども、今、誰でもが使っている仕事上の通称、これは小田原市の職員の方々も使われている、この通称をやはり使っていただく、これについて私は反対することは全くありませんし、ぜひ通称使用は進めていただいて結構だと思いますけれども、戸籍のほうにまで手を伸ばす、この必要性については感じておりません。  そこで、先ほど、子供の部分への心配、そして市長からは大切な論点であるというようにお話をいただきましたけれども、この問題は子供たちが混乱の中に身を置く、こういったことをとにかく避けてもらいたいなというのが私の気持ちであります。先ほど来申し上げていますように、市長と私のほうでこの制度についての是非論、これを議論する必要というか、一般質問にはなじまないということなのでそれはいたしませんけれども、本市の子供たちが健全に育ち、そして子供たちが混乱の渦に巻き込まれないことを、これだけは切にお願いをして、今回の質問は終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)